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VRコンテンツの行く先は「社会福祉」になるのではないか?

5Gが普及すれば伸びるんじゃないかと言われている
VR・MRコンテンツ

自分としてもこの手のコンテンツには大変興味があり、
大学時代はVRやAR、MRを代表とする映像コンテンツの主に扱う
研究室に所属しており、卒論はVR(仮想現実)をマーケティングに応用したらどうなるのか?という題材で論文を書いて卒業をした経歴があります。

また、当社の事業の一つとしてMRコンテンツのプラットフォームを軸としたサービスの運営をしたいなという思いもあります。

その中で今回はVRのコンテンツについて、どういったコンテンツが出来ていくのか予想してみたいと思います。

1 エンターテインメント向けコンテンツ

皆さんに一番馴染み深いコンテンツだと思います。
主にゲームや映画、ライブ映像、スポーツ観戦等のコンテンツを指します。

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皆さんに認知されている現状のVRコンテンツの大半がエンタメ向けコンテンツだと思います。
新宿とかにVRコンテンツを楽しむ施設もありますね。
スマホで気軽に楽しめるアタッチメントなんかも沢山発売されています。

これらのコンテンツは、それこそ5G回線の普及やデバイスの価格の低下が
されればもっと気軽に楽しめる様になり質も向上していくでしょう。
映画館に行くという行為もそのうち無くなるかもしれませんね。
新たな体験という意味合いで、これから楽しみです。

2 教育型コンテンツ

簡単に言うと教材です。

主に業務の為の練習として仮想現実(VR)を用いるコンテンツです。
外科手術の練習であったり、高価な機材や材料を扱う工場での業務の練習であったり、現実社会では中々練習し難い事の練習をVRの高いリアリティ・没入感によって再現し会得する為に用います。

また、学生に対する職業体験に用いるケースもあるようです。
フライパンをいくつも同時に使って調理するような厨房でのトレーニングにも良いんじゃないでしょうか。

また、痛ましい事件でしたがとある児童が虐待され殺害されてしまった事件がありました。その事件の内容を元に
虐待されている児童の気分になって見て
虐待の恐ろしさ、卑劣さ、孤独感を味わい
この様な事件を二度と起こさせまいという目的で制作された
児童虐待体験VRというコンテンツも存在しています。

VRは本当にリアリティが高く没入感も高いです。
その長所を活かすと「身を持って知る」と言う教育が行えます。

良い事も悪い事も、人間って結局自分の身に降り掛かって来て
やってみないとわからない物です。
勿論文字や音でわかりやすく伝えてくれる方々は沢山居ます。

しかし、自らが体験した事柄は何事にも代えられない物であるというのも
また事実であると思います。
仕事もよく「習うより慣れろ」なんて言われますよね。
それもやっぱりやってみて自分なりに解釈をして理解をした方が
最終的に習得したり、自分で考えてみたりする時の結果の質が良いという事なのでしょう。

VRコンテンツは「体験する」という事に重きを置いたコンテンツであると言えます。
故に、習うより慣れろ系教育型コンテンツと相性は凄く良いんじゃないかと思います。

余談ですが、大学時代の同じゼミの人に三度の飯より戦国武将
みたいな人が居て戦国武将になりたすぎて自分で戦国武将になり切るVRコンテンツ作ってましたね。
それを「中学校とかの教育コンテンツにして、もっと歴史に興味持ってもらいたいんだ!!」って物凄い熱量でUnity*と向かって日々格闘してた姿を見ていたのが懐かしいです。彼元気かな~

*Unity ゲーム制作エンジン ゲームを作る為によく使われてるソフトです。

3 コミュニティ型コンテンツ

来ました本題のコンテンツです。
このコンテンツこそが社会福祉になり得るんじゃないかと思っている
コンテンツです。

主にVRChatを代表とするコミュニケーションを軸にした、コンテンツの事です。
詳しい所はググったり別サイトを見たりしてほしいのですが、

簡単に言えば共用のVR世界の中で、自らは好きなアバターを装備して
コミュニケーションがとれるアプリケーションです。
このVRCHAT自体がSNS化しており、みんな各々が
「好きな自分」の状態で他人とコミュニケーションがとれるコンテンツになっています。

VRでのコミュニケーションだと自分の事が好きな自分として他人とコミュニケーションがとれるので、ネガティブな要素を抜きにして好きな事を語れる場になります。

これの何が良いかって特に自分は容姿にコンプレックスを抱えている人間、
ハンディキャップを抱えている人間にとって物凄く良い場なんじゃないかと思います。
これといってコンプレックスが無い人でも、「今日なんか顔の調子悪いから人と会いたくないなあ」みたいな日ってあるじゃないですか。
それによってパフォーマンスって結構左右されると思うんですね。

それらすべての人が常時一定のパフォーマンスで各々のスキルや考えを
発揮できる環境になるんじゃないかと私は思っています。

上手く喋れないなら文字で打てば良い。
吹き出しで出てくるからそのアバターキャラが喋ってる様に感じられるので良い。

身体が不自由で上手くコミュニケーションが取れないなら専用デバイスを用いて、その人の意志をなんとかデータにさえ落とし込めれば
出力されるのはVRchatの様な世界での共通の規格になるから伝わらないって事もない。

アバターキャラは良くも悪くも常に表示は一定なので、その日の気分によって表情が曇ったりして発言の内容に干渉してきたりしない。

そんな様な社会構造の構築そのものが社会福祉になり得るんじゃないかと私は思っています。

最近流行りのVtuberもその走りで、一定のアバターを用いた上で何か表現をする。という観点では恒常的な質の担保が出来るので、さらなる創造性を生むには良い環境だと思います。

誰にも虐げられる事の無い、自らを自らの力で自由に表現し、尊重される
社会の実現の為にVRは一役買って欲しいのが私の願いです。

以上の3大コンテンツが今後VRとして伸びていくコンテンツなのではないかと思います。
仮想現実、拡張現実、複合現実はまだまだ始まったばかりの文化です。
これから皆の力によってより良いコンテンツが生まれていけばいいなと
切に願います。

この他にも僕が卒論で書いた、VRを用いたシチュエーションマーケティングという理論があるんですけどね。
まあそれはそのうち書くかもしれないし書かないかもしれません。
実際同じ様な事は実用化されてます。
論文書いて卒業して就職して、ITの展示会行ったら私の考えてた事が実現されたコンテンツが展示されていて心底感動したのまた記憶に残ってます。
あと私自身はMR(複合現実)の分野ももっと跳ねると思ってるのでその事はちゃんと書こうと思ってます。またよろしくおねがいします。

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