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あの頃と、この頃。




私はみんなに、「自分を愛すること」を主に伝えてきたのだけど、私は私自身のことをまだまだ愛せないような「イマイチだなぁ」と思う瞬間がある。それは伸び代という意味でもあるし、特に悲観する気はないのだが本当のところだ。自分の成果には全く満足しないし、言ってしまえば「人生はこれから」といつも感じている。格好つけていうならばストイックだし、格好悪くいえばただの敗者だろう。そしてその「イマイチだなぁ」の自分はいつも私を苦しめたり、怖がらせたりしてくる。もう随分と長い付き合いで何者だかよく知っているのに、そんな自分とはうまく付き合えずにいる。だからたまに、結果や評価とは別の世界で生きることにほっとしてしまう。アーティスティックだったり、定職につかず夢を追いかけるような変わり者が好きだ。何も意味のないような作品や踊りや、芸術。世間の壁に風穴を開ける瞬間がないと生きていけない。

そしてそんな「イマイチ」な私のことを、みんなはよく知らない。SNSなんかじゃ少しも見えないみたい。いつもあんまり分かってももらえない。たとえものすごく仲良くなってランチに行っても、遠くまで一緒に出かけても、朝まで飲んでも、もしかしたら同じ家に住んでいたとしても私にしか分からないのだろう。そんな風にさえ思う。だからその「イマイチさ」がこれからの私を強くしたり、弱くしたり、楽しくしたり、愛を強くしたり、苦しくしたりする一つの大きなテーマなんだとも思う。これからも思っている。悪くない。

そんな心境で昨日や今日は、「イマイチ」な自分を乗り越えるために、あれやこれや頑張ってみた。すると普通にそわそわしてしまったし怖くて胸が痛くなったりもした。あまり良いものではなかった。だから「恐れを抱えて進むこと」が正しいのだとしたら、これでいいのだろうと言い聞かせておいた。そうやって言い聞かせるだけで頑固だった「イマイチ」も少しは柔らかくなるとも思った。

結局、自分との向き合い方はワンパターンじゃなくていい。下から見たり、上から見たり、隣で支えてみたり、後ろから押してみたり。自分に愛を持って先に進めればなんでもいい。あたりまえだけど、どんな時期も素晴らしいんだ。あの頃も、この頃も、寂しかったり不幸だったわけじゃない。歳をとるとそういうのが本当にわかってくる。

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