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NVIDIAが暴落!?AI関連銘柄のPER(割高感)と直近のイベントを総チェック!NISA23週目の口座を公開! 20240622

動画はこちら。(動画ではコアサテライト戦略についてもお話ししています。)

https://www.youtube.com/watch?v=CvK9Fmirsjc

こんにちは。あるころうのNISA投資チャンネルです。このブログでは、週末に1週間の出来事と経済指標の動きをチェックし、米国株中心のNISA口座の増減を視聴者の方のペースメーカーになるように公開しています。動画の最後には、来週控えている経済指標や決算発表の予定をチェックしていきます。

経済指標とセンチメントチェック

まずは経済指標とセンチメントをチェックしていきましょう。

今週は、火曜日に発表された月次小売売上高が予測より少なくインフレ抑制により利下げ期待が高まりました。

木曜日の建築許可数速報値も予測より低く、インフレ抑制が効いています。

しかし、最新の6月サービス業PMI(購買担当者景気指数)速報値では、54.8から55.1に上昇しました。
この指数は、50以上が活動拡大を示しています。

為替は、米ドル円今週は右肩上がりで現在159円台後半となっています。

株式市場の心理を示すCNNのフィア & グリードインデックスでは、先週、フィアを示していたインデックスは38から41へ同じくフィアのままですが、恐怖感は緩みました。

S&P500から見るマーケットモメンタムは、125日移動平均線より上で、市場が強く上昇トレンドであるということを示しています。今週S&Pは5,431ドル台から今週も過去最高更新の5,464ドル台でした。

VIX:ボラティリティインデックスを見てみると、前回11.94ポイントから、
13.20ポイントまで上昇し、50日移動平均線に近づきました。

FRED:米セントルイス連邦準備銀行によって運営されている経済データのオンラインデータベースが示す、イールドカーブを確認します。
イールドカーブは、長期国債の利回りから、短期国債の利回りを引いて求められ、経済が正常に成長し将来の利回りが上昇すると期待されている場合は、短期よりも未来の長期的な国債の利回りの方が高くなり、イールドカーブはプラスを示します。

現在は、マイナスで数ヶ月横ばいの状況が長く続いています。

歴史的には、イールドカーブがマイナス突入後にプラスの方向に反転したタイミングで不況が来ているため注目されています。次は、政策金利の引き下げが確定的になった時に動きそうです。

今週の動きと市場のセンチメントをまとめると、今週発表されたインフレ指標は、PMI以外は抑制的でした。FRB関係者のアナウンスではインフレが抑制されているというデータを注視、またはデータが足りないという名言を避けるお馴染みのフレーズが見受けられました。
市場心理は恐怖のフィアのままで若干恐怖感が弱まり、マーケットモメンタムは上昇を維持、ビックス恐怖指数はボラティリティが上昇、イールドカーブは逆イールドが続いています。
先週のインフレ抑制を織り込み利下げ期待を持ちつつ、AI関連銘柄の売りが見られる中でも、恐怖に鈍感となっており、総じて市場は、若干の強欲状態に見えます。

フェドウォッチツールを確認すると、7月末の利下げ予想は先週と完全に同じ状況で、9割ほどが利下げはないと予測しています。

9月18日の525-550ポイントの維持予想は先週30.8%から、今週34.1%と上昇しました。
9月時点の利下げ予測は、7割を切りました。

週間主要株式指数チェック

それではこれらを踏まえて週間の米国主要株式指数を見ていきます。

S&Pは、先週の終値5,431ドル台から5,464ドル台へ上昇しました。

S&Pのヒートマップでは、アップル、NVIDIA、メタと、先週好決算後に急騰したブロードコムの低下が目立ちます。

NASDAQは、先週終値19,659ドル台から、一時20,000ドル台に届きそうなところで、19,700ドル台まで下げました。

ナスダック100は、今週もマグニフィセントセブンの上位が入れ替わる激戦がありました。NVIDIAが一時、マイクロソフトを抜いて世界時価総額首位となり、その後急落。アップルと僅差で3位となりました。動画の後半でAI関連銘柄のチェックをしていきます。

日経225は、先週終値38,856円台から、今週終値38,619円台へ少し下げましたが、ほぼ変化なしでした。週後半のAI関連銘柄の下げ相場に引っ張られると思いきや、ほぼ影響が見られませんでした。

インド ニフティ50は、先週終値280ドル台から上昇が見られたものの、終値も280ドルで引けました。

シンセン総合指数は、先週終値1,275ドル台から今週終値1,248ドル台へ低下しました。

ビットコインは先週、1,040万円台から、現在1,021万円台に下げています。

ゴールドは、先週2332ドル台から、今週2321ドル台で、急上昇してから先週末と同水準まで下げて引けました。

ニュースチェック

続いてニュースチェックです。

バンク・オブ・アメリカの記事によると、テクノロジーファンドに19日までの1週間で87億ドルが流入し、ストラテジストのマイケル・ハーネット氏は「『全ての道はエヌビディアに通じる』というトレーディングの傾向が再び強まっている」と指摘しました。
また、世界の株式ファンドには256億ドルが流入し、純流入の額は3月以来最大となりました。

米国の信用スプレッドは、政治不安で拡大し、国債が上昇しています。
米国の信用スプレッドとは、米国の投資適格社債と、米国債の利回り格差のことで、安全な国債よりも社債を保有するために要求されるプレミアムのことです。
気づけば、NVIDIAを中心としたAI関連銘柄へのポジションが、ポートフォリオの大きな部分を占める場合は、個別株だけではなく、国債や社債へのリバランスを検討してもいいかもしれませんね。

先週、AppleとOpenAIが提携し、アップルインテリジェンスのリリースを発表しました。しかし、中国ではChatGPTが禁止され、3月時点で承認されているAIモデルは100以上ある中、全て中国企業のものということです。また、EUでもデジタル市場法の規制のため、iPhoneのミラーリング、SharePlay画面共有機能強化、アップルインテリジェンスの3つの機能を今年中にEUユーザーに提供できるとは考えていないと、アップルの広報担当者が声明を出したようです。

先週の動画でお伝えした、7月初旬に決定していたイーサリアムETFのローンチ時期が、ブルームバーグのETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏によれば、7月2日までに取引を開始する可能性があるということがわかりました。


個別株チェック

S&PもNASDAQも、週が終わってみれば先週終値とほぼ変わりませんでしたが、この週末の疲労感は、NVIDIA中心のAI関連銘柄のトレードをしていた方特有なものかもしれません。
NVIDIAは、木曜日の市場開始直後に高値140ドルを超えて、3%近く下落し一瞬戻した後、さらに130ドルを切るところまで下げました。
その後若干だけ戻してひけ、金曜日は、127ドル台で、今週高値から10.9%の急落を見せました。
ただ、1週間の動きで見ると3ドル程度の調整でした。
こういう時に暴落売りを避け、決算やイベントを見定めて状況判断をした上でポジション維持または必要な調整ができるようにしておきたいですね。

今回は、その一環として、一部のAI関連銘柄のPERやイベントの整理をしてみます。

AI関連銘柄として7つ選んでみました。
まず、2000年のインターネットバブルの崩壊と、今回のAIブームの違いでよく取り上げられるPERについてみていきます。

PERは、利益額に対し株価がどのくらい高いのか、割高感を示す指標です。株価をEPSで割ったら求められる指標で、「今の株価って企業の実力の収益力の何倍なの?」という意味合いの指標です。
株価は、時価総額を発行済み株式総数で割って、一株当たりの時価総額とも言えます。

EPSは、決算で発表された純利益を、発行済み株式総数で割って、1株でどのくらいの利益が出たかを示す指標です。
式を整理すると、PERは時価総額➗利益でも求められます。

ここで注意ですが、株価は市場が開いていれば動くし、開いていなくても市場外取引で多少動きます。しかし、利益は決算時にしか公開されないので、株価ほどリアルタイムでわかりません。

PERを見比べてみると、NVIDIAは76.5です。一応これは、利益に対して株価が76.5年分という考え方もできるため、低くはありません。期待が高い銘柄は、高めになりがちです。
これを基準にすると、ARMとクラウドストライクは、ものすごく高くなっています。
次回の決算で、利益を大きく出すことができれば、このPERは下がります。逆に株価が高いまま、利益が過小だと、PERはさらに上昇し、割高感が増します。
台湾セミコンダクターと、スーパーマイクロコンピュータは、NVIDIAと比較するとPERは低いです。
マイクロン・テクノロジーは、まだ決算が出ていないのでPERは出ていません。5日後に決算発表を控え、予測では業績は好調のようですので、ここで仕込むか、決算発表後の機関投資家が買い進めるときに、上昇する株価に乗って行くか検討のしがいがありそうです。次にイベントをチェックしてみます。

アームは来週24日にナスダックに組み入れられます。ブロードコムは、来月12日に株式分割を控えています。台湾セミコンダクターは、来月決算があります。マイクロンは6月26日に決算発表です。
この辺りのイベントの前後で株価が上下しそうですので、注視したいです。

次に長期米国債ETFをチェックします。FOMC以降上昇してきた、EDVは今週は横ばいでした。
5年間のチャートで見ると、底値からのトレンド変換は起きていて、上昇トレンドに入っているように見えます。
AI関連やテック系銘柄の好調が続く中、次のセクターはわかりませんが、国債やコモディティへの分散もリスクの回避先としては選択肢として検討しておきたいです。

新旧NISA口座公開

新NISA口座は、1週間で38,953円のプラスでした。旧NISA口座は、1週間で89,533円のプラスでした。新旧NISA口座の今週1週間の増減は、で128,336円のプラスでした。

来週の予定

来週は、木曜日に「耐久財受注高の前月比」が発表されます。
耐久財には、自動車、家電、航空機、工業機械などがあり、この指標は、企業の設備投資や消費者の大きな購買の動向を把握するために重要です。
同日、GDP成長率の発表もあります。
金曜日には、重要なインフレ指標のコアPCEが発表されます。

続いてアーニングス ウィスパーズで決算予定をチェックします。火曜日にフェデックス、水曜日にマイクロン、木曜日にナイキが決算を発表します。

終わりに

今週は、水曜日の休場前後で、AI関連銘柄の景色が変わりました。
バンクオブアメリカによるNVIDIA好調な見通しなどの経済関連記事が出ている中で、NVIDIA株は急な低下を見せました。楽観的な発言が見られる中で、投資家はAI関連銘柄の高騰に一定の恐怖感を感じていると思われます。

一方、経済指標はインフレ沈静化に向かっているものの十分ではない様子で、
来週のコアPCEの発表に注目です。

個人的に注目している来週の予定は、日本時間 6月24日:ARMのNASDAQ100組入、6月27日:マイクロン決算、6月28日:コアPCE
です。
また、AppleはOpenAIと中国関連の話題が株価に影響しそうイーサは、ローンチが近く値上げ圧力になるか注視します。

それでは、私自身は今後も、NISA口座の方針は変えずに、米国株メインの方針で握力を鍛えていきたいと思います。


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