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世界一弱いヒーロー

勇気という言葉で、アンパンマンを連想するのは、
僕だけではないでしょう。

愛と勇気だけが友達さ~♪

やなせたかしさんの、訃報のニュースで、
語られていた言葉が面白い。

2:30あたりから

世の中ってのはねぇ、その、
もともと、まともじゃないんだよ。

この世の中で、その中で、
やっていかなくちゃいけない。

そう、正気ではいられない、理不尽さを体験するのが、
世の中なのでした。

前提を勘違いしていたのです。

世の中、間違っている! おかしい!
と、納得がいかないまま、いつまでも駄々っ子のまま、
地団駄踏んで、とどまってしまうのは、
私たちの、幼児期の妄想的な万能感の為せる技です。

そんな制限のある世界を体験することが、
人生前半の課題と言ってもいいかもしれません。
家庭、学校、仕事、結婚、育児、病気、、
世の中の、狂気や理不尽さと、どう向き合って、
この一生を使っていくか、その姿勢を練習する時期。

ここでは、地震は起こるし、戦争が繰り返される。
病気になって、必ず身体は衰えて失われる。

その世界の地上に、まずは足をつけて、
そこから自分という体験が始まる。

そんなふうに世の中が見えている自分とは、
一体何が起こっているのだろうと、
気づきが生まれていく。

肝心なことは、人を喜ばせることなんだ。

アンパンマンは、世界のヒーローの中で、一番弱い。
ちょっと雨に濡れても、すぐに弱ってしまうんですけどね。
でも、くじけないで最後まで頑張る。

やなせさんの出した、一つの答えは、
自分さえ、まともじゃいられない、強くなれない、
その上で、そうだとしても、肝心なことは、
人を喜ばせるヒーローであり続けることなんだ、
と言われているように思うのです。

「世の中っていうのは、まともじゃないんだよ!」
絵本作家が、夢も希望もないことを言うもんだ(笑)
と思いますが、

夢や希望、というと、
なにか、遠く、先にあるものを、
外側に求める姿勢になります。

愛と勇気、は、
自分の中に既にあるものを、
ただ、出すか、出さないかを、
問われている姿勢、
という感じですね。

愛と勇気だけが友達さ~♪

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