小学生サッカーの試合。選手とコーチの対話でわかったこと

私が本業でコーチングの資格を所有しながら組織やチームのコンサルティングをしていることもあり、小学生にサッカーを教える場面でもコーチングや対話を重要視しています。

私が監督をするときの工夫の1つです。
それは、
試合の中で交代した選手は、2分休憩した後に、同じゲームに再度出場してもらう
というやり方です。

具体的に、15分のゲームだとすると、8分くらい試合をして、交代で2分休憩、残り5分再出場するという感じです。

交代してきた選手には、2分の休憩の間には、
①「今の自分のプレーどうだった?」
②「もっとどうなると良さそう?」
③「そのためには何やろうか?」

という3つの問いを投げかけます。
③のアクションを明確にしてから、
「よし、じゃあそれを試合でやってみよう!」
と声をかけて試合に戻ってもらいます。

③のポイントは、
・コーチが決めない、本人に決めてもらう
・本人がやりたいかどうか
・成功するかしないかはコーチは気にしない
ということです。

③が明確になった状態で選手が試合に戻ると、選手は試合の中ですぐにチャレンジします。上手くいくこともあれば、上手くいかないこともありますが、それは二の次です。

試合から戻って選手に「どうだった?」と聞くと、
自分なりのアクションへの振返りとして「上手くできた」「わかった」、「悔しい」などの感想を伝えてくれます。

このやりかたの中で、
選手たちが自分が考えていることを言語化できるようになったり、
自分のやりたいことを意思表示してくれるようになったり、
試合中の味方への声かけ、要求が出てくるようなった
という変化が生まれてきたことは、私にとっても大きな気付きでした。

またこのやり方のいいところは、自分で課題を見つける、修正するという頭のトレーニングにもなることです。

これは私自身の経験ですが、
自分で課題を決めて、上手くいって面白かった試合や何か掴んだ場面は強烈な印象として頭に残り、またやってみよう、磨いていこうという再現の意欲が高まり、結果として、これが自分自身の新たな武器、経験、強みになっていったなと思います。

サッカーは自分たちの思い通りにいくことはほとんどなく、むしろ上手くいかないときの方が多く、じゃあどうするか?ということが求められるスポーツです。常に動きながらですし、時間も止まらないので考えて、解決策を考えて、実行すること、これがまた大変に難しい。プロの選手ですら、本当の意味で実行できている人は数少ないと思います。

リフティング、ドリブル、キックなどの基礎的なテクニックの習得も大事ですが、このように自分でPDCAサイクルをまわして、自分で決めて、実行していくテクニックもしっかりとトレーニングが必要なことだと思います。


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