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Xとの付き合い方 ~もしXと出会ったら~

”結局考え方はなんとなくわかったけど、どう接してほしいの?”

男性でも女性でもないのに、中性だったり男性だったり女性だったり。
ましてや装いと心の性別が一致しているとは限らない。
男性として扱っても女性として扱っても間違いなんて、いきなりそんなこと言われても結局接し方に困ってしまう。

この章ではX当事者以外がXと出会ったときに向けて書いていく。

代名詞や敬称に注意

前提として、中性的な印象を与える言葉選びが重要になってくるのだけど、
必ずしも全員が下記に当てはまるわけではない。
ただし、本人が希望するまでは下記の点に注意しておくことでトラブルを避けることができる。

三人称代名詞
「彼」や「彼女」という代名詞を極力避けると、「理解しようとしてくれている」という理解度の共有につながる。
保護者の皆さんは
「息子」「娘」「せがれ」という言葉の代わりに「うちの子」や「子供」、他人の場合は「お子さん」を使うようにすると無難。

敬称
くん、ちゃん、さん、などの敬称は本人が特に嫌悪感を示していることがあるので、注意が必要。愛称としてこうよばれるのが好きっていうのも人によってまちまちなので、事前に確認しておくのがベスト。

余談 「君付けについて」れいれいは、誰であろうと基本的に君付けを採用している。「君」の由来は、吉田松陰が武家から農民まで、老若男女が通う松下村塾を作ったときに身分差なく対等に議論をするために作った敬称で、その思想に感銘を受け採用している。

海外における三人称代名詞
日本語の三人称代名詞には「彼」「彼女」が一般的で中性名詞というものがなく、少なくとも「あの子」などの指示語を使う必要がある。
最近イギリスでは辞書に"They","Them"をX用の代名詞とする定義を追記している。
同じく、スウェーデンでは"Han(彼)"と"Hon(彼女)"の間を取り、"Hen"という中性名詞を採用している。
また、初対面で自己紹介をするときに名前、ジェンダー、呼ばれたい代名詞を伝えておくことで、コミュニケーションをスムーズにしている。

ポイント・三人称代名詞は中性的なものを選ぶのが無難。・「敬称」と「愛称」を混同しないようにする。


好みを性別に分類しない

好みとは例えば、趣味、ファッション、飲食物、仕事、物などなど。
大半の人が悪気なく言ってることが、地味に傷ついていたり・・・。

論より証拠、実際によくある会話の一例を読んでいただきたい。
以下Aは非当事者、Bは当事者。

A「野球好きなんだ、男の子だもんね!/女の子なのに意外!」B「(野球が好きなだけなんだけど・・・)」
A「料理が好きなんだね!いいお嫁さんになるよ!/男なのに珍しいね!」B「(料理が好きなだけで嫁になりたいとは言ってない/料理が好きなだけなんだけどなあ・・・)」
A「男なんだから酒はグイっといかないと。男気見せなよ!」B「(もはや性別関係なくない?)」
A「なんで短髪なの?女の子なんだから伸ばしなよ!」B「(女の子だから伸ばさなきゃいけないって誰が決めたの?)」
A「力仕事は男性の役目だから!」B「(男体を持ってるからって力仕事が得意とは限らないよ・・・)」
A「こちら女性物ですが貴方が試着するのですか?/男性物はあちらです。」B「(性自認/体型/デザインが合うから試着したいんだけど・・・)」

挙げたらきりがないのだけど、これらは性別によってではなく純粋な興味や好きな気持ちから成り立つもののため、上記のような扱いを受けると不快に思う当事者もいる。

会話の進め方の重要性
例えば料理が好きなら、どんな料理が好きか、どれぐらい好きか、自分は好きかなど、話題の中身で共通事項を増やすことで打ち解けやすくなるかもしれない。

ポイント・好みは性別由来ではなく一個の人間としての興味であるということ。・性別を基準に納得しないように気を付けること。・性別よりも話題の中身を重要視すること。


まとめ

うっかり傷つけ合わないためにも
上記はあくまでもXとの関係を深める前提に傷つけることを回避するためのものだが、実際接している当事者がこういう部分では女性的に、男性的に扱ってほしいという場合は臨機応変に対応していただきたい。

無地のキャンバス
もしあなたが、Xという性別の理解が難しい、矛盾している、とおもったらこう考えてみてほしい。

性別がある人は色のついたキャンバスに生まれたけど、僕らは無地のキャンバスに生まれて、色んな色を塗ったり、消したりしてるということ。

れいれい


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