星7エースバーンのステータス推定値とその根拠

前回の記事の追記では「推定値に大きな誤りがあった」とだけ書いており、別にこれで終わっておいても誰も困らないだろうと思っていたのですが、ダメージ計算にまで挑戦している非常に熱の入った啓蒙記事がnoteに出てきたので、お手伝いの気持ちも込めて公開しておこうと思います
ついでに、ぼくはこういう検証をして書いていますというのを見せておくことで、「虎の巻」と銘打った記事の信憑性を上げておこうというねらいもあります
どうでもいいですがこの仰々しいタイトルは先に「テラレイドバトルの基本」と銘打った記事を出してしまっていたせいで適切なものが思いつかず、迷走した果てにできたものです


すばやさから全体像を推測する

突然ですが、ポケモンの6種のステータスの中で最も重要な値は何かご存知でしょうか
答えは「すばやさ」です
かつて個体値の厳選作業というものが存在した時代、多くの場合において絶対に妥協できない、必ずV (31) でなければならないとされたのがすばやさです
その理由は、双方のすばやさに1でも差があれば行動順が完全に固定されるから
ダメージ計算には85~100%の振れ幅が存在するため、他の5つの値は多少違っても結果の確率に数%の影響を与えるのみで、これほど大きな違いは出ません

というわけで、敵として出現する個体の不明な値を調べる際、最も簡便かつ確実なのがすばやさです
より確度を上げたければ、ちからをすいとるを使うことでこうげきについて調べることも可能ですが、相手のこうげきの値より大きなダメージを受けておく必要があるためけっこう大変です

前置きが長くなりましたが、エースバーンのすばやさは274です
273で挑むと確実に先制され、274だと先手を取ったり取られたりし、275だと確実に先制できるので疑う余地はありません
エースバーンのすばやさが274になるパターンは数十通り存在しますが、最も自然なのはLv.100個体値31努力値0の場合でしょう
よって、この段階で少なくとも星7エースバーンのレベルは100であり、すばやさ以外の個体値も31である可能性があるというところまでは言えます
この推測に論理性が感じられないという方はこれ以降を読んでも納得できないと思うのでページバックしたほうがよいです

納得できた方は逆になんでこんな慎重に話を進めているのか疑問だと思うので、さっさと本題である星6コノヨザルのケースを紹介します
性格補正なしの場合、星6コノヨザルのすばやさは195です
星6グレンアルマが使ってくるナイトヘッドで受けるダメージが90なので、星6ボスのレベルは90であるとほぼ断言できます
しかし、(再度確認しておきますが性格補正なしの場合) レベル90のコノヨザルが努力値無振りですばやさ195を達成することは不可能なんですよね
かなり奇抜な仮定をおかない限り、レイドボスには努力値が振られている場合があるということを認めざるを得ません

これまた数十通りありますが、ありえそうなのは以下の2パターンです

①個体値31、努力値4
②個体値0、努力値128

ちなみにこのコノヨザルを捕獲したところすばやさ個体値は0でも31でもなかったので、以前にも書いた通り、捕獲した個体の値は参考になりません
この2つを弁別するのは非常に難しいため、とりあえずはこの2つのどちらかのケースが存在し得るというスタンスで話を進めることにします

確度を上げるために他の情報も添えておくと、スパイスを求めて散々狩られているシャワーズには、すばやさ135、150、165の3パターンが報告されており、これをもとにしても同様の推論が得られます

さすがにこれは蛇足のような気がしますが、いま適当に自分のROMに出ていたガブリアスで検証したら194で捕獲個体がのんき
下降補正、個体値31、努力値0と見れば普通に辻褄が合います
次に出たミミッキュは206で捕獲個体がひかえめ
これは①個体値31、努力値4か②個体値0、努力値128のいずれかですね


ネット上の報告から可能性を絞り込む

ここで件のツイートを再び引用させていただきます

noteの方で軽く言及がありますが、動画の編成だとまれにエースバーンのHPが少しだけ残るという、検証をする上ではありがたすぎる事象が発生します
自分でも同じ編成の募集に参加してみたところ、たまに残ったので間違いありません
これをもとにエースバーンのステータスを絞り込んでいきましょう

まず星7のHP倍率ですが、厳密に測ろうと思うと4人のグレンアルマでナイトヘッドを撃ち続けるという人手と時間のかかる検証が必要なのでとてもやれていません、誰か手伝ってください
しかし星6は、NPCに必ず先手を取れるすばやさ、それらを一撃で葬れる攻撃力とゴースト技、そしてナイトヘッドを備えたノーマルテラスのポケモン (要するに無テラスゲンガーです) を用意し、メタモンにぶつけてナイトヘッドを連打するという方法で概ね検証可能でした
星6メタモンのHPは4700付近であり、最も自然なのは個体値0、努力値0の時のHP186を元に25倍した数値である4650
ここからおそらく星6のHP倍率は25倍であろうことが言え、そうである以上は星7のHP倍率は少なくとも25倍以上であると推測できます

この25倍という数値、ほぼ全ての解析サイトに共通して載っている情報なので、HP倍率周りについては解析サイトを信用していいとは思います
それによると星7のHP倍率も25倍ですが、一応半信半疑のスタンスで話を進めます

エースバーンの個体値がどうなっているかわかりませんが、とりあえず6Vということにして、上のツイートにおけるグレンアルマのアシストパワーがどれくらいのダメージを与えているか見てみましょう

例によってエスパータイプでC125のサーナイトで代用

通常あり得ない桁数になっているせいでレイアウトが崩れて見づらくなっていますが、2902.3~3414.6%なので25倍だとしたらワンパン確定です
30倍だとしたら残る可能性がありますが、3/16の確率で残ることになるので今度は体感に比べて高すぎます
6Vで計算してこれですから、25倍だとすると特殊耐久のどこかに努力値が振られていると考えなければ辻褄が合いません

テラレイドではダメージ計算のしくみが違う可能性があるとか言い始めるとキリがないので、オッカムの剃刀のたとえに従ってもう少し変更すべき点の少ない可能性を考えてみましょう
先ほどのコノヨザルの例を思い出してください

①個体値31、努力値4
②個体値0、努力値128

回りくどい言い方になりますが、これは努力値が128振られている場合がある可能性があるということになりますよね
この6Vエースバーンのとくぼうに努力値を128振って計算してみるとこうなります

HP倍率を30倍とすると確定耐え、そして25倍とすると、見事に最低乱数時のみ1耐えです
偶然にしてはあまりにも出来すぎていると思いませんか?
ぼくは思うので今回はこれを結論とします


というわけで今回のエースバーンのステータス推定値は以下です

実数値: 7525-294-???-x-218-274
個体値: 31-31-???-x-31-31
努力値: 0-0-???-x-128-0

初稿ではHP25倍するの忘れてました、すみません
こうげきは2回目以降のちかすいで大まかには測れます、普通に294付近でした
ぼうぎょは一人で確かめるのがあまりにも厳しすぎる (そもそもとくぼうが推定できたのも完全に偶然の産物) ので不明のままにしておきますが、バランスを考えると128振られてる可能性は十分ありそうですね
むねんのつるぎの回復量とかでだいたい測れそうではあるけど、わかったところで物理では行かないほうがいいという結論は変わらないのでやる気が出ません
気になる方がもしいらっしゃればやってみてください



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