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瑞々しい

 

 こんにちは、こんばんは。おはようの人はいないかな。上田です。今回は「瑞々しいって、なんだ?」という話題です。ではどうぞ。

 皆さん瑞々しいって言葉使ったことありますか?聞いたことはあると思います。野菜とか果物とかに対してよく使われてますね。食レポの常套句です。

 でもこの「瑞々しい」って言葉、人にも使いますよね。「若い」「元気がある」「生き生きとしている」みたいな感じで使いませんか?

 「瑞々しい」を僕の尊敬する大先生(gで始まってeで終わるアルファベット6文字の先生です)に聞いたところ、どうやら「若々しく美しい」「まるで水を含んだように艶がある様子」を表すのだそう。

 僕が思うに、若い人ってみんな新鮮な傷だらけなんです。その傷は、その人をより美しく見せるのだと思います。この世界に完璧な人間はいないんです。必ずどこかに傷がある。本当に完璧に見えても、それはきっと見せないだけなんです。若いのに完璧な人なんているはずないですから。

 そしてその傷には、涙が染み込みます。無理をしてこしらえたその傷の分、流した涙が染みる痛さは強くなるでしょう。でも、その涙は僕たちの心を豊かにしてくれる。色を与えてくれるんです。だから艶が出るんです。

 花を育てるにも水が必要です。人を育てるのには涙が必要です。染み込むのは種か心か、どちらにせよ傷ひとつない、穴一つないようなものには何も通りません。

 行き過ぎた傷はその人を殺してしまいます。でも擦り傷は思い出になります(「風呂入るとしみるんだよなー!」「わかるー!」とか)。

 瑞々しいって、残酷で、綺麗で、いい言葉ですね。

 現場からは以上です。

 

 

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