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LINE社を卒業〜写真で振り返る3年間

3年間つとめたLINE社を卒業します。

いまのご時世では直接のご挨拶も難しいため、社内/社外の関係者の皆さまへのご報告をnoteに書きました。卒業アルバムを自主制作したら面白いかなと思い、3年間の写真を掘り起こしてます。普段なら飲み屋で1時間くらいかけて話すボリュームなので、お酒の肴にでもして、ご笑覧くださいませ。

また、LINE社への就職/転職を考えている方への参考にもなればと思い、できるだけ生の声をお届けします。結論、LINEはとても良い企業でした。

LINEに入社

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2017年、AI事業を立ち上げるためにLINE社に入社しました。当時、スマートスピーカー市場が日本でも立ち上がり始め、その先陣を切ったのがLINEです。2017年春にLINE Clovaの構想が発表され、GoogleやAmazonにAI事業で挑戦する心意気に惹かれて、その勢いのまま入社しました。

社員証_ReiSasaki

入社当日に、社員証の写真撮影があり、普通のポーズとお茶目なポーズの2パターンで撮影したら、お茶目が採用されてました。LINEの人事には、ギャグが通じる人がいるようです。


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中途入社の同期は50名くらいで、当時は凄い勢いで採用していました。仲良い同期と「入社1周年記念」の懇親会をした時の写真です。ちなみに、「神パワポ」で有名な人事の青田さんも同期で、いつもの変なポーズww


LINEの新年会

全社の新年会の写真を見返すと、歴史が現れていて面白いです。

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2018年は、新宿ミライナオフィスの23階にある社内カフェで、立食形式での開催。まだ、カフェに収まる規模の人数でしたね。

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CEOの出澤さんも、ビールの売り子をしており、気さくに話せて、とても和やかな雰囲気。ちなみに、新入社員の話では、出澤さんは一度会った社員の名前を全て覚えており、新入社員のことも気にかけてくれて感銘を受けたとのことでした。


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2019年の新年会は、前年とは大きく変わり、品川のグランドプリンスホテルで開催。この1年で「社員が倍増」して、新宿オフィスのカフェには入り切らなくなったそうなww

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取締役陣のトロイカも、はしゃいでいますww

ちなみに、右から順に、CSMO (Chief Strategy & Marketing Officer) 舛田さん、CWO (Chief Wow Officer) シンさん、CEO 出澤さん。3人の取締役陣で「トロイカ体制」と呼ばれていますが、個性も含めてバランスの取れた三者三様だなーと感じてました。

・CSMO舛田さん:最初の2年くらい毎週のように会議をして、いかにAI事業を立ち上げるかを検討していました。CSMOという名の通り、戦略的な思考とマーケティング的な思考を使い分けるのが抜群に上手く、さすがLINEを生んだだけあって、凄い人だなーと。いままで上司を尊敬したことがあまりないので、貴重な体験でしたww
・CWOシンさん:後述のLINE BRAIN事業の立ち上げで、毎週のように会議をして、CWOという名の通り、徹底的にWOWを追求する姿勢をひしひしと感じました。「昨日のシンさんは今日のシンさんとは違う」という名言があるくらい、新しい情報が入ってきたら意思決定を変えるスピード感は追い付くのが大変ですが、そのマインドを少しは身に付けられたと思います。
・CEO出澤さん:取締役報告会で3ヶ月に1度お会いする程度でしたが、他の取締役陣とは違って、じっくりと報告を聞いて、ドッシリと腰を据えて意見を言うスタイル。さすがホリエモンのLivedoorを引き継いだ胆力の持ち主だなと、勝手に思ってました。


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2019年の新年会の全体写真。壮観ですね。

ちなみに、取締役陣があまりにもWOWとNo.1を繰り返して発言するものだから、ある社員が手前の看板にあるように「WOWの中にNo.1が隠れている」ことを発見したそうな。WOWなサービスを提供すれば、自ずとNo.1になるという企業DNAみたいなものです。この「サービスにWOWはあるか?」を、自分の中で問い続ける習慣を得たのが、LINE社に転職した最大の収穫かもしれません。


なお、2020年の新年会は、さらに人数も増えたこともあり、各拠点をつないだオンライン開催でした。以上、人数が増えれるにつれて、新年会の形も変わるの巻でした。


LINEの働く環境

オフィス環境は素晴らしく、賞を取ったほどです。個人的には、昇降デスク(立ちながら仕事)と社内マッサージ(40分500円)のおかげで、腰痛がマシになりました。


チーム環境は、所属組織によると思いますが、基本的にはフラットであり、和気あいあいとやってます。上記記事は、僕のチームで、ぶっつけ本番で話したリアルトーク。


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業務外では、LINE社員の読書特集で、なぜかZIPに出演する機会もありました。社内で読書家として知られており、人づてで回ってきた仕事。全国放送に初めて登場し、鈴木杏樹さんと画面越しに共演したつもりでいますww


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社内サークルもたくさんあり、その中で「マインドフルネス部」に所属していました。夏にメンバーを誘って、奥多摩まで滝行にいき、とても気持ち良かったです。


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月に一度、CLOSING FRIDAY(現在はWOW FRIDAY)という、夕方から社内カフェでお酒を飲みながら、経営や事業の話を聞く場があります。取締役や執行役員との距離も近く、ベンチャー・カルチャーっぽくて良い感じです。


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ダイヤモンド・プリンセス号の乗客・乗務員にiPhoneを2000台配布するため、iPhoneへのLINE導入に、ボランティアで協力もしました。こういった社会インフラとしての貢献に、業務外でも関われることが、LINE社の醍醐味です。


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2020年の春からは、OPENING MONDAYという取組みを独自企画しました。在宅勤務が増えてきた中で生活リズムを作るため、毎週月曜の朝に社内の希望者がZoomに集まって、オンラインでの10分間マインドフルネス瞑想。全社掲示板で参加者を募集し、卒業までの約半年のあいだ毎週開催しました。

以上、働く環境は、居心地良いよの巻でした。次は、メインの業務編。


LINE Clova - LINEのB2C AI事業

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LINE Clovaは、2017年に日本で最初にスマートスピーカーを発売して、事業を開始しました。上記写真の初期メンバーは、Amazon AlexaやGoogle Assistantに本気で勝ちにいこうとしていた、頭のネジが外れた人たちで、新しいものを生み出そうという活気に溢れていました。


僕の最初の業務は、Home IoTの事業開発でした。IFTTT連携から始まり、Clova Homeプラットフォームを立ち上げて、Philips Hueと交渉したり、リンナイ社に飛び込み営業して「湯はり」「追いだき」を実現したり。ニーズの高い家電から優先順位を付けてリリースしたり、利用規約を作ったり、パートナーシップの交渉をしたりと、事業開発のイロハを学べました。


Home IoT以外に、一般的なスキル開発のプラットフォーム準備も進めており、スキル開発を推進する活動も。IBMのエンジニア時代に、Watsonのハッカソンを企画・運営したこともあったので、Clovaでも社内ハッカソンを開催したりもしました。

でも実は、メインの業務は、国内の各業界のトップ企業たちと手を組んで、GAFAに対抗する国内連合のAIプラットフォームを作るという、壮大なビジネス戦略案件でした。他のClovaメンバーも知らない隠密行動で、最終的に実現には至らずお蔵入りしました。ですが、大企業連合を作るための難易度の高い交渉を経験したことは、なかなか得がたい財産です。


LINE BRAIN - LINEのB2B AI事業

2018年9月、CSMO舛田さんからLINEメッセージがきました。「うちは優れたAI技術を持っているし、それをB2Bに展開できないか、ちょっと考えみて」。それがキッカケで、事業を立ち上げ始めました。この軽いノリがいかにもLINEらしいですね。それが今や、LINE AIカンパニーの主力事業になっており、少しは会社に貢献できたかなと思います。

このLINE BRAIN事業(現在はLINE CLOVAとしてリブランド)が、個人的にLINE社で最も注力した仕事です。日頃から「同世代の3倍くらい仕事をする」をモットーにしてましたが、この時は10倍くらい仕事をした気がww


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B2C事業がメインの企業で、B2B事業を立ち上げるというのは意外に大変です。事業戦略からプロダクト企画まで1人で全部作り、各関係者を説得しに回ったものです。死ぬほど働きましたが、ベンチャー社長のような経験をできたことは大きな財産です。1人だと「事業のボトルネックは自分の仕事量」という分かりやすい状況なので、仕事をするだけ結果が見えてきますねww


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2018年の年末には、日経の一面にも「文章理解などAI技術 LINEが開放」という記事が掲載され、社外への告知も開始。


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2019年2月に、ようやく事業チームを発足し、新宿のおでんの名店「お多幸」でキックオフ。それまでは、AIリサーチャーとの研究開発の進行が多く、さぁプロダクト化するぞという決起会。

・砂金さん(右手前):最初は兼務でお手伝いでしたが、半年くらいでガッツリ巻き込んで本務にww。1年後には事業も成長し、LINE執行役員&AIカンパニーCEOに昇進されて、感慨深いです。
・Henryさん(左奥):僕の古巣のIBMのWatsonチームから引き抜いた、一番優秀なエース。IBMの時より、10倍くらい活躍してもらってるので、きっと引き抜きも許してくれるでしょう。
・マツジュン(左手前):僕が1人で事業をやっているのを見かねて、自主的に兼務を申し出てくれた営業マン。マンパワーが2倍になり、めちゃ助かりました。


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2018年末に、NewsPicksのユーザー感謝祭に参加したことがキッカケで、2019年2月22日(知×3の日)に合わせて、NewsPicksジョブオファーをリリースし、700Picksを達成しました。

結果として、100名の応募があり、25名を面接して、2名を採用できたので、価値はあったかなと。あらゆる企業、あらゆる職種の人たちを書類選考・面接しましたが、「自分で考えて行動できる人」は大手企業の部長クラスには少なく愕然としたと共に、若くて優秀な人がいることに希望を見ました。


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AI事業は、GAFAに対抗するため、LINEとNAVERの日韓での共同事業です。NAVER韓国には毎月のように出張しました。

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会議のあとは美味しい韓国料理に連れていってもらったり、卓球外交もしました。グローバルで協業する時こそ、「同じ釜の飯を食う」ことが大事だと思います。会議という限られた時間で共有できる情報は少なく、食事をしながら話をすることで、信頼関係は構築されるかなと。


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日本の事業チームも、新メンバーを採用しながら、新宿御苑で花見をしたり、新宿つな八でのランチを恒例にしたり、個人的に行きたかったアフリカ料理屋に行ったりと、チームづくりをしていきました。自分が食べたい物をチョイスして、自分で幹事をやるという特権ww


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個人的に行きたかった湯河原の温泉宿にいき、ワークショップを開催したことも。この夜の3次会で、とあるメンバーの凄い黒歴史が暴露されて大フィーバー。

業務上は、かなりドライに成果主義を徹底し、ロジカルシンキングお化けと揶揄されることもありますが、業務外ではウェットに交流してます。「仕事に厳しく、人に優しく」で信頼関係を構築することが、チームとしての成果を出す秘訣だと考えてます。


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LINE BRAINの戦略的事業の1つが、電話での音声認識AIであり、そのパートナーシップを締結するため、Dialpadのサンフランシスコ本社に出張し、契約交渉もしました。商談の成功後、Dialpad JPのCEO安達天資さんと2人で、Uberを使ってナパバレーでのワイナリー巡りをしながらお互いの人生観を共有し、その後もプライベートな交流を続ける親友に。

お客様やパートナーとの交渉では、「誠実さ」が何よりも重要だと考えており、基本的にはオープンに何でも話します。そこで共感できた方とは、信頼関係が構築されて、ビジネス展開もスピーディですね。そこから個人的なお付き合いに発展するのは、仕事を通じた出会いの醍醐味。


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2019年7月、はじめて対外的に、LINE BRAIN事業戦略発表会を開催しました。いまでのR&D/PoCフェーズから、SaaSフェーズへの移行の告知であり、300名を超える参加者で期待感も大きかったです。

これ以降、対外的な活動を他の人に任せて、経営企画としての事業運営、PM統括としてのプロダクトマネージメント、シニアマネージャーとしてのチーム作りに注力します。


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LINEのオフィスは東京だけでなく、福岡や京都にもあります。もちろんAI事業でもコラボしており、福岡でAIの教師データを作ったり、京都でAIのアルゴリズムを開発しています。

これで、東京-京都-福岡および韓国の、他拠点体制が立ち上がりました。メンバーも増えて権限移譲をおこない、めでたく予算承認ボタンを押すだけのオジサンにww


教養知識としてのAI

2020年4月、人工知能学会誌に、マンガ化されて登場し、これまでに拾い集めてきたLINEのAI技術をご紹介しました。AI技術を正しく・分かりやすく解説するという、砂金さんからの最後の無茶振りに応えて、解説記事を執筆。このマンガの絵が気に入って、自分のアイコンとして使用できるように裏で交渉してゲットしましたww


さて、プレスリリースを振り返ると、いろいろと世の中に出したなーと感慨深いですね。プレスリリースは、世に問う大事なマーケティング活動です。事業責任者として、どんなに忙しくても、全体ストーリーから細かな文言まで、一字一句チェックすべきだと考えてます。


Gatebox - LINEグループ会社のAI事業

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2018年10月、LINEのグループ会社であるGatebox社のボードメンバーに就任し、経営支援を開始しました。2017年にLINEがGateboxを買収し、その後、Gateboxが裁量を持ったまま経営を進めていたのですが、なかなか新製品をリリースできない苦しい期間が続いており、LINE社として急遽お手伝いすることに。

LINEは、ベンチャーを買収しても、基本的には自由裁量に任せて、困っていたら助けるという方針のようです。その方が、買収する側も、買収される側も、ハッピーなのだろうと思います。(もちろん事業特性によりますが)

LINE BRAIN事業の立ち上げと同じタイミングでの兼務であり、いい感じでのワーカホリックでしたww。LINEでは、仕事が認められると、さらに多くの役割を「兼務」の形でいただくことが日常的にあり、挑戦の範囲を広げられる良い環境です。


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2018年のGatebox忘年会。開発進捗があまり良くなく、次世代機のリリースに向けた決起集会です。

経営会議は、毎週夕方から始まるのですが、終わるのが終電を超えることもあるくらい、ベンチャー経営はテーマが豊富ですね。ベンチャーならではの予算管理、事業開発、プロダクト開発、マーケティング、人事などなど。やはり大企業のLINE社と比較すると、ベンチャーのGateboxに足りないものはたくさんあり、それを最短・最速でどうカバーするか知恵を絞っていました。


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2019年10月、ついに次世代機をリリース。製品発表会では、CEO武地さんが、普段は見せない饒舌なプレゼンを披露し、隣の席で一緒に見守っていたLINEのCSMO舛田さんと、感慨深い気持ちに浸ってました。


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製品発表会の裏では、NHKの取材があり、GateboxとLINEを目一杯アピール。僕の右横にあるのが、Gateboxデバイスです。

「ハードウェア、かつ、パーソナルAI」という独特なプロダクトのため、いかに在庫リスクを抑えつつ安定的にデバイス供給をするか、いかに自然な動作・発言にするかという、難易度の高い挑戦でした。製品リリースの半年くらい前から、経営会議のメインテーマをプロダクト開発にして、プロダクト・マネージメントの観点から、かなり突っ込んだ意見(スケジュール作成の指南から、モーション設計や対話実装のアドバイス、テストシナリオのレビューまで)をして、口調がきつくなってしまうことも。

たとえ社外の腰掛けボードメンバーであっても、担当になった以上は、本気でぶつかった方が信頼関係はつくられるし、仕事は面白くなるものだなと思います。


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2019年11月、「発売記念パーティー」をパートナーさんも招待して開催しました。CEOの武地さんも、酔って顔赤らめて上機嫌ですww

プロダクトを出すというゴールを実現するには、厳しい意思決定を迫られることが多かったです。でも、ベンチャーは、そのゴールさえ全員と共有できれば、デザインで意見が食い違ったり、仕事の進め方で喧嘩しても、最後は同じ地に全員でたどり着けるものですね。

プロダクトのリリース後、それまでの暗いムードから一転して、メンバーが前向きに企画・開発を進められるようになったことは、ステキな変化でした。


以上、業務も目一杯楽しんだよの巻でした。そろそろ、まとめに入ります。

プロダクト・マネージメントでの学び

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プロダクト・マネージメントの3要素の内、IBM時代はDeveloperとUser、BCG時代はBusinessに寄ってましたが、LINEでは3要素を一通り経験できました。元々、いろんな職種を渡り歩きたいという思いから、プログラマー、アーキテクト、コンサルタントなど道を歩んできましたが、プロダクト・マネージャーはあらゆる職種を包含する面白い職種です。ミニCEOと言われるのも納得です。

あらゆる職種と同じ目線に立つのは割と大変です。事業の人は収支計画が気になりますし、マーケティングの人はSTP (Segmentation Targeting Positioning)、デザイナーの人はユーザー体験、エンジニアの人は挑戦のしがい、などなど。

プロダクト・マネージャーは、そういった職種毎の異なるコンテキストやフレームワークに沿って、メッセージを伝える必要があります。でも、それらに共通する本質的な考え方は、やはり基本の「5W1H」が役立つなと思います。何かのプロジェクトを白紙から考えるとき、いきなり箇条書きするのではなく、まず5W1Hの表を作ってから埋めてみることをお勧めします。

プロダクト・マネージャーたちを統括する立場になり、さまざまなケースを見ました。瞬発的なアイデア・ベースで仕事を進める人は、What (要件・機能・施策) や How (ツールなど) が埋まるけど、Why (ビジョン・ゴール・目的) や Who (ユーザー) が抜けていることが多いようです。特に、Whyが抜けているケースでは、チームが同期せず、なかなか立ち上がらないように見えました。5W1Hという誰もが知る初歩的なフレームワークですが、それを徹底できている人は意外に少ないです。一方で、5W1Hが整理できていると、チームの合意形成が早く、ものごとがスピーディーに進みます。仕事に忙殺されている時ほど、仕事を始める時には、すぐに作業に着手せず、少し落ち着いて5W1Hで全体感を整理することが、トータルでは無駄な仕事を減らし最短の道を進めるようです。

ピープル・マネージメントでの学び

マネージャーとして、メンバーの意見を聞き出す「1 on 1」に加えて、メンバーの急成長を支える「Bootcamp」が効果的でした。

1 on 1」は、基本的にはメンバーからのインプットであり、メンバーの意見を聞き出すことがメインかと思います。

個人・チーム・上司という3つのレベルで、それぞれに対して良い点・改善すべき点を聞くようにしていました。その中には、メンバー・レベルでは解決できないが、マネージャー・レベルではサクッと解決できるようなことが意外と出てきます。いつでも相談してくれたら良いのにとは思いますが、それを引き出せるのが「1 on 1」の価値かなと。
そして、「1 on 1」の後に、すぐに解決策を講じて、次回に結果を確認すれば、素早いフィードバック・ループの出来上がり。


一方で、試しにやってみた「Bootcamp」は、メンバーへのアウトプットであり、メンバーにひたすら改善策を伝えます。抽象的なあるべき論を語るのは効果が少ないようです。それより、ミーティングの直後にアドバイスしたり、プレゼンの直後にダメ出ししたり、企画書に細かく指摘するなど、直前の業務に直結しているフィードバックが効果的でした。また「Bootcamp」と明示的に時間を確保することで、単なる小言ではなく、成長を支援する意図が伝わり、良い関係を築けた気がします。

メンバーの反応は、3つのタイプがあったようです。

じっくり成長タイプ
改善策を理解はできるが、すぐに行動に移せないタイプ。改善策を伝えると、まずは言い訳し始めて、こちらの意図がうまく伝わらない。今まで伝えた改善策を記録して、毎回、自己評価をしてもらうことで、徐々に点数が上がっていくことで、成長を感じてもらえるよう。

素早く成長タイプ
改善策をすぐに試して、次回には改善しているタイプ。改善策を試しても上手くいかない時は、やり方を変えたり、改善策の背景にある考え方を丁寧に説明すると、順調に成長していく。

期待を超えるタイプ
改善策を伝えると、他のアイデアも出てきたり、別の課題に自分で気づいて改善するタイプ。リーダー候補なので、より大きな裁量を渡して、いっそう活躍してもらう。



卒業後の進路

きっと皆さんが気になるであろう卒業後の進路は、下記のnoteをどうぞ。長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。一旦、CMです。




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