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もふもふ・ロスト・ワールド

 2020年初頭。世界からもふもふが失われた。
 猫ちゃんを始めとするもふもふ代表選手達が、何故か毛が空気を含まなくなり、ぺしゃっとした毛並みになってしまったのだ。
 失われたもふもふを取り戻すため、全人類は国や人種のわだかまりを越えて一致団結、もふもふを再び人類の手に取り戻すと誓い、日夜研究が行われた。
 そんな中、ウチのもふすけだけは、今も毛足の長さとたっぷりのもふもふ感を保持している。
「いたぞ!もふもふだ!」
 ああもう、もふすけはあげないって言ってるのに。しょうがないので、もふすけの腹出し降参ポーズを見せてあげると、刺客達はキュン死した。ちょろい。
 そうこうしてるうちに、今度は国が、『もふもふ独占禁止法』なる私ともふすけにピンポイントすぎる法案を提出しようとした。そんな事言われてももふすけは私の家族なのに。
 仕方がないので、もふすけのラブリーなポートレートで与野党を買収。内閣は退陣に追い込まれ、私ともふすけの傀儡となった新内閣が発足した。
 そして遅々として進まないもふもふ復活研究に業を煮やした隣国が、もふすけを譲渡するように宣言してきた。従わなければ戦争を起こすという。気持ちはわかるけどちょっと冷静になってほしい。
 でももふすけは私の家族だ。国民を先導すると、隣国との戦争が勃発した。でも、もふもふのための戦争なので戦争だけどスポーツで競っている。
 そうこうしているうちに、私が多額の予算を割り当てた『もふもふ研究所』にて、モフ粒子というもふもふを維持するための新エネルギーがもふすけの毛から発見された。幸いにもモフ粒子自体は簡単に生成出来たので、世界にはもふもふが蘇った。
 世界が大きく変わって、またもどっても、もふすけはいつもと変わらず腹出し昼寝をしていた。私もそれで良かった。

空想日常は自作品のワンカットを切り出して展示する試みです。
要するに自分が敬意を感じているダイハードテイルズ出版局による『スレイト・オブ・ニンジャ』へのリスペクト&オマージュになります。問題がない範疇だと考えていますが、万が一彼らに迷惑がかかったり、怒られたりしたら止めます。

現在は以下の作品を連載中!

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ロボットが出てきて戦うとかニンジャとかを提供しているぞ!

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