刀剣:現代の試し切りの対象について

 当然だが、現代では遺体などは使わない。

 よう、兄弟。おれだ。
今日は現代における日本刀の試斬、その対象について話をしよう。

 かつては、日本刀の試し切りは様々な形態で行われていた。
その中には罪人の遺体を並べて斬るなどの現代の感覚では少々考えられないような形式もあったという。資料として残っている分には七人分までまとめてぶった切ったそうだ。
 ま、それについては今は俺も詳しく知っている訳ではないので別の機会に改めるとしよう。

現代の試し切りの対象は畳表を丸めた物

 おまえはツイッターとかSNSで実際に試し切りをしている動画を見た事はあるか?そういう動画にはだいたい畳の表面を丸めたような棒状の物体が木の台の杭に突き立てられて立たされていなかっただろうか。

 そう、現代で主に試し切りに使われるのは畳表、つまり畳の表面に使われている物を丸めて縛り、水に付け込んだ物を使用している。

 おれも子供の頃には親父殿が畳表をぐるぐる巻いて水に漬けていたり、それを木の台に突きさし乗っけてぶった切っているのを観たりしたものであった。

 ちなみに、巻藁と表現されることもあるようなのだが、畳表に使われる植物、藺草と藁はまったく別の植物である。試し切り用の標的として藁を巻いた物は現代では販売されていないそうだ。

 何故藁を使っていない畳表を巻いた物を巻藁と呼ぶのかと言うと、かつては竹に藁を巻いた物を使っており、それを巻藁と当初は呼称していたのだが準備が大変、切り屑が舞い散るといった理由から畳表を巻いて使用するように移り変わったといわれている。その際に呼び名だけが残って畳表の巻いた物を巻藁と呼ぶのだな。

 また、上述の畳表を巻く際に青竹を芯にする事もある。
俗に竹が骨相当、畳表が肉相当と言われるが、人間を斬る機会が来る事はない現代では確かめるすべはない、な。当然、畳表だけよりも難易度はあがる。

戦場へ

 今回は余り知る機会がない試し切りの対象について書かせていただいた。
いつも通りざっくりとした内容ではあるが、良く斬られているアレが巻かれた畳表であり、巻藁とも呼ばれることを知っておくとネット検索もしやすいだろう。

 今回はここまでだ。またな。

#コラム #日本刀 #刀剣 #試し切り #巻藁 #居合

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