隠れ家的な銀座の喫茶店で
午前11時ごろ用事がすんで、銀座もずいぶん変わったなあと思いながら足の向くまま歩いていると、人通りの少ない裏道で、一見さんに見つかりませんように、とでもいうような佇まいの、喫茶店のランプのサインが目に留まった。階段を降りていくと、期待通りに昭和を思わせるコーヒー専門店が。
60代〜70代くらいのご夫婦が二人で店を切り盛りしていて、店を出るときに聞いたところ、ここで40年前から営業しているとのことだった。ブラウンを基調としたテーブルや椅子、明るすぎないランプの照明、素敵なコーヒーカップとソーサー、静かに流れるクラシック音楽、丁寧で上品な接客など、とても銀座らしくて落ち着く店で、こんな隠れ家的な店を偶然見つけることができて、今日はツイてるなと思った。
私がガテマラコーヒーをオーダーして間もなく、若者カップル2組と若い女性の三人連れが入ってきた。
聞くともなく聞いていると、最初のカップルはアイスコーヒーを注文している。昼前で外はそんなに暑くないし、せっかくコーヒー専門店に来たんだから、ストレートコーヒーをホットで味わったら?
女性の三人連れは三人ともアイスティーを注文。え〜〜、これだけこだわってるコーヒー専門店で、コーヒーでさえなく、アイスティーですかい?
もう1組のカップルは男性がアイスコーヒー、女性はアイスココアをオーダーしていた。
もうあんたたち、スタバにお行き、スタバに(💢)
らうす・こんぶ/仕事は日本語を教えたり、日本語で書いたりすること。21年間のニューヨーク生活に終止符を打ち、東京在住。やっぱり日本語で話したり、書いたり、読んだり、考えたりするのがいちばん気持ちいいので、これからはもっと日本語と深く関わっていきたい。
らうす・こんぶのnote:
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