こんぶ

ライター、日本語教師、KombuRadioパーソナリティー。21年間住んだニューヨーク…

こんぶ

ライター、日本語教師、KombuRadioパーソナリティー。21年間住んだニューヨークから帰国。noteで知り合ったパートナーとYouTubeで「昼間でも聴ける深夜放送”KombuRadio”」スタート。noteでほかのライターと「ニューヨーク、ときどきDIARY」でコラボ。

マガジン

  • 日本へ帰ろう

    2021年5月に21年間のニューヨーク暮らしを終えて帰国しました。帰国を考え始めてから帰国の準備を経て、東京でアパートを見つけて21年ぶりに日本での生活を始めてみて、戸惑ったこと、驚いたことなどなど。「日本へ帰ろう」を書き始めて数ヶ月なのに、今読み返してみて、環境も心境もずいぶん変化していることを自分でもおもしろく感じています。気持ちの変化をnoteに書き留めておかなかったら、気づかなかったかもしれません。

最近の記事

たのしきもの

風に舞うわたゆきの まつげやはなにとまりたる 高校生の頃、映画「サウンド・オブ・ミュージック」が好きだった。この映画の中で歌われる「私のお気に入り」という歌の歌詞に出てくるお気に入りのひとつが、 Snow flakes stay on my nose and eyelashes. 小雪が鼻やまつげの上に留まること 学校帰りにわた雪が風に乗ってふわりふわりと落ちてくると、いつもこの歌を思い出して、空を見上げて、ふわふわしたわたゆきをまつげやはなでキャッチしながら歩いた。

    • 雪は

      わた雪 こな雪 あられ みぞれ ぼたん雪 富士の高嶺の万年雪 季節はずれのなごり雪 らうす・こんぶ/仕事は日本語を教えたり、日本語で書いたりすること。21年間のニューヨーク生活に終止符を打ち、東京在住。やっぱり日本語で話したり、書いたり、読んだり、考えたりするのがいちばん気持ちいいので、これからはもっと日本語と深く関わっていきたい。 らうす・こんぶのnote: 昼間でも聴ける深夜放送"KombuRadio" 「ことば」、「農業」、「これからの生き方」をテーマ

      • 塩は

        赤穂の天塩 長崎県対馬産浜御塩(はまみしお) 天然ヒマラヤ岩塩ミネラルピンクバスソルト 清めの塩 八角盛り塩セット付き らうす・こんぶ/仕事は日本語を教えたり、日本語で書いたりすること。21年間のニューヨーク生活に終止符を打ち、東京在住。やっぱり日本語で話したり、書いたり、読んだり、考えたりするのがいちばん気持ちいいので、これからはもっと日本語と深く関わっていきたい。 らうす・こんぶのnote: 昼間でも聴ける深夜放送"KombuRadio" 「ことば」、「農業」

        • キャスティングの妙

          初回は12・7%。 これはNHK大河ドラマ「光る君へ」の視聴率。さらに 1963年「花の生涯」からの大河ドラマの初回世帯平均視聴率としては89年「春日局」の14・3%を下回り、歴代最低の数字に。 だそうだ。 NHK大河ドラマでは戦国武将ものみたいなものが人気が高くて、どうやら女性が主役のドラマはあまり人気がないようだ。だいたい大河ドラマって、信長、秀吉、家康が取っかえひっかえ登場する印象がある。いくさのシーンもない平安時代の、しかも女性の紫式部が主役の大河ドラマはかな

        たのしきもの

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        • 日本へ帰ろう
          49本
          ¥100

        記事

          タッカー・カールソンがロシアのプーチン大統領にインタビュー#2:日本を含む西側コーポレート・メディアの偏向報道

          写真:タッカー・カールソンがロシアのスーパーマーケットでお買い物。店内にスニッカーズなどの西側のお菓子が並んでいるのを見て、「ロシアは経済制裁されてるって言われてるけど、僕にはそう見えないな」とカールソン。写真クレジット:TCN 前回、「アメリカ人ジャーナリスト、タッカー・カールソンがロシアのプーチン大統領にインタビュー#1:この重大ニュースを伝えない日本のコーポレート・メディア」というタイトルで、私がタッカー・カールソンとプーチン大統領のインタビューに関心を持った経緯につ

          タッカー・カールソンがロシアのプーチン大統領にインタビュー#2:日本を含む西側コーポレート・メディアの偏向報道

          音は

          コーヒー豆を挽く音 目玉焼きを焼く音 トーストにバターを塗る音 カップにコーヒーを注ぐ音 らうす・こんぶ/仕事は日本語を教えたり、日本語で書いたりすること。21年間のニューヨーク生活に終止符を打ち、東京在住。やっぱり日本語で話したり、書いたり、読んだり、考えたりするのがいちばん気持ちいいので、これからはもっと日本語と深く関わっていきたい。 らうす・こんぶのnote: 昼間でも聴ける深夜放送"KombuRadio" 「ことば」、「農業」、「これからの生き方」をテーマ

          アメリカ人ジャーナリスト、タッカー・カールソンがロシアのプーチン大統領にインタビュー#1:この重大ニュースを伝えない日本のコーポレート・メディア

          ウクライナを勝たせるために、ウクライナが勝利するまで武器や資金を送って支援し続けることは正しいと思いますか?それとも、1日も早く停戦することが正しいと思いますか?それとももっと別の方法があると思いますか? 政治家や軍事評論家は違う見解を持つかもしれない。でも、そのどちらでもない一般人の私は、ずっと「早く停戦すべきだ」と思っていました。戦争が長引けば双方の死者が増えるだけです。なぜ停戦することができないのだろう、誰がそれを邪魔しているのだろうと思っていました。その答えは自分で

          アメリカ人ジャーナリスト、タッカー・カールソンがロシアのプーチン大統領にインタビュー#1:この重大ニュースを伝えない日本のコーポレート・メディア

          A couple of my PERFECT DAYS

          ヴィム・ヴェンダース監督、役所広司主演のPERFECT DAYSを見て、これは私の日々の生活の平山(役所広司が演じる初老の清掃員)バージョンだ、と思った。こんなことを言うと、この映画を見た人たちの顰蹙を買いそうだけど。                 🔳 朝、目覚まし時計が鳴ってベッドから起き出す。寝室とリビング兼仕事部屋のカーテンを開け、寒いけれどベランダのサッシを開け放つ(こうすると邪気が室内にこもらないのだそうで)。天気がいい日は「今日は富士山が見えるかな」と西の空

          A couple of my PERFECT DAYS

          役所広司をハシゴ・・・ヴィム・ヴェンダース監督と西川美和監督が描く世界の魅力

          先日、役所広司主演の「PERFECT DAYS」を観てその余韻に浸っていたら、たまたまAmazonのプライムビデオで役所広司主演の「すばらしき世界」という映画を見つけた。で、役所広司の映画をハシゴした。 「すばらしき世界」(2021年)は西川美和監督作品で「PERFECT DAYS」(2023年)より少し先に制作されている。殺人罪で13年の刑期を終えた三上正夫(役所広司)が出所するところから物語が始まる。三上は父が誰かを知らず、母に捨てられて施設で育ち、やくざの構成員だった

          役所広司をハシゴ・・・ヴィム・ヴェンダース監督と西川美和監督が描く世界の魅力

          「PERFECT DAYS」を見て心にうつりたるよしなしごとを書きつくれば

          この映画を見終わって、「これがここ数年の私のベストシネマだ!」と思ったが、少し時間が経つと、「怪物」もよかったなあ、「PLAN75」もいい映画だった、と去年観た映画が思い出されて、ベストワンなんて簡単に決められなくなった。そもそも感動を与えてくれた映画をどれがいちばんよかったかなんて比較すること自体、不粋かもしれない。いい映画を見るとつい考えたくなり、人にもよく聞いたりするのだけれど。ただ、平日の昼間に空いている映画館でいい映画を堪能できるのは、ささやかなる至福である、という

          「PERFECT DAYS」を見て心にうつりたるよしなしごとを書きつくれば

          言葉のインフレーション

          ぼ〜っとSNSを眺めていたら、映画「トップガン」で共演したトム・クルーズとケリー・マクギリスの1986年と2022年の写真が出てきた。1986年の写真の中では二人とも若々しく輝いているが、その36年後の2022年の写真では、当然ながら往年のハリウッドスターたちもそれなりに年齢を重ねていた。現在でもハリウッド映画で主役を張っているトム・クルーズは今も若々しく大スターのオーラを放っていたが、最近は女優の仕事をあまりしていないらしいケリー・マクギリスの方は、髪が真っ白で太めの普通の

          言葉のインフレーション

          視点の移動マジックあれこれ

          視点を変えると世の中が違って見える、なんてことは大発見でもなんでもない。何かの折によく目にしたり耳にしたりする言葉だ。でも、本当にそうかな、と思って視点の移動を実際にやってみる人ってあまりいないような気がする。 でも、ぜひやってみるといい。本当に今まで見ていた世界はなんだったんだ、と思うくらい今まで見ていた世界が違って見えてびっくりする。大きく見えていたものが小さく、小さく見えていたものが大きく見えるって、想像以上に面白い。 初めてこれを経験したのは学生の時だった。若気の

          視点の移動マジックあれこれ

          れんこんのきんぴら

          そろそろ夕ご飯の支度をしようと冷蔵庫を開けたら 缶ビールが切れていた。 少しだけ残っていた赤ワインは夕べ飲んでしまった。 そうだ、今日は休肝日にしよう。 気持ちを切り替えて 冷蔵庫にあったれんこんで何か作ろうと ネットでレシピを探して 一番手軽に作れそうなきんぴらを作ることにした。 れんこんを薄く切って、にんじんを千切りに。 鍋にオイルを熱して鷹の爪を入れて れんこんとにんじんを加えてしんなりするまで炒めて 醤油と味醂と砂糖を少々。 いい匂いが立ち込めてきた。。。 え

          れんこんのきんぴら

          もうひとつのジャニーズ問題

          お断り) このエッセイを書いてしばらくしてから、今度は宝塚のイジメによる自殺が大きく報じられました。残念ですが、こういうことはまだまだあるのかもしれません。被害に遭っている人はすぐにその場を去るべきだし、そういう事実を知っている人は声を上げるべきだと思います。人を精神的肉体的に傷つけることは犯罪だという意識が低すぎます。人を傷つけるのはもちろんですが、そういう事実を知っているのに口をつぐんでいる人も卑劣だと思います。 本文) ジャニーズ問題はいくつもの重大な問題を炙り出して

          もうひとつのジャニーズ問題

          肌の色が物語ること

          写真:ロイター 写真のインパクトが大きくて、それが全てを物語っているということが稀にある。新聞記事の5W1Hの記述なんてどうでもよくなるくらいの大きな驚きを与える写真。 私が久々に大きな衝撃を受けた写真がこれだ。脳天にガツンと雷が落ちてきたみたいだった。 この写真は8月22日に南アフリカで開催されたBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)首脳会議でのもの。 ここ数十年、私は新聞やテレビのニュースで何度もこれと似たような写真を見てきた。これと似たような写

          肌の色が物語ること

          虫歯ようちえん

          歯科検診で虫歯が見つかった。 先生  ここに虫歯ようちえんがありますから、治療しましょうね。はい、口を開けてください。 ウィーン、ウィーン。 先生  はい、口を閉じていいですよ。少し右を向いてください。口を開けてください。 ウィーン、ウィーン。 先生  はい、口をよくすすいでください。 私  クシュクシュ、ペッ、ペッ。 先生  はい、口を開けてください。 ウィーン、ウィーン。ウィ、ウィーン。 先生  はい、噛んでください。カチカチカチ。今度は歯軋りしてくださ

          虫歯ようちえん