まだまだある映画・広告業界の#MeToo(記事リンクまとめ)

私自身が性被害者のため、映画で描かれる性的シーンが嫌いです。
日本では性被害者が多いです。
エンタメでは性的要素を誇張して描かれることが多く、
それが性加害を誘発しているのでは?と考えています。
現実世界での性加害者は、エンタメで描かれたシーンを模倣している場合があるからです。

撮影当時未成年の少年少女だった俳優・女優が、何十年も経った今になって、「あれは性加害だった」「苦痛だった」「子どもでよく理解していなかった」と告白することが、世界的にも増えてきています。

これまでSNS等で見かけた#MeToo関連記事の見出しとリンク先をざっとまとめてみました。
※ここでは、性暴行に限らず、性的なセリフを言わされたことも「性加害」としてとらえて書いています。


<1868年の『ロミオとジュリエット』は児童への性的虐待、主演のオリヴィア・ハッセーらが製作会社を提訴>

撮影前は「ヌードシーンはない」と聞いていたのに、撮影最終日になって「ヌードシーンがなければ映画は失敗する」と告げられた。当時、ジュリエット役のオリヴィア・ハッセーは15歳、ロミオ役のレナード・ホワイティング16歳でベッドシーンを演じることに。


<大人たちに性的に食い物にされた”世界一美しい少年”『ベニスに死す』ビョルン・アンドレセン【毒家族に生まれて】>

・ヴィスコンティ監督は、タッジオ役を探すために、「ブロンドと青い目のローティーン男子のみ」を集めてオーディションを行い、「現場は異様なものだった」
・「当時トーマス・マン(原作者)のファンからは、原作をあまりに性的に映像化したと非難された」
・「ここからそこまで歩いて。はい、上半身裸になって。カメラに向かって笑って」オーディション動画より。
・「男性たちの餌食になった10代」-「役作りと称し」「富裕層同性愛コミュニティに取り囲まれ」、男娼のように性接待を強要される。


<ナタリー・ポートマン、出世作『レオン』には「控えめに言っても不快な描写がある」>

・「ナタリー演じる少女マチルダが、男性目線で性的対象として描かれていることが問題視され、特にマチルダがマドンナやマリリン・モンローの真似をしてセクシーに振る舞うシーンは物議を醸している」。
・「彼女は以前にも、この映画がヒットした後、人々から性的な視線を向けらるようになり、幼くしてセクハラの対象となったと訴えていた。」


<ブルック・シールズ、15歳のときのインタビューを振り返る「過剰に性的だった」>

・15歳でカルバン・クラインのCMに起用された彼女は、「私とカルバンの間にあるか知りたい? 何もないわ」とカメラに向かって語」った。

④参考記事(1)
<映画に見る憧れのブランド 50年以上も愛され続けるカルバン・クラインの秘密 2020/3/20>

上記参考記事(1)では、
ルイ・マル監督作品『プリティ・ベビー』に出演当時12歳でヌードシーンを演じ、児童ポルノと物議を醸したこと。『青い珊瑚礁』出演当時は、14歳だったのに半裸で演技したことに言及しつつも、カルバン・クラインのCM広告を美化する記事になっており、非常に遺憾。

⇒ルイ・マル監督も、こんな児童ポルノまがいも撮っていたとは。もう彼の作品も観れない、残念。

④参考記事(2)
<ブルック・シールズ、20代の頃の性被害を告白「自分の責任だと思っていた」2023/1/23>

記事公開当時、開催中だったサンダンス映画祭でプレミア上映された彼女のドキュメンタリー「Pretty Baby: Brooke Shields」で性被害を告白。

⑤こちらも④と同じく、カルバン・クライン
<ケイト・モス、90年代のカルバン・クラインの広告撮影はトラウマ>

・撮影当時17歳。「撮影前にひどい不安症状を起こし、精神安定剤を処方してもらったと言う。「撮影前は本当に具合が悪かった。1〜2週間ほど、ベッドから起き上がれなかった」


<「性的描写を100テイクも強要された」。レア・セドゥ、『アデル、ブルーは熱い色』の監督を「頭がおかしい」と批判>

・「7分間にも及ぶ女性同士のセックスシーンを10日間かけて撮影するという、過酷な体験をしたという」
⇒感想:同性愛を描くことを理由にしているが、結局、女性の裸を撮りたいだけだったのか?


<フランス映画界に#MeToo「第二波」性被害告白、男性にも動き>


<「アメリ」出演俳優、若いころ受けた性暴力を告白>


<#MeTooスキャンダルが噴出したフランス映画界のドン>

複数の女性たちから訴えられた名優ジェラール・ドパルデュー。
共演経験のあるソフィー・マルソーいわく、「いまに始まったことではなく、みんなが見て見ぬふりをしてきた」。
⇒ドパルデューの演技も、もう観たくない。


<キャリー・フクナガ監督、複数の女性から「不適切な性的誘惑」を告発される>

⇒「不適切な性的誘惑」というより、性加害。007好きだったのに、がっかり。


<ハリウッド版セクハラ事件簿。女優&スタッフに性的暴行を告発された監督や俳優15名>

⇒性暴行を加えていなくても、不本意に性的なセリフを言わせることも「性加害」。社会派映画を撮る監督も「性加害」。『オリバー・ストーン・オン・プーチン』で、今回の戦争勃発前にプーチンにインタビューを敢行していただけに、残念。


<水原希子、ヌード撮影「強要」を告白 資生堂が事実関係を調査も…「分かりませんでした」>

「一瞬も一生も美しく」というキャッチコピーとともに、胸を両手で隠し、半裸体の水原さんの姿が写しだされた資生堂の企業広告について。

これは、実際に、私もリアルタイムで見ていたので、はっきり覚えている。
何故、裸になる必要が?と当時も疑問に思った。撮影者はアラーキー。
主に女性商品を取り扱い、女性に優しい働き方を推奨しているはずの企業なのに、制作指揮者に女性がいないのは何故?また、撮影後も半裸を指摘する女性社員はいなかったのか?

⑫の参考記事
<アラーキーのセクハラ疑惑KaoRi水原希子らが告白>

※注意※
この記事内には、KaoRiさんのブログへのリンクがあり、さらにたどると彼女のブログ英訳版のリンクもある。英訳版には、さらに米国の美術館で開催されたアラーキー写真展について報じるハフポス記事へのリンクもある。そこで掲載されている写真は、あまりに酷い。性被害者にとっては、フラッシュバックの可能性があるため、閲覧注意。

さいごに

以下[=]で囲った部分は、②記事執筆者(男性)による意見を引用しています。

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「男性が、男性のために未成年の少年少女を性的に消費する時代が長らく続いてきた。そして現代、今度は女性も女性のために未成年の少年少女を半裸にさせ、性的対象として消費するコンテンツが増加している。」
息を吐くように未成年を半裸にする大人たちのグロテスクな欲望が、犠牲にするものは大きい。そしてかわいい、美しい子役がその後どうなるかなど興味も持たず次から次へと消費する視聴者たちも同じ罪を負っている。
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大人たちに性的に食い物にされた”世界一美しい少年”『ベニスに死す』ビョルン・アンドレセン【毒家族に生まれて】

私も同感です。とはいえ、これは「成人男性」のために女性(未成年・成人どちらも)を裸にさせ、性的対象として消費する映画の異様な多さについても同様です。
彼の言葉を借りれば、ベッドシーンや濡れ場を演じさせられた役者(未成年・成人どちらも)がどんな思いで撮影に臨まなければならなかったのか興味も持たず、「あっぱれ」と美化する映画ライターたちも含め、「消費する観客たちも同じ罪を負っている」。

「息を吐くように」女性(未成年・成人どちらも)を「裸にする」成人男性たちの「グロテスクな欲望が、犠牲にするものは大きい」。

もちろん、この記事まとめからも分かる通り、業界における性加害は、女性男性、未成年成人に関わらず、行われているわけですが。

※彼の引用の中で疑問なのは、「そして現代、今度は女性も女性のために未成年の少年少女を半裸にさせ、性的対象として消費するコンテンツが増加している」というくだり。
真っ先に思い浮かぶのはジャニーズですが、他に「女性も女性のために未成年の少年少女を半裸にさせ」るコンテンツとして、具体的に何があるのか、私には分かりません。知っている人がいれば、教えてください※

というか、もう映画が嫌いになりそうです。性加害の傾向のある監督作品を裸観たさにお金を払って観ることで、またその監督は他の役者に加害するでしょう。

インティマシーコーディネーターを起用すればいい、というより以前に、映画に「裸」や性的なシーンは本当に必要なのか考え直すべき時代になりました。

映画業界・広告業界が売上や集客のために性的な要素を利用しないと決断しないのなら、観客が賢くなって、性加害者による作品、性描写のある作品は観ないと決めることで、その負のループを断ち切るしかないでしょう。


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