マッチングアプリで彼氏募集したら、とんでもないゲーマーが釣れた件について①~出会い編~
みなさん、マッチングアプリはご存知だろうか?
恋愛に飢えた男女たちの趣味、思考、雰囲気を登録させ、マッチングさせる、いわば出会い系アプリケーションの一つだ。
登録は大体無料であるが、種類によっては男性が課金制であったり、両方とも課金制だったりする。
遡ること、これもまた年末の話。
会社の後輩くんの一言が始まりだった。
昼休みの食堂で、しけた20%引きののパンを頬張りながら憂鬱な気分に浸っていたら、まぁまぁチャラい後輩がゴリゴリのスマホケースを見せつけて、話しかけにきた『先輩、pairs知ってます?俺、このpairsで知り合った女と今付き合ってるんすわ!』
まぁまぁかわいい女がチャラい後輩くんのほっぺにキッスをしてた。こんな昼下がりに残酷な気分にさせられる。んでなんやねんな。ワシは忙しいねん。ゲロゲロやわ!とパンを頬張った。頬張りすぎて気管にパンくずが入る。
『先輩もこれしてくださいよ〜!笑なんか仲間欲しいし笑』
お前の仲間にすんなと思ったが、恋愛にはどっぷり飢えていたので、アプリのインストールを決意した
pairsのシステムは、女性は会員無料で、男性は4.6.12ヶ月単位で約4000円課金しないと相手に返事ができない。
僕は女性なので、もちろん無料で登録した。
一日20件、いいねと足跡がいっぱいだった。我ながら可愛く撮れたアイコンを選んだの正解やなと最初はモテた気でいたが、毎日毎日20件ほど来たので、めんどくさくなった。
ある日、一本のメッセージが 入って来た。彼は、25歳のエンジニア、システム系の会社で働いているらしい。写真を見るのが好きのメッセージでめっちゃ合うやないかと顔や雰囲気も見ずにただ、写真を見るの好きというだけで興奮した。
『こんにちは、気になったんでメッセージしました!よかったら絡みましょ!(*`ω´*)』
写真好きという趣味がわりかしポイントが高かったので、めちゃくちゃ女の子ぶった。苦手項目とされるかわいい絵文字も添えて、苦手な提案もいっぱいした。どうやら彼は、真剣に彼女を探していなくて、友人作りが目的らしい。だがしかし、標的1000%だったので、どんな事があろうとコイツを我の懐に入れたかったのだった。
しばらく、連絡は続き、なんと会う約束まで漕ぎ着けた私は、当日のために高い下着まで買って着々と準備した。普段はGUやユニクロというプチプライスショップでの購入が多いので、今回だけ奮発した。香水も、ネットで評判の高いものを購入、何としてでも我物にしたかったのだ。
当日、大阪駅の時の広場で待ち合わせ。
顔写真はあったが、そこまで見ていなかったので、どんな人が来るのかわからなかったが、そんなことは全く気にしてなかった。
『黒のニットジャケット着てるの僕です!ブサイクだったらごめんねσ^_^;』
とんでもねぇブサイクなら適当に茶化して帰ろう、それしか思考はなかった。黒のニットジャケット…あ!あれだ!あのニットの人・・??
『あ!やっとあえたね!輝さんですよね!よろしくお願いします。』
目の前にはふつうの青年が立っていた。
写真を撮るOLです。