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「僕は今日も違うカメラマンの男とデートをする①」 special by K.Hiroya

12/29 15:00
お昼間にしたかったのに、夕ご飯を一緒に食べようという僕の提案であえて遅い時間にしてもらって集合した。15時の西九条はちょっと寒くてあったかい。

『お疲れ様です、今日は会ってくれてありがとうございます。さぁ、スナップ撮りましょうか。』

僕は自称ハメ撮りカメラと呼んでいたけど、1年か2年前ぐらいに新今宮のトイレにポッチャンしちゃったから今は便所カメラって呼んでいる、驚異的な強さのFUJIFILM FinePix A800を手に取りスナップを始めた。

もともと彼は、とあるモデルさんを通じて繋がっていたのだけど元はフィルムでストリートを撮る人だったからスナップを教えてもらいたかったためにデートに誘ったのだ。

JR西九条駅前 西出口。
西九条は初めて降りた。
年末だから小さいお店たちはシャッターが降りてしまっていて、窓を拭いたりする人や年末の大量のごみを捨てに行く人がちらほらいたけど、スナップするには絶好のスナップ日和だった。始めに、彼にスナップするコツを聞いたら下を向いて、恥ずかしそうに『えっ、僕は結構、雑っすよ』と話ていた。

僕はスナップを撮らない人だったから、言われた通りにとにかく雑に撮った。ファインダーは付いていないから液晶しか見るところがないんだけど、所々で液晶も見ずに撮ってみた。後々ライトルームでみたけど結構ひどいスナップ写真だったけどね。

しばらくして機材の話になって、最近、よりいい機材で撮った方がいいと押し付けがましく発言するユーザーに出会してしまったことを彼が話していた。『そんなやつは相手しないことですよ、僕は違う案件で結構言われた側でしたがこうやって写真が好きであって、休憩しながらも付き合えたわけですから。ノイズはシャットダウン、そうでしょ?』と僕ははにかんでみたら、彼は『そっすね。』と横目で流す。あ、この感じ、大学の頃のゼミの先生に似てるなと懐かしむ。

犬、人、年末の粗大ゴミ。
夕刻になるにつれ、醤油のいい香りが漂う。あ、これはもうおせちの用意かしら。彼と一緒に歩いた時間は数時間だったけど本当になんか懐かしくて優しい人だった。『また、スナップしましょうね?あ、今度はポートレートでも』っていったら、ニコッと笑顔を返してくれた。ずるいですね、そんな顔をされたらまた誘いたくなるじゃないですか。内心ちょっと寂しかった。

また彼とは互いに良い作品造りをする関係でいたい。

Special Thanks..
K.Hiroya
Twitter: https://twitter.com/drugstorecorner
blog: http://nowarl.hatenablog.com/

写真を撮るOLです。