文豪太宰治が自身の体験から書いたと、勝手に設定した小説「女人訓戒」
文豪を半ば引退したと投げやりな彼は、今日も通いのオバチャン「竹子さん」と幸せに暮らしている
彼は今や不埒な婦女…
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#ミナレヌモノ再び
「神秘捏造」ミステフィカシオン~女人訓戒士O.D
『待ちぼうけー兎の女』⑧
俺は頭だけ出るくらいの戸を開け、外を窺った
ガアガア・・ギイギイ・・
騒ぐ鳥ども
俺は透明に澄んでくる藍色の空気の中に
木という木
屋根の煤払い口にまで群がる鳥の
赤く光る目を見た
何が起きたと言うのだろう
俺が鳥を怒らせるような、何かをしたのだろうか
威嚇されている
怒りで我を忘れている臭いを放っている
山を下りて里に行けない
これではいわれな