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奈良といえば温泉Vol.1霊山寺薬湯


奈良らしい暮らしには温泉がある

息抜きは銭湯へ行くこと。家を探す基準は銭湯と図書館があること。そして、今年の目標は奈良の温泉を制覇することにした片山です。
関西の温泉といえば城崎。銭湯といえば京都。でも奈良にもいい温泉あるらしい。ので、ちょっと一息つきたい日は車に乗って、さあ温泉へ!

霊山寺そこにある、古(いにしえ)の薬湯なり

こんな方におすすめ

・薬草などの香りが好き
・森林浴をしたり、バラを愛でたり美味しいものも食べたい
・お寺も神社も一度にお参りしたい

自然の中でリフレッシュしてからお風呂へ

奥の院へ参拝
この日は薬湯を目的に奈良市内から車で約20分。到着してみると霊山寺(りょうせんじ)は広いみたい。お寺と思っていたのに入り口には大きな鳥居があり不思議に。っかく来たから見学もしようかと、友人と近況報告しあいながら歩いて美しい建築の本堂、そして龍神さま(弁財天さま)がいる奥の院まで散歩しました。歩くこと20分くらい、誰もいない静かな森に到着。小さな鳥居と苔むした小川が流れています。きっとスピリチュアルスポットってこんな感じ!マイナスイオンも感じます。これがリフレッシュにちょうどいい感じでした。

お湯屋に到着

湯殿入り口

お湯屋は霊山寺の入り口近くにあります。源泉が湧いている温泉ではないそうなのですが、町の銭湯のような雰囲気というより温泉のようなゆったり感があります。脱衣所は綺麗な大正ロマンな内装です。お湯にはトウキ、センキュウなどなど様々な古来からある薬草が入っていて、浴室内には薬草の香りが広がります。身体が温まる〜。この日はお客さんも少なくゆっくり入れました。
これまでいらっしゃったお客様は聖武天皇、光明皇后もはや伝説の粋でございます。行基さんが作られたそうなので、行基さんも入ったのかなぁ。

歴史がすごい

昔は庶民のアミューズメントパーク⁈

後からパンフレットをみて知ったのですが、霊山寺はお寺、神社、バラ園、地獄絵、三重塔、八体仏霊園、行基さんも弘法大師も徳川将軍も祀られているし、不動明王などがいらっしゃるお堂もあり、春日社と住吉社と龍王社と大神宮がある十六所神社もあり、霊園もあり、八十八か所霊場もあり(四国八十八ヶ所の本尊があってお砂踏みができる)、宴会場もあります。
ここにくれば1日楽しめるし、様々なご利益がありそうなんです。
今のように娯楽がなかった時代は庶民にとって、祈って、薬湯に入って、美味しい食事を食べることが出来る。まさにアミューズメントパークのような場所だったのかなぁと想像しました。
調べていたら現在も1日3組限定で宿泊も出来るようです。

本堂への階段

霊山寺ってこんなお寺なんだそう

いただいたパンフレットの日本語が、私には難しかったので、知りたい方のために現代語で書き直してしてみました。

霊山寺がある富雄(とみお)は、古事記にも登美(とみ)の地、日本書紀にも鳥見と記録があるくらい、歴史ある土地です。そしてかつてここは小野家の土地でした。教科書にも出てくる小野妹子の息子、小野富人(とびと)は壬申の乱に関わって色々あったあと、この登美山で隠遁生活することにしました。薬草栽培をして庶民の病気治癒に貢献し、684年には熊野本宮に籠もった時に薬師如来の導きがあり、薬湯を作って薬師三尊を祀りました。富人さんはみんなに尊敬されて鼻高仙人と呼ばれるようになったんだよ。
お寺が作られたのは734年。大地震があって聖武天皇の娘さん(のちの孝謙天皇)が胸騒ぎがする病(調べてもどんな病気か分からなかった)になった時、聖武天皇の夢にこの鼻高仙人が登場。「私が作った薬師如来様に祈れば治るよ〜」と言いました。そこで行基さんをお祈りに行かせたら本当に病気が治ったので行基さんに大堂を立てることを指示したよ。
2年後にお堂が出来た時に、大仏開眼の導師を努めたすごいお坊さん(菩提僊那)が来られて、「ここ故郷の釈迦の聖地霊鷲山に似てる!」っておっしゃったので「登美山鼻高霊山寺」と名前が決まって今の名前になりました。

奈良の温泉めぐりは続く

近くに、しかもお寺にお風呂があるとは今回まで知りませんでした。
とても楽しかったので、お寺とか神社が好きな友人も誘ってみようと思います。
あと、奈良時代に思いを馳せることができるお風呂です。歴史好きにもおすすめしたいかも。


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