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上場企業のCTOを辞め、独立。その後ラシンの顧問に。『スタートアップ/中小企業の支援をライフワークに』

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「全てのスタートアップや中小企業の入り口を支援できるかもしれない。これがラシンの面白さだと思うんです」

インタビューにてそう話してくださったのは、元ランサーズCTOを務めた坂口 賢司さん。2021年の4月から顧問としてラシンにjoinし、エンジニア組織の構築や採用・CTO人材の教育含めて取り組んでいっています。今回は、坂口さんが、どういう想いを持っているのか?なぜラシンの技術顧問を引き受けたのか?技術顧問としてどういうことを実現していくのか?などについてインタビューをいたしました。

アルバイトから一気にSIの本部長へ

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----- エンジニアとしてのキャリアを凄く順調に歩まれてきたように思うのですが、どのような若手時代を過ごされてきたのですか?

実は、社会人のキャリアの最初からエンジニアになりたいと思っていた訳ではなかったんです。高校卒業時に進路を考えた時に、自分は本当は何がやりたいのか?って考えても全く答えが出なくて。

お金のために働くのもなんか違うなーと想いながら、卒業後5年間は就業せずにアルバイトや契約社員として過ごしていました。
少しでも興味がありそうな仕事を見つけては、一度やってみよう、という日々でしたね。
ガソリンスタンド、レストランやパソコンを使ったデータ入力など様々なことを経験しました。

でもそのうちに、「スーツを着てデスクワークをするようなホワイトカラー系の仕事をしてみたい」と思うようになったんですよね。
それでSI会社へ入社したのが、エンジニアとしてのキャリアのスタートでした

-----未経験から突然SIへ。勇気のいる決断だったのではないですか?
当時はエンジニアでも今より給料がもものすごく安くて、さらに重労働といった意味の「IT土方」という言葉が使われ始めた時代で、就職という観点では人気のない職種だったと思います。(笑)
未経験者でも厳しい研修期間を経ることができれば就職できる会社はたくさんありました。今で言うブラック企業も多かったですよ(笑)

SIとしての業務のスタートはクライアントワークが中心でした。
メガバンクなどの大手金融企業に大手のSIと一緒に入り込んで行く。
まずはテスターで入り込み、その次にプログラマーになり、その次にPL/PMになる、という形で徐々に経験の幅を大きくしていきました。

そんな中で、入社から1年半くらい経った頃、上司から突然「本部長やってみないか」と打診されました。
正直、いきなり20~30人の部下のマネジメントなんて出来ないと思いましたが、断れない雰囲気で(笑)「一人では絶対見れないので、同役職の人を他に2人つけて3人体制にしてください」と提案し、やってみることにしました。。

最初の会社には4~5年在籍していましたが、最終的には300人くらいの組織になっていったので未経験から100人近くのマネジメントをしていた形でしたね(笑)

----一気にすごい展開に、(笑)順風満帆に聞こえますが、退職された理由などありますか?

SIのあるあるだと思いますが、手がけているサービスが大きくて、完全に分業性です。

この機能はこの会社、この機能はこの会社みたいにシステムを小分けにしていく。
そうこうしているウチに、じゃあ自分がやった仕事がどこにどう活きているんだっけ?という部分がイメージ湧かなくなっちゃって(笑)

ユーザーのフィードバックを直で得られるような仕事がしたいと思い、また当時のご縁もあり、事業系の会社に転職しました。

ランサーズのCTOの経験と、その後どうしても実現したかった想い。

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そこからは紆余曲折はありましたが、今振り返るとエンジニアとしての機会にすごく恵まれてきたなと思います。
新規事業の立ち上げや、採用含めた組織作りを0からやらせてもらったり、会社の立ち上げを0からやらせてもらったり、M&Aをしてみたりとか、本当にいろんな経験を積ませてもらいました。

------そこからランサーズにCTOとして参画された。
はい、そういったそれまでの組織拡大の経験が買われて、ランサーズに入りました。

当時ランサーズは業界的にもすごく注目されていて、クラウドソーシングというまさに新しいマーケットを作って行っている段階でした。
今まで、新規事業は挑戦してきましたが、新しいマーケットを作るという経験はなかったので、挑戦したいと思いました。
また、シェアリングエコノミーやビジョナリー型の会社経営にも興味がありましたので、そこに興味をもったのも一つの要因ですね。

------すごくやりたいこととマッチしていますね。次のステップに移られたきっかけはあったんですか?
男の子だったら誰でもある感情なのかなと思うのですが、ずっと自分の会社を持ちたいな、という漠然とした想いを持っていました。

さらに、ランサーズで実現したいことだった”新しい働き方を作る”ということを今度は自分自身でも実現したいなと思うようになったのが引き金でしたね。

もちろんやりがいのある仕事ではあったのですが、思い立ったら引き下がることができない性格で(笑)

僕がやりたいことは、沢山の伸びていく会社やマーケットを作っていく会社の支援をしたいということ。

性格的にもいろんなものに興味がある性格なのもありますが(笑)
それをやろうと思うと、一社でずっと働いて、というのは難しいと思いました。

一つの会社に所属して、ずっとやっていくというよりは、自由に動ける箱をまず作っていろんなところの支援をしてくみたいな生き方に憧れました。

スタートアップ/中小企業を入口から支援できる会社でいたい。

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---そんな中でラシンに顧問としてjoinされました。
ラシンがやっていること、やっていきたいことに面白さを感じました。

私自信がずっとやってきたスタートアップや中小企業の支援をプラットフォームとして実現させるべく泥臭くトライをしていること。

また経営陣の原さんや、武さんと深くお話しを勧めていくなかで、まず1stに、”世のため人のためになる仕事をする”というビジョンに共感しました。

想っていても、ここまで地に足をつけながらコツコツと頑張っている企業はないんじゃないかと。笑

事業のドメインも面白いですよね。
企業のデジタル化の第一歩となるような、ホームページを創りそこから企業のDX化を推進していく。強い競合もなかなかいない中でまさに”マーケット自体を作っていく”というところに面白みを考え、一緒にやってみたいなと思いました。

---今回はどのような立ち位置で参画される形でしょうか?
代表の原さんやCOOの武さんと連携しながら、ばりよかの事業設計やプロダクトの設計をすることだと思います。

実際作るばりよかを今後どういう構想で、どういうレベルで、どういうスケジュールでどう作っていくのか。あとはクリエイティブとか企画開発デザイン周りのアドバイスをしていくいう形で関わっていくところがメインではないかなと思っています。

他にも、これまで得意にしてきたエンジニアとかデザイナーの採用の部分にも注力していきます。やはりラシンが実現しようとしている山はすごく高いです。
今のままでは登りきれないかもしれないですが、優秀な仲間と沢山の施策を打っていけばどんどん伸びていくサービスになってくると思います。

そういった背景の中で、どんな人を採用できたら、ラシンがやりたいことを実現できるのか?そういった部分もサポートしていきたいと思っています。

RASHIN AS A SERVICE/まずばりよかをサービスとして確立させる

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-------少しお話しに出ましたが、今後どのようなプロダクトに設計していく方向性ですか?
伸ばそうとしている方向性は低価格でホームページ制作・保守をすることです。

近年はサービスのトレンドでシステム開発もノーコードで対応するみたいというものが増えてきていていますよね。それによって、自分でも簡単にホームページを作れたり、という世界が来るかなと思っているのですが、それでも絶対に人が介在する価値があると思っています。

そういった観点で言うと、
サービス設計のターゲットとしてはSaaSとセミオーダーの間くらいのところになるのかなと思っています。

特に法人にとってのホームページは、まさに企業にとってインターネット上の入口になる大きな存在です。高い品質のデザインで、カスタマイズもしやすく、保守運用もそんなに気にしなくていいというサービスは実はあまり存在しませんよね。

もっともっと高いレベルのものを、沢山の中から選べる、そしてより安くフレキシブルに作られるようになれば面白いなと思っています。

例えばPV数が増えていっても、サーバーのスペックをポチッと変更するだけでシステム自体がバージョンアップする、であったり本当にカッコ良いホームページをパーツで組み合えだけでどんどんバージョンアップさせられるようなことができれば面白いですよね。

------どんどんとばりよかのサービス自体を作り込んでいくという方向性なのですね。
そうですね。
将来的にはプラットフォーム化していく形もありかなと思っています。
ユーザーが直接使うということも想定しUI/UXを作り込んでいく一方で、クオリティも静的なものの組み合わせだけではなく、どんどん動的な仕組みを作って見応えのあるページしていく、とかそういった部分に夢が膨らんでいっています(笑)

まだまだ超えるべき課題は山積みですが。笑
だから面白いんじゃないかなと思っています。

-----具体的にはどのような形をイメージされていますか?
例えば、ワードプレスの管理画面が、非IT系の方でも使えるくらいめちゃくちゃ簡単になって、選択肢の自由度が比べ物にならないくらい沢山あるようなイメージが近いかもしれないですね。

どんどんとサービス化していく形になるので、そこに向けてこれからご参画いただくコーダーの方も、もしご志向があればどんどんプログラミングにも参加していただくようなことをイメージしています。

僕と一緒に動きながら、どんどんと技術も含め色々なことを教えていくということもイメージしています。
だから、よりフロントエンド側の技術や、場合によってはサーバーサイド・インフラの技術も学んでいけると思いますよ。

-----坂口さんから教えていただけるのですね。贅沢だ。笑
そうだといいんですけどね。(笑)
これからは、どんどんHTML/CSSとかだけじゃなくて、いろんなスキルが必要になってきます。今できなければ覚えけばいいと思いますし。
既に経験のあるフロントエンドエンジニアの方が入ってくれてもすごく大歓迎ですし。

----坂口さんとして任せたいこととかはありますか?
今の段階から、将来を見越していろんなテンプレートを仕込んでいく必要がある。
そう考えるといかに効率よくそれを作っていくか、が大事ですよね。

githubでバージョン管理をしていく、という最低限のレベルのところから、開発プロセス作りや、フローの効率化とか、基本的なとこをを含めた全体のプロセスの整理を一緒にやっていきたいと思っています。

フロントエンドができる方だったら、まずはどんなライブラリを使うのか?とかそういうとことから自分で提案して自分の進め方ができるようになる。
100年続くサービスを0から自分で作っていく、みたいな。楽しさがありますよね。

最初はテンプレートの作成とコーディングが中心にはなってくるけど、この先に大きな目標があるので、やりがいのある仕事になるんじゃないかなと思っています。

5年後沢山の企業が使っているサービスを0から作る面白さを感じる

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-----坂口さんが描く5年後のラシンの姿&ラシンの技術陣の姿はどのようなものでしょうか。
エンジニアの姿でいうとエンジニアは20-30名くらいの規模になって来るのかなと。
そうなっているタイミングでは、ばりよかが既にプラットフォーム化できていて、SaaSに近しいしいサービスになっているというイメージになるのかなと思っています。

あと、ばりよかというサービスはもちろん主力プロダクト引き続き強化しつつも、どんどんと新しいプラグインができていっていて、ホームページ制作のみではなくて企業のデジタルまわりの支援が色々とできるようになっているんじゃないかな、と思っています。

きっとお取引している企業には非IT系の企業も多いと思うし、さらにそこからもっともっと顧客と関係性を築いて行って、企業のDX化のお手伝いまで出てきる様になっていきたいですよね。

発展系としては、今ラシンが強いクラウドファンディングで、集客支援や売上拡大までパッケージにしてあげる、とか色々な可能性が広がるなーと。笑

大前提として、
まず成長を目指すスタートアップや中小企業の支援をすることが、ラシンとしても自分自身としてもずっとやりたかったこと。
そこを常に提供できている状態を1stに考えていたいですね。

---ラシンにはどのような人材が合う・来て欲しいでしょうか?
スタートアップ企業なので、自己成長意欲がある人が大前提なのかと。

やっぱりできたての企業なので、フローは整っていないです。
そういうビハインドを自分の成長のためと捉えて、自己学習もしつつルールを作っていくところを、能動的に楽しんで動ける人とご一緒できたら楽しそうだなと思います。

現状はホームページを制作していただくコーディングがメインではありますが、そこからどんどんと技術の幅を広げていきたいという方や、
今後の事業構想見据えたうえで、サーバーサイドエンジニアの方やフロントエンドエンジニアの方も是非きていただきたいですね。

新しくグロースしていかせるような、サービスをこれから作っていく。
きっとやりがいがある仕事になると思います。