作ってみよう!「概念の道具」!『野生の思考』第5章より
文章を読んでいて
分かったような?わからないような?
そんな時は
『お絵かき』に限る。
絵に書くと、心の中の
「なんとなく」が形になる
何がわからないのかが
目に見えてくる
というわけで
今日は「概念の道具」作りを
お絵かきしてみる。
…
『野生の思考』P177~P178に
ちょっと面白いことが書いてある
「概念の道具」についてだ。
レヴィ・ストロース先生が
珍しく分かりやすいたとえ話を
してくれている
「概念の道具」とは
金属刃を縦横に組み合わせてできていて
ジャガイモをスライスやチップに
切るときに使う台所道具のようなもの
そしてこれは
いかなる状況に対しても
十分なじむようにできている
らしい。
格子刃…これだ。
今回切るのは
ポテトではなく概念だが。
…
さて、この「概念の道具」は
「動物」から見いだせる。
本文では「鷲」が例になっているが
もうちょっと可愛い例にしてみる。
仮に、こういう動物の群れが
あったとしよう。
お得意の構造化をする
分けて、比べて、並べてみる
並べてみた。
すると、こんな格子が出現する
ポテトが切れそうな形になってきた
そしてもう一つのポイント
概念の道具となるのは、
動物そのものではなく、
動物を使ってできるこの体系なのである。
「概念の道具」に
「動物そのもの」は不要
なので、名残惜しいながらも
動物には退場してもらう
これで「概念の道具」が完成した。
それじゃあ早速何か切ってみよう!
というわけで
人間の群れを見つけた。
「概念の道具」で切ってみる
…と、言うわけでキレイに切れた。
…
今回は、最も単純な例を紹介した。
もっと複雑な「概念の道具」で
生物でない概念を切る
ということも可能である
なんといっても
いかなる状況に対しても
十分なじむようにできている
のが「概念の道具」だからだ
ただし、注意事項がついている
切られたイモの断片の数は
いつも同じとは限らないし、
それらの形も絶対に同じとは言えない。
しかし、中央部から得られた断片は
やはり中央部に止まり、
周辺からのは周辺にのこる……。
すべての格子に当てはまらなかったり
(幾つか抜けがあったり)
形も絶対に同じとは言えない
(違う形が混ざることもある)
こういったケースに当てはまる例を
考えてみるのも面白そうだが
それはまた、別の機会に。
…
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