『エミール』に見る『学び』のコツ
「学ぶこと」
充実した人生を生きるため
「最も大切」
と言っていいだろう
そのコツとして
しっくりくる説明を
『エミール』の中に見つけた。
今日はそれを紹介する。
…
まずあなたの良心を、
光りをもとめたいと願う状態におくのだ。
自分自身にたいしてまじめになるのだ。
最初はこれだ。
「自分から求める」状態に置く。
イヤイヤで学んでも仕方ないし
欲しい知識でも
すでに満腹状態ではダメだ。
これが一番大切。
この「求める」状態になる方法は
人それぞれだろう。
気持ちだけでなれる人もいるかもしれない
体調が整っていないとだめかもしれない
邪魔の入らない場所が必要かもしれない
長い時間はできないかもしれない
それぞれ違うだろうし
題材によっても違うだろう
いずれにしても、
ここでは「自分をよく見る」
プロセスが要る。
…
次は、学ぶ対象の話。
わたしの考えのなかで
なっとくのいったことはとりいれ、
そのほかのことは捨て去るがいい
これだ。
結局のところ
「自分のなっとくいくもの」以外は
身にならない。
だったら、それ以外は
捨て去ってしまえばいい。
「求める状態」で
「なっとくできる」ものを吸収する
これが一番「学べる」のだ。
というより、それ以外では
本当の「学び」にならないだろう。
吸収できなかったものは
付け焼き刃にすぎない
すぐに落ちていく。
…
誰かと話す中で
学ぶこともあるだろう。
その際には
一つ注意事項がある。
論争しない、ということだ。
議論をすると人はすぐに興奮する。
虚栄心や片意地が混じってきて、
誠実な心が失われる。
友よ、けっして人と論争してはいけない。
論争によっては自分自身も
ほかの人も教えることはできないのだ。
問いを立てるのは良い
それは考えることだから
でも争ってはいけない
相手を打ち負かしても
そこから学びは得られない。
…
学びを求める状態を作り
なっとくのいくものだけを
決して争わず
素直に受け取って
吸収する
身になる学びは
こうして得られるのだと思う。
…
エミール、面白いなぁ…。
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