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『エミール』に見る『学び』のコツ

「学ぶこと」

充実した人生を生きるため
「最も大切」
と言っていいだろう

そのコツとして
しっくりくる説明を
『エミール』の中に見つけた。

今日はそれを紹介する。

まずあなたの良心を、
光りをもとめたいと願う状態におくのだ。
自分自身にたいしてまじめになるのだ。

最初はこれだ。

「自分から求める」状態に置く。

イヤイヤで学んでも仕方ないし
欲しい知識でも
すでに満腹状態ではダメだ。

これが一番大切。

この「求める」状態になる方法は
人それぞれだろう。

気持ちだけでなれる人もいるかもしれない

体調が整っていないとだめかもしれない

邪魔の入らない場所が必要かもしれない

長い時間はできないかもしれない

それぞれ違うだろうし
題材によっても違うだろう

いずれにしても、
ここでは「自分をよく見る」
プロセスが要る。

次は、学ぶ対象の話。

わたしの考えのなかで
なっとくのいったことはとりいれ、
そのほかのことは捨て去るがいい

これだ。

結局のところ
「自分のなっとくいくもの」以外は
身にならない。

だったら、それ以外は
捨て去ってしまえばいい。

「求める状態」で
「なっとくできる」ものを吸収する

これが一番「学べる」のだ。

というより、それ以外では
本当の「学び」にならないだろう。

吸収できなかったものは
付け焼き刃にすぎない
すぐに落ちていく。

誰かと話す中で
学ぶこともあるだろう。

その際には
一つ注意事項がある。

論争しない、ということだ。

議論をすると人はすぐに興奮する。
虚栄心や片意地が混じってきて、
誠実な心が失われる。
友よ、けっして人と論争してはいけない。
論争によっては自分自身も
ほかの人も教えることはできないのだ。

問いを立てるのは良い

それは考えることだから

でも争ってはいけない

相手を打ち負かしても
そこから学びは得られない。

学びを求める状態を作り
なっとくのいくものだけ
決して争わず
素直に受け取って
吸収する

身になる学びは
こうして得られるのだと思う。

エミール、面白いなぁ…。


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