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お金が増えても幸福には効かない? 『限界効用の逓減』
お金はあればあるほど
幸せになっていく…と思っていました。
らるです。
今日は、「お金」と「幸福」の話。
もし、同じように働いているとしたら
収入が0の人よりも
収入がが100万円の人の方が幸せ
100万円よりも1000万円
1000万円よりも1億円…と
幸福の度合いが高まっていく…というのは
なんとなく想像がつくかと思います。
ただ、その効果には限界があるんです。
限界効用の逓減
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お酒が好きなひとなら、暑い日の喉がからからに渇いたときに飲む生ビールの最初のひと口ほど美味しいものはないことを知っているでしょう。しかしこの美味しさは2杯目、3杯目とジョッキをお代わりするにつれてなくなっていき、やがては惰性で飲むだけになってしまいます。
このとき、ビールの美味しさを「効用」といいます。ビールを1単位(1口目から2口目、ジョッキ1杯目から2杯目)追加したときの美味しさ=効用の変化が「限界効用」です。ビールを飲めば飲むほど(投入する単位を増やせば増やすほど)美味しさ=効用はすこしずつ減っていくので、限界効用が逓減するのです。
限界効用の逓減は、うれしいことにも悲しいことにもいずれ慣れてしまうという、ヒトの心理にもとづく普遍的な法則ですから、ビール以外にも(ほとんど)あらゆるものに当てはまります。もちろんお金も例外ではありません。
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お金に関する「限界効用の逓減」は
こんなイメージです。
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年収800万円くらいを境に
幸福度の上昇に効かなくなっていきます。
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近年は幸福度についてのさまざまな統計調査が行なわれていますが、それによればお金が幸福度を低下させることがはっきりしています。しかしこれは、「お金があると幸福になれない」ということではなく、「お金のことを考えすぎると不幸になる」ということです。
いつもお金のことばかり考えているのは、どういうひとたちでしょうか?(中略)
もっとも切実なのは貧しいひとたちです。彼らは、今月の家賃、子どもの授業料や給食費、電気・ガス・水道などの支払い、あるいは今夜の食費をどのように支払うかを常に考えつづけていなければならず、そのことが大きく幸福度を引き下げるのです。
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このように考えると、なぜ世帯年収1500万円(1人あたりの年収800万円)で限界効用がゼロに近づくかがわかります。
子どもにじゅうぶんな教育を与え、年にいちどは家族旅行に出かけ、月に1回は夫婦で外食をするのが世間一般の幸福の基準だとすると、1500万円の年収があれば、その幸福を実現するのにお金のことをほとんど気にすることはなくなるでしょう(生活経費をクレジットカードで支払っている場合は、翌月の引落しで銀行口座の残高を確認することもなくなります)。
そのハードルを越えてしまえば、子どもの習い事を増やしたり、家族旅行を年2回にしたり、外食をミシュラン星付きの高級レストランにしたりしても、幸福感=生活の満足度はそれ以上大きくなりません。お金の限界効用が逓減するというのは、いったんお金から「自由」になると、それ以上収入が増えても幸福度は変わらなくなるということなのです。
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今日の話は、個人的な体感としても
非常によくわかる話でした。
学生時代のお金のなかったころから
社会人になって一気に収入が入るように
なったときに感じた幸福感は
非常に大きなものでしたが
社会人になり、数年が経って
普段、節約を意識せずとも
生活が回るようになってくると
年収が上がっても
特に気にならなくなってしまいました。
年収を増やそうとする努力は
ほどほどにして、違うことに
目を向けることが必要なのかな
…と、今は感じています。
まとめ
年収800万円を超えてくると
収入増は、幸福度の増加に効かなくなる
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これは「限界効用の逓減」というもので
「ビールは一口目が一番おいしい」
のと同じである。
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