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同調圧力に勝てる人になる方法

こんにちは、らるです。
今日は「悪事の心理学」という本から
話をしていきたいと思います。

「悪事の心理学」なんてタイトルを聞くと、
悪人がどんな心理で行動しているのか、
というイメージを持つかもしれません。

しかし、この本の実際のテーマは、
善良な人がなぜ悪事に加担してしまうのか、
という点に焦点を当てています。

例えば、いじめの状況を考えてみましょう。

いじめる人が悪人であることは
明らかですが、周りには多くの傍観者や
加担する人がいます。

これらの人たちは本当に悪い人たちなのでしょうか?
実は、多くは、普段は善良な普通の人たちです。

人間は周囲に合わせる方が心地よく感じるため、
脳の働きとしても、同調圧力に屈してしまいがちだ
…という話が、学問的な根拠とともに示されています

なので、あなたも集団の悪事に流されてしまうのです

…で、話が終わってしまうと、面白くありませんよね。


本書では、悪事に対して
「これは悪いことだ」と言える人間(道徳的反逆者)
になる方法
が紹介されています。

具体的には、次の3つのポイントが挙げられています。

1. 道徳的な勇気を発揮している人を観察する
人は観察した人の行動を真似する傾向があります。
道徳的な勇気を発揮している人を見ることで、
その勇気を自分も持つことが
できるようになります。

2.スキルを身につける
実際に勇気を示すには行動が必要です。
本書の中では、議論のスキルが紹介されていました。
例えば、未成年のときに、友人から飲酒に誘われた
…という例を考えてみると、
「法律で禁止されているから」「身体的に悪影響がある」
…という話を、論理的に、相手に納得させるように
説明できるスキルが必要になります。

議論をしっかりと練習していると
こういう場面で断れるようになりやすい
というわけですね。

3. 共感性を高める
これは、イメージしやすいのではないでしょうか。

いじめられている人の気持ちを
より強く理解すれば
止めようという気持ちが強まりますよね。

そして実はこの「共感性」は
生まれつきではなく
訓練によって伸ばすことができます。

本書で紹介されていた面白い例としては
「共感性は伸ばせる」と学んだだけで
共感性が伸びるようになる
、という話です。

スタンフォード大学のキャロル・ドウェックとその研究グループは、共感性は伸ばせることを学習するだけで、他の人の視点を理解しようとする意欲が高まることを実証しています。例えば、共感性は伸ばせると教えられた人は、社会問題や政治問題で対立する意見を持つ人と話そうとする、人種が異なる人の個人的なストーリーに耳を傾けようとすることがわかっています。

キャサリン・A・サンダーソン. 悪事の心理学 善良な傍観者が悪を生み出す (p.301). 株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン. Kindle 版.

まとめ

同調圧力に勝てる人になる方法

1. 道徳的な勇気を発揮している人を観察する

2.スキルを身につける

3. 共感性を高める

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