2000年以上読み継がれる「いかによく生きるか」の書、『ニコマコス倫理学』とは?
よく生きていきたい、と
常々思っています。らるです。
よく生きる…ということは
昔から多くの人が考えてきましたし
多くの本が残っています。
今日は、その中でも
鉄板ともいえる一冊。
古代ギリシアの哲学者
アリストテレスの「ニコマコス倫理学」
を紹介します。
難しい本を読もうとするときにはお馴染みの
100分de名著シリーズをテキストにして
話していきたいと思います。
そもそも、哲学って?
『ニコマコス倫理学』は、その名の通り
アリストテレスの息子ニコマコスという人が
アリストテレスの講義録を編集して書いた
倫理学の本です。
倫理学…というのはざっくり言えば
「いかによく生きるか」を考える
哲学の一分野であり
更に哲学とは何か、と言えば
『言葉による思索を通じて
物事を根本から理解しなおそうとする学問』
だというわけです。
しっかり言葉を使って
どうやったら、よりよく生きられるだろう
…と考える
こういわれると
倫理学ってとても、
人生にとって大事そうですよね。
そんな倫理学ですが
史上初の体系的な倫理学の本と言われるのが
この「ニコマコス倫理学」だというわけです。
また、アリストテレスは紀元前4世紀の人ですので
2000年以上、この本は生き残っている
ということになります。
それだけ、大事なことが書いてある
ということを表わしていると言ってもいいでしょう。
アリストテレスの倫理学の特徴
人の究極の目的は幸福になることだ
…と言われたら、素直に「はい」と言える人の方が
多いかと思います。
(私自身もそう思っています)
アリストテレスも、ここを軸に考えました。
人間の様々な行為や、存在の究極目的は
「幸福」にある、と考えたわけです。
(幸福論的倫理学)
そして、アリストテレスの倫理学の核は
『徳』を身に着けるところにあります。
この徳を身に着けてこそ
初めて人は『幸福』になれるのだ
という話が進んでいきます。
幸福以外の目的もあるけれど…?
幸福が目的って言われても
普段はそんなこと目的にしてないよ?
…という人もいるかもしません。
ですが、そこで
もう一段階自分に問うてみてください。
「その目的って何?」と。
一例として
「大学に入る」を目的に
「勉強をする」という場合を考えてみます。
この図に表わされるように
「大学に入る」のはなぜかと言えば
「専門的な知識、技術を身に着ける」ためです。
更に、その理由は
「よい社会人になる」ためであり
よい社会人になれば
お金が多く稼げるとか
自分のしたい社会貢献ができるとか
自分の能力を活かせるとか
さまざまな理由で「幸福」になれます。
結局のところ、
究極的に目指しているものは「幸福」なんです。
「幸福」に関しては、それ以上
「幸福になるのは何のため?」と問うても
答えはないですよね。
アリストテレスの倫理学は
ここを軸にしているんです。
まとめ
倫理学は、いかによく生きるかを
考える学問
ニコマコス倫理学は
史上初の体系的な倫理学の本
人間の究極目的は「幸福」であり
「幸福」になるためにどうするかを
考えるのが、アリストテレスの倫理学
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