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情報の”本当の”意味【儀式論 第12章 社会と儀式】

社会と言えば、
今はもうすっかりインターネット社会に
なりましたね。

いつでもどこでも誰でも
インターネットを通じて
世界と繋がっています。

このような近年の技術の進歩を
IT革命、などと言うのは
皆さんご存知かと思います。

IT=インフォメーション・テクノロジー
日本語にすれば
情報の技術というわけですが

今日はこの「情報」に踏み込んだ
話です。

情報には2種類ある

著者は情報には2種類あると言います。

1つは記号系。

音、声、言葉、文字、絵、動画…

こういった、いわゆる
コンピュータで処理できる情報です。

今、あなたが読んでいるこの
記事も、記号系の情報ですね。

そしてもう1つが非記号系。

舌で感じる味、鼻で知る香り
肌ざわり、心と心の繋がり…

こういったコンピュータでは
処理できない情報です。


今までのIT革命
何の革命だったかと言えば
それは記号系の情報に関する
革命だった
わけです。

しかし著者は、これからは
非記号系が来る
、と言うんですね。

これからは非記号系の心的情報が中心の「心的情報社会」、つまり、「心の社会」となるというのがわたしの予想である。

P428

なぜ、そう予想するのか

それは、機械がいくら発達しようと
「心」については
機械は人間に及ばないからだ

というわけです。

情報の本当の意味

さて、ここで
そもそも「情報」という言葉は
どんな意味だったのか
、ということに
立ち戻ってみましょう。

「情報」の「情」は『万葉集』の時代には「こころ」と読まれていた。つまり本来の意味の情報とは。心の働きを相手に報せることなのである。

P428

情=こころ
情報=心の働きを相手に報せること

だと言うんです。

確かに、文字を見ればその通りです。
面白いですよね。

私にとっては
「情報」という言葉のイメージは

間違った情報に踊らされるな! とか
情報弱者 とか

なんとなく、「正確さ」が大切
先ほど分類でいうところの
「記号系」、コンピュータで
表現できるものばかりを
情報として扱ってしまう
といった面がありました。

でも実は、非記号系、心の情報が
もともとの情報の意味だった

というわけですね。

機械に代行できない仕事

記号系の話は、機械の得意分野です。
ですから、機械がさらに発達する未来で
私達人間にとって
大切になるのは、非記号系=心の話に
なるだろう
…というわけです。

機械に代行できない仕事…というのは
この心の仕事、すなわち
人間の「共感」能力を要する仕事になるだろう
…と、著者は予想します。

具体的には
医療、保育、介護、サービス業…
そして著者が営む、冠婚葬祭業もそうです。

人の心の営みである哲学・芸術・宗教
これらの母体である神話・儀式

こういったものの価値が
これからの機械の時代…
すなわち、人間にとっては”非”記号系の
情報が大事になってくる時代には
きっと高まってくる
のでしょう。

まとめ

・情報には2種類ある
記号系:コンピュータ処理可
非記号系:コンピュータ処理不可、人の感覚、心

・情報の本当の意味
情:こころのこと
情報:心の働きを相手に報せること

・機械に代行できない仕事
人の心の働き、共感能力が必要な仕事
医療、保育、介護、サービス業など
の価値が上がってくると予想される


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