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「性格」の作り方【ニコマコス倫理学③】
性格はよくしたい…と
思っています。らるです。
今日は、「性格」についてのお話です。
性格…というのは
生まれついてのもの…というイメージも
あるかもしれませんが
小さなころと、今とで
変わっている部分もあるのでは
ないでしょうか?
今日は、その「性格」が
何によってつくられているか
というお話です。
性格は、習慣で作られる
![](https://assets.st-note.com/img/1706654192937-aAkARHMvZU.png?width=1200)
まず、「エトス」というギリシア語の名詞があります。これは「習慣」という意味です。「エトス」の最初の母音を伸ばして「エートス」にすると、「性格」や「人柄」といった意味の名詞になる。先ほどの引用でアリストテレスが言っていたのは、この「エトス」と「エートス」が似ていることは単なる偶然ではない、両者は事柄として深いつながりがあるということです。つまり、人間の「性格」や「人柄」は、「習慣」の積み重ねによって形成されるというわけです。たとえば、人は勇敢な行為を積み重ねることによって勇敢な人間になる。臆病な行為を繰り返すことによって臆病な人間になる。このように、人間の性格は習慣の積み重ねで形成されるため、「エトス」と「エートス」は不可分なのです。
ギリシア語では
エトス=習慣
エートス=性格、人柄
という意味で、この2つは単に言葉が
似ているのではなく、
深くつながっているのだと、
アリストテレスは言うわけです。
例えば
勇敢な行為を繰り返すと、勇敢な人間になる
ということです。
結局は、性格を作っているのは
普段の自分の行動や思考の習慣だ、
ということなんですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1706654918131-UHQ26qBGEW.png?width=1200)
ところで、上記の図では、最終的に
エトス⇒エートス⇒エーティコス⇒ダ・エーティカ
という言葉のつながりまで掲載されていますが
実は、この
ダ・エーティカ=人柄に関わる事ども
というのは
『ニコマコス倫理学』の原題だったんです。
つまり、
倫理学というのは
『どのような人柄を形成すれば
幸福な人生を送ることができるか』
を考える学問だ
というわけなんですね。
性格・人柄が幸福につながる
⇒性格・人柄は習慣で作られる
という構造になっているわけですから
結局、幸福になるためには習慣が大事だ
という話になるのでしょう。
習慣と言えば、私の好きな世界的ベストセラー
No.1自己啓発本との声も名高い
『7つの習慣』という本がありますが
この本もサブタイトルに「人格主義の回復」
とあるように、
人格主義が説いているのは、実りのある人生には、それを支える基本的な原則があり、それらの原則を体得し、自分自身の人格に取り入れ内面化させて初めて、真の成功、永続的な幸福を得られるということ
習慣によって、自己の内面をよりよくし
成功、幸福を目指す…という話になっています。
こうしてみると、
『ニコマコス倫理学』は
現代の自己啓発にも通じるもの
という風に見えてきますし
もっと言えば
人間が幸福を目指す方法は
昔からずっと変わっていない…ということ
なのかもしれませんね。
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