運命と私 13

受話器を持ったその時、目の前に置いてある、
鏡に映った自分の顔にびっくりした。

醜い顔。

私は受話器を置いた、電話は出来なかった。
逆切れなんて惨め・・
自分でまいた種で、
いつかこんな日が来ることは心のどこかで覚悟していた。

ことを大きくしたら、
私も江藤も仕事を失い、信用を失い、
未来を失い、家族を悲しませるだけだ。
妊娠中の奥さんを傷付けるなんて私には出来ない・・・

不倫なんて・・・結局傷つくのは女。
誰にも話せない、誰にも相談出来ない、
私は1人で耐えることにした。
江藤のメールは無視をして、
冷たいベッドにもぐりこんだ。

つづく



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