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痛み(世界と私41)

「スマホ見たよ。
藤井さんと仲がいいみたいだね。」

「なんで?ロック掛けてあったのに?」

「かかってなかったよ。」
私は嘘を付いた。

「この前の夜も藤井さんからLINEが入ってたよね、
始めは男の人かな?って思ったけど、
やっぱり女の人だったんだね!

で?何か言い訳ありますか?
若い女はいいですか?
浮気は刺激がありましたか?」

「ごめん・・・」

「あっさり認めるんだね、
藤井さんは誰なの?」

「会社の子だよ・・・」

「バカじゃないの、
会社の子に手出したら後々面倒になるって思わなかったの?」

「だって積極的な子で、
ホテルに誘われて・・・断れなかったんだ・・・
ごめん。
でも1度しか寝てないよ!」

浮気をしていると思ってた、
でも祐一の口から他の女と寝たと聞くと、
心を鷲づかみにされたような痛みがあった。

言いたいことが山のようにあったのに、
言葉が喉の奥に詰まって出て来ない。

現実は残酷。

そして私は涙が出て来た。

つづく


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