運命と私109(夜道)
祐一に会いたくない!と思い。
遠回りだけど、いつもと違う道を通って駅まで向かった。
夜空を見上げると、
満月がにじんで見えた。
涙が止まらない。
祐一が知らない女といたことがショックだった、
でも、それ以上に今まで自分がしていた、
不倫、浮気の罪悪感が重くのしかかって来た。
バレなければいいといつも軽く考えていた、
自分が恥ずかしい。
私に祐一を責める資格はない。
私はゆっくり駅に向かって歩いていた。
今は祐一と話したくは無かったので、
携帯電話の電源を切っていた。
私は歩きながら頭の整理をしていた。
じゃ前に祐一の家に行った時の、
「家にいるよ」って嘘は、
本当はあの子と会っていたってこと?
じゃあの子とはもう、
2ヵ月前から会ってたの?
じゃ旅行を早く帰って来たのはあの子と会う為だったの?
じゃ出かける前に私と寝たのは、
これから浮気するから興奮してたの?
裏切られるってこんなに辛い?
江藤の奥さんに子供が出来た時は、
奥さんと会っていないし、
不倫だから仕方がないという気持ちがあった。
しかし祐一は結婚の話しまでして、
絶対に浮気をしない人だと信じていたから、
目に前で起きた現実を受け入れられない。
私は明るい夜空の中を歩き、
家に帰った。
そして、
家に着くと、
ドアの前に祐一が立っていた。
つづく
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