【古本の話】昭和の裁縫の教科書、洋裁編。話すことがないので写真多め。
教科書を読む回最後にしよう。洋裁編はあんまり取り上げるべきことがない。いや、全くないわけではなく、面白く読んではいるので所々ピックアップしていく。
簡易尺
簡易尺というのがある。これはすごい。自分の体にあった服を作るために、あらかじめ自分の体用の定規を作っておくというのだ。
この教科書に出てくる型紙は、自分の胸囲を基準とした数字を使うため、簡易尺があると便利というか、無いと無理な仕様になっている。画像の(3)袖口の数字を見ると、「四分の胸囲」と書いてある。これを計算していたら、細かすぎる数字が出てくるだろうし、そうなると測るのもめんどくさい。なので簡易尺を作っておくことで、作業がずいぶん楽になるのだ。
裁縫の授業ではまず初めに簡易尺を作るのがあるあるネタになってそうだ。それから友達に謎のキャラクターを落書きされる。扱いの差が顕著に出て、ガサツな人はメキョメキョになってる。意外と長くてカバンに入れづらい。多分この辺がよく言われるあるある。分からんけど。
参考図
相変わらず図がおしゃれなので一気にどうぞ。
人物のイラストも可愛いんだが、背景凝ってるのが気になる。挿絵が可愛いとテンション上がるけどさあ。なんだかんだで挿絵って大事なんだろうなあ。モチモチの木とかルロイ修道士とか覚えてるもんな。
この教科書の元の持ち主は顔には落書きしないタイプだったんだな。結構綺麗に使われているのを見ると、割と優等生な感じかなあ。今ならメルカリで売るくらいの綺麗さ。いたよね、参考書を綺麗に使って最終的にメルカリで売ってた人。賢い。
アレンジ例
こちらも一気にどうぞ。
一旦中断。ポケットに戻ってもらって。上段と下段の差すごくない?めっちゃむずいだろ下段。うさぎと花籠やばいって。
と思っていたら、もっと前に遡って人物画の方のエプロンの図を見て欲しいんだが、右下にうさぎのポケットが使われているの。そんなサラッと入れていい技術じゃないと思うんだが。なに?
続きをどうぞ。
スカラップを作るのに、糸がまいてあるやつ使うの賢くていい。なるほどな。波が均等になるし、多少汚しても気にならないし、絶対に持っているし。今度やろうと思った。
あとスモッキングという技法は身につけておきたいなあと。格子に線を引いておいて、交差しているところをうまいこと糸で拾うと良い感じの模様ができるらしい。今度やりたい。
触れておきたいところ
最後に気になったところを。
エプロンの模様が判然としておらず、天使か?と考えていた。
ベレー帽被った雪だるま?いやそんなわけないよな……あ!これっ!鳥だ!くちばしのバイアステープがチェック柄だからピンと来なかった。ボタンもなんかカクカクしてるし。伝わると思うなよ!伝わったけど。
付録、ミニチュアの型紙。着物なのでめっちゃ四角い。
終了。洋裁は分かりやすかったし、作りたくなった。型紙を買おうとすると案外お金が出ていってしまうから、教科書に型紙の作り方が載っているのはありがたい。やり方が全然分からない技術だったものが、こうやればできるのか!と知れるのが良かった。教科書はかくあるべし。
こういう系の話が好きな方は↓をどうぞ。
めでたし、めでたし。と書いておけば何でもめでたく完結します。