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バレンタインなのでチョコで猪口(ちょこ)を作る

2023年2月14日 バレンタインデー

ハッ……

これって、もしかして……?


バレンタイン猪口チョコだああああ!!!



「チョコ」という単語を聞いて真っ先に思い浮かぶのは「猪口ちょこ」である。チョコで作った猪口ちょこ猪口チョコをこの世に存在させたい!だから作る!いや、作らなければいけない!

やるぞ!!(勢いで全てがごまかせればいいなと思っている。)

つくりまーす


チョコレートで猪口チョコを作るときに悩んだのは成形である。初めに考えた方法は3つ。

①実際の猪口ちょこもしくはそれに近い型を使い、その外側にチョコレートをまとわせる。
②実際の猪口ちょこもしくはそれに近い型を使い、その内側にチョコレートをまとわせる。
③なるべく猪口チョコに近い形でカップケーキを作って、その外側をチョコレートで覆う。

③はあまりやりたくない。猪口チョコだけを作りたいからだ。中身はいらない。これは最終手段である。

どの方法をとるにしても、猪口ちょこもしくはそれに近い型が必要だと分かった。百円ショップで使えそうなものを探すと、お菓子作り用の小さい紙コップがあった。

適材


まずは ① 型の外側にチョコレートをまとわせる の方法を試す。紙コップの外側は凹凸が多い。チョコレートを冷やしたあと、内側からカップを引き抜くことを考えると、障害を減らすためなるべく平らにしておきたい。

底を接着面ギリギリに切り落とし、口元の丸まりを引き延ばす。これでなんとかなれー!

カップの上から溶かしたチョコレートをかけ、なるべく綺麗に見えるよう均しておく。(この時はうまくいかなかったが、上手な人がやればもっと平らになるはず。)

冷蔵庫で冷やし、固まったらカップを内側に引き抜く。

あっ
金継ぎしたらかっこよくなりそうな割れ方

割れた。完全に失敗である。没。


次! ② 型の内側にチョコレートをまとわせる を試す。

カップにチョコレートを流し込んでみたが、固まったあと上手くカップが取れるか心配になる。かといって心配していてもやってみないと分からないので、ひとまず冷やし固める。

固まったあとカップを慎重に引き剥がしていくと……

おっ!?
これだ!!!!!!

理想の形ができた。採用。


さっそく本番を作っていく。

失敗した分のチョコレートは小さくして再利用。チョコレートを少しずつ電子レンジで溶かし、なめらかにする。

カップに入れ固める。固まったら内側を包丁などで整える。内側は整えなくてもいいような気がするけど、整えるとなんとなく綺麗に見えるため。

あんまりトゲトゲしてない方が良さげ

ちなみに、内側は固める前にパレットナイフなどで整えておくとのちのち楽になる。もっとうまい作り方も出来そうだが、現状ではこの方法しか見つからなかった。

整えるための道具はバターナイフでも良いかも。作業がしやすそう。


最後に絵付けを施す。絵付けの成功はすなわち猪口チョコの成功。緊張の瞬間である。

いざ!

まずは下書きから。フォークや爪楊枝などで猪口チョコを削り、目印の線を入れる。これがかなり頼りになる。がっつり描いてしまいましょう。

うっすらとした彫りで見えにくいが主要な線を全部描いた

見本をチラチラみながらチョコペンで絵付けを施していく。チョコペンは力の入れ具合や動かし方で太さが変わってしまうため、かなり集中が必要。そう、途中の写真が撮れないくらいには集中しなきゃいけないのだ。

松と竹と、太湖石という穴の空いた岩が描かれている
梅と太湖石が描かれている
先ほどの面と合わせて松竹梅になり、たいへんおめでたい。
あとに描いた梅の方が上手い

ちょっとの失敗であれば、焦らず爪楊枝などで少しずつ拾い上げれば修正が可能。もし猪口チョコに余計な色が残ってしまったら、上から綿棒でスススッとなぞると綺麗に取れる。

チョコペンが固まったら完成。ちなみに、逆側を描いているときに絵が潰れるかもしれない怖さで半面しか絵付けをしていない。己の技術不足が悲しい。(でも、やらない勇気もときには必要。)

完成〜!

そのまま食べてもよし、ホットミルクに溶かしてホットショコラにするのもよし、お酒を入れてかじりながら飲むのもよし。これからどう食べようかワクワクする。


今回は見本の猪口ちょこが白と青の組み合わせだったので、ホワイトチョコと青のチョコペンを使用したが、別の色で作ってみても楽しいかもしれない。

また、カップの中にお菓子を追加して「カップまで食べられるサプライズ」をしても楽しいだろう。私は「食べられる盆栽」を作りたくなった。もっとお菓子作りの腕を上げて、いつか実現してみたい。

ハッピーバレンタイン!



おまけ:矢羽根柄の猪口も作った。

同じカップで小さいケーキを作りハメたら可愛いのでは?とひらめいて作ったもの。なんか殺風景。
アメリカみたいなカップケーキにしたら可愛くなりそう。
茶色いチョコペンを絞ったら蕎麦に見えるのでは?とひらめいて作ったもの。見えない。
どう頑張っても無理なので諦めて「本命」の文字をのせ強制的に格を上げた。

あと、バレンタインには猪口を渡す世界の小説を書きました。書きたくなっちゃって。



>こういった企画は制作の過程よりも動機や作った後どうするかが見せ場になってきます。(古賀さん)
>ストーリーが欲しいですかね。(略)前後にエピソードが足されるだけではなくて、想定される用途があると制作中にもいろいろ書くことができてくるんですよ。(石川さん)

これは難しいコメントがきてしまった。思いつき系って大半の思いつきが天から降ってくるから、生活と切り離された状態で企画が存在しているというか。生キャラメルミルクの宣伝であれば、それがメインになっていてきっかけが明確になっていたけど、これは割と本気で「チョコの文字を見て猪口のことかと勘違いした」が始まりだから、そこに何も言語化するムズムズがなかった。自然な出来事すぎて、フラグが立っているとは気がつかずスルーしちゃって、その随分後に降ってきたので、勘違いしたことは覚えてるんだけどその詳細をあんまり覚えてなくて。

プラス、きっかけや前後のストーリーを入れるのって文章の勢いが落ちる気がしている。ここ苦手分野かもしれない。でも上手くやればちゃんと擦り合わせ出来ると思うんだよねえ。色々ちょうどいい範囲が存在する。そこに持っていけるかがアレ。

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