【古文のはなし】『土佐日記』を読む。はねといふ所は鳥の羽のやうにやある
『土佐日記』続き。なかなか船は進まないけど日々は過ぎてくもどかしさ。
前回↓
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十一日、夜明け前に出港して室津を出る。人が寝ているような時間帯で海の様子も見えず、月を頼りに西と東の方角を知る。そのようにしていると、夜が明けて手洗いなどいつものようにこなし、昼になった。「はね」というところに着いた。童が「はね」という地名を聞いて「はねという場所は鳥の羽のような形をしているのかな」という。まだ幼い子供の言うことだからみんな可笑しがる。女の子が「本当に名前の通り『はね』のよ