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【連載】日本文化のはなし

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日本文化の色々を語る連載。とりあえず隔週月曜更新にします。現状、毎週月曜日は割とこういう系の話をしています。月曜日に知的になる人。
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2023年8月の記事一覧

【季語のはなし】月と蛍が夏に登場することへの理解が深まるように思う

八月ももうすぐ終わりなので、いよいよ夏の季語をやっておかないと秋になってしまう。ビールはもう秋だし、アイスすら芋になっている。早いよ、まだこんなに暑いのに。 夏の季語を全部書くのは辞書なので、人間の私は気になったやつだけ言っていきます。出典は角川書店編『合本俳句歳事記』第五版。 暑い暑いで「炎昼」はいっぱい使っていきたい。真夏の灼け付くような暑い昼のことで、夏の間ずっと外に置いたままのサンダルを思ったら炎だよな〜ってなる。新しい季語で、初出は昭和十三(1938)年らしい。

【器のはなし】帰省中なので実家の器を紹介する

二週間前の時点では夏の季語をやろうと思ってたんだけど、普通に時間がなかったので実家の器を紹介する。実家の器と言っても、私がこれ買ってよと言って承諾して買ってもらったやつ。紹介するのは古い器だけだけど、食器棚は昭和とか平成の器のが多いです。私の趣味と母の趣味が偶然重なった、そういうラインナップです。 江戸中期青磁染付流水に菊図6寸皿中期の青磁はなんか良い。重みがあるというか、なんでしょうね。このタイプは、内側の絵付けがあまり可愛くないことが多くて、どちらかというと渋い柄のを見