EC販売(ネット食品販売)のやり方について｜飲食店から小さく始めるロードマップ

近年、EC市場は急速に拡大しており、多くのビジネスがオンライン販売に移行しています。

それに伴って、私はEC販売を始めることとなりました。その背景には、徹底的な市場調査を行い、競争が少なく、かつ市場規模が大きい「空間」を見つけたことが理由です。

これは、まさにマーケットにおける隙間を見つけ、実験的にそのチャンスを活かす動きです。

※EC販売の「EC」とは、Electric Commerceの略称で「電子商取引」を意味します。電子商取引とは、インターネットを利用した商取引を指すため、EC販売とは「インターネットでの商取引を通じて、商品やサービスを販売すること」と言い換えられます。

これまで、筆者は完全予約制のフランス料理店を運営していましたが、店舗型ビジネスには限界があることを痛感しています。

理由は単純で、物理的な店舗はどうしても一日の来客数に上限があり、拡大するにはリスクが伴います。特に、2店舗目、3店舗目といった多店舗展開は、一見収益拡大の道に見えますが、実際は固定費の増加やオペレーションの複雑化などが課題となり、非常にリスクの高い選択肢です。

『これは、よくある悩みではないでしょうか？』

そのため、市場の規模や競争率、ビジネスがどれだけ拡大可能かを慎重に見極めた結果、新たな挑戦としてEC販売を選んだのです。

この転換の背景には、実店舗での経験から学んだ大きな教訓があります。それは、どのビジネスであっても、最も重要なのは市場規模の大きさ、競争率の低さ、そしてビジネスがどれだけ拡大可能な仕組みを持っているか、という点です。

EC販売では、店舗の物理的制約を超えて、全国またはグローバルに顧客層を広げることができるため、これまでにない成長の機会が期待されます。加えて、効率的なマーケティング戦略やデータ活用により、顧客のニーズに即応できる柔軟なビジネスモデルを構築することが可能です。これらを活かし、収益の増加を狙うことが次なるステップとなります。

『ECの成長可能性、どう思いますか？』

結論として、ECビジネスにおける成功の鍵は、適切な市場分析と拡大可能なビジネスモデルの構築にかかっていると言えるでしょう。

「1から始める」飲食店×SNSマーケティング完全攻略｜週刊-シェフディレクション｜note

EC販売の大きなメリット

ここで私が具体的に何を販売するかは、今後のお楽しみとしてお待ちいただくとして、今回はEC販売に関する実践的な知識を共有していきます。特に、実店舗を経営している方や、そこに従事する方々にとって役立つ情報になるはずです。

まず、よくある質問として、「なぜEC販売をするのか？」という点ですが、その答えは非常にシンプルです。

1. 店舗型ビジネスの収益限界を打破
   実店舗では、家賃や物理的なスペースに対して売上の上限がありますが、ECならばその制約を大幅に改善できます。

2. 24時間収益化の可能性
   営業時間に依存せず、顧客はいつでも商品を購入できるため、効率的に売上を伸ばすことができます。

3. 狭い商圏を克服
   実店舗では商圏がどうしても地理的に限定されますが、ECでは全国、さらには世界規模で顧客を獲得できるチャンスがあります。

これらの点を考慮すれば、EC販売をしない理由が見当たらないのは明白です。しかし、忘れてはならないのが、EC販売は決して簡単ではないという事実です。

ＥＣ販売の難易度について

私がこの記事を書いている(分類上ではコンテンツビジネス)理由は、ほとんど趣味のようなものですが、難易度で比較すると、一般的に言われているのは、コンテンツビジネスの方が難しいとされるケースが多いです。

理由としては、まず無形の価値を売るという特性が大きいのです。

商品販売は、目に見える物理的な商品を提供するため、顧客は実際に手に取れるものに対してお金を払います。対して、コンテンツビジネスは情報や知識、体験といった無形の価値を売るため、その「価値」をどう伝えるかが非常に重要かつ難しいんです。

さらに、コンテンツビジネスはブランド力や信頼性が売上に直結するため、一朝一夕では成果が出にくい。一方で、商品販売は供給さえ整えば、ある程度のスピード感で売上を伸ばせる場合があります。もちろん、商品販売も競争や物流、在庫管理などの課題がありますが、形あるものを売るという点でハードルが低いと感じる人が多いでしょう。

とはいえ、どちらが「簡単か」と一概に言えるわけではなく、何を売るか、どの市場で勝負するかが鍵ですね。