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朝ドラ見てばあちゃん思い出した話

連続テレビ小説「虎に翼」。1週目から「面白い!!!」の連続で、私にとっては珍しく1話も欠かさず見ている作品。気づいたらもう最終月となっていた。せっかくだからこの機会に”とらつば”について書いておこうと思う。

先に書いた通り、しっかりハマっている内容だから、号泣したシーンも、大笑いした場面も、「これ良すぎる!!」と感じたセリフも多々あった。
だけど今回は、今週の話をしてみよう。

今週は、月曜日からキツイ内容だった。
原爆裁判もさることながら、何が私的いちばんって、余貴美子さん演じるゆりさんの認知症の経過。
私は、とらつばを見はじめてから、Xの朝ドラに関連するツイートもチェックするようになったのだが、ここに投稿される世の中の人たちの声もかなり面白い。
うまく言語化できなかった私の脳内をうまーく書いてある内容に、思わず「そうそれ!」とつぶやいてしまう。
今回の、ゆりさんの認知症についてもまさにそう。
私はちゃんとした演技経験もなければ、映画や芝居で目が肥えている訳でもないので、演技の上手さについては語れないが、
それにしても(というかそれも踏まえて、だと思うけど)認知症当事者と、その周りの人たちの空気感のリアリティが絶妙。もうほんとに、見ていて胸が痛くなるくらい。
物忘れはもちろんそうだが、嚥下機能が少しずつ落ちていくこと、「私をのけ者にして!」という疎外感、これは思わずテレビを見ながら「う〜」と唸ってしまった。ゆりさんと同じように認知症の症状がどんどん進んでいった、私のばあちゃんを思い出しながら。
できないことが一つずつ増えていくこと。そしてそれを受け入れにくいこと。初期の頃は、きっと当人も辛かったんだろうな、と、当時学生だった私では至らなかった想像を巡らせた。

ばあちゃんの認知症をめぐって、姉を蹴り飛ばすほどのケンカはしなかったが、
優未やのどかはとってもいい孫だなと思いながら見ていた。
「私の名前思い出せなかったでしょ」って笑いながらツッコミいれたり、当人が忘れていたのを自分のせいにされても怒らなかったり、
当時の私はそんなことできなかったなぁ。
「さっき言ったやん!」が口癖になっていたし、またかよ⋯って気持ちが顔全面に出ていたと思う。
全然いい孫じゃなかったな。

心を打たれたのはそんなシーンだけでなく、木曜日の回、のどかを蹴り上げた優未が山田・轟法律事務所にやってきて、大人たち3人に言うセリフ。
「おばあちゃんに疲れてるのはみんな一緒なのに」
これを聞きながら、
あぁ、これが言えるって(しかも他人の前で)強いなと思った。
疲れてるし、うんざりするし、めんどくさいなぁと思うし。でもそれらの感情にはフタをしがち。
だって、キレイじゃないから。それを言ってしまったらおしまいだよな、と思っているから。
でもきっと、こうやって素直に【思ってしまっている自分】を認められたほうが、ねじれずに生きれるのかもしれない、と思った。
言っちゃいけない、親切にしなくちゃ、で頭がいっぱいになると、こわーい顔つきになっちゃうのよね、と。

あの当時、そんな自分を認めて、もっと祖母に寄り添ったコミュニケーションができていたらな。
と思ったけれど、できていたらこんなに考えて気づきを得ることもなかったし。
まぁよしとしよう。人生における糧だ。

ということで、とらつばファンからすると、
「え、心に響くところずれてない?」感が満載な私の感想でした。
来週も楽しみだなぁ。今度はまたまた少年法について?どんなエンディングに持っていくか、残りの週も目が離せない。。


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