【ネタバレ全開】いちシャニマスユーザーがトラペジウムを観た感想&トラペジウムのファンにおすすめしたいシャニマスのシナリオ【トラペジウム感想-後編-】
1.はじめに
1つのコンテンツ(トラペジウム)に対して他のコンテンツ(シャニマス)を絡めて感想を話したり評価する、というようなことをあまりしたくないんですが、この記事でだけは許してください。
何故ならば、トラペジウムを観ている時、僕がシャニマスのシナリオを読んでいる時と同じ脳の喜び方をしていたので。
また、こちらは後編記事で前編は以下になります。
基本的にはこっちだけで事足りますが、トラペジウムを観ていないシャニマスユーザーの方々は、まず前編を読んで、トラペジウムを観てからこっちの後編は読んでください。
既にトラペジウムを観た方はそのまま読んでいただいても大丈夫ですが、他コンテンツと絡めた記事ゆえ、もし気分を悪くされてしまったらごめんなさい。
両者公式及び界隈に迷惑をかけない範囲での僕個人に対する批判は受け付けます。存分に叩いてください。
2.シャニマスって何?
アイドルマスターシリーズの基本ブランドの内の5作品目enza対応ゲーム『アイドルマスター シャイニーカラーズ』のことです。最近『学園アイドルマスター』という妹が産まれて晴れて末っ子からお兄ちゃんになりました。
enzaというのはブラウザゲームのプラットフォームのことです。
シャニマスの特徴として、シナリオに比較的力を入れていたり、アイドルの内面や心情の描写を丁寧に表現することを重視しているように個人的には感じています。
とは言っても、『所詮はアイドル育成萌え萌え美少女ゲームじゃん』と言われれば、そうです。
ただ、僕は上記で書いたような『アイドルたち1人1人が、実際に生きているかのような人間として表現され、その人生の一部を垣間見えるようにする形でユーザーに届けている』という部分が好きで、これまでシャニマスを続けています。
例えば、
メッセージアプリにて、それが許される関係性ゆえに木っ恥ずかしいメッセージを送ったものの、やっぱり気恥ずかしくなってしまい、返ってきた返信は見ずにスマホをベッドに投げ捨てて「知ーらないっ!」と眠りにつくような描写
であったり
普段はあまりやる気のないダウナー系の子が重要なライブオーディションで負けてしまった時に「どうして初めから頑張らなかったのかな...…」
と後悔する様子であったり
僕が僕の人生を生きてきた中でも近いものを体験したような、共感できるシーンや心情描写というものがたくさんあり、「アイドル達を実際の1人の人間として身近に感じられる」という部分が好きなんだと思います。
(※公式はこのような描写のことを「実在性」と呼んでいるようですが、この言葉自体、なんかこれらの事柄が陳腐化してしまっているようで僕はあまり好きではないんですよね。どうでもいいですが。)
3.トラペジウム本編のキャラクターについて
トラペジウム本編にも、こういったキャラクターの心情や言動を理解、考察できる描写が多数ありましたよね。こういった描写によって、僕は『キャラクターたちが映画の世界の中で実際に生きている様子』というものを感じられたので、まぁ上記のシャニマスの要素が元々好きだったこともあり、とてもよかったです。というのが総合的な評価です。
3.1 『東ゆう』について
トラペジウム本編の主人公。"絶対にアイドルになる"という強い信念のもと城州の東西南北の美少女を集め、アイドルグループを結成することでアイドルデビューしようとする高校1年生の女の子。中学時代はカナダに住んでいたので英語がペラペラ。
正直この設定だけ見るとかなりトンチキに見えますが、なんでこんな回りくどいやり方を選んだのかというと作中で説明があり、その理由は『アイドルになるためのオーディションに全て落ちてしまったから』。
なので、元々知名度のある女の子(大河くるみ)や、キャラクターとしての属性が強い育ちの良いお嬢様系女の子(華鳥蘭子)、ボランティア活動に力を入れており、アイドルになる前のことを掘り返されたとしても逆に好感度の上がるような女の子(亀井美嘉)にアイドルとしての才能を見出しつつ、それぞれ『城州の東西南北高校出身』というキャッチ―さでバズを狙うなど、表面上の人当たりのよさに対して、かなり強かな女の子です。(実際にこれは、後々見事に花開いています)
人によっては「クズ」と表現してしまう子かもしれませんね。
とはいえ、まだまだ未熟な高校1年生の女の子ということで、自身の価値観を押し付けがちな面もあり、実際に本編でもそれが原因で『東西南北』4人のグループの中で不和が起こり、結果として解散に繋がってしまったように思います。
3.2『華鳥蘭子』について
ゆうが目を付けた"南"の美少女。煌びやかなお嬢様で何もしなくても華があり、育ちも良いのでキャラクター性としてもばっちり。ゆうが最初に友達になりに行ったのもこの子です。
「アイドルとしてスカウトする」ではなく「友達になりに行く」というのがミソで、ゆうは東西南北のメンバーを自分がアイドルになるための打算で集めていましたが、「アイドルグループを結成する」という目的は伝えずに「全員と友達になった」後、「この4人が自然な流れでアイドルとしてデビューする」ように、水面下で他3人をコントロールしていこうとします。ただ、高校生の浅知恵メインということで上手くいかなかったりすることも多かったですよね。ルルーシュが右往左往してるときみたいな面白さがこの辺にはありました。まぁ、結果的にアイドルデビューするという計画自体ははうまくいきましたが。
蘭子の話に戻りますが、この子はアイドル活動を続けていくうちに「アイドルは楽しくない」という結論にたどり着きました。
ただ、アイドル活動すべてが無駄だったのかというとそうではなく、元々蘭子は高校2年生の時点で自身のやりたいことが分からず進路を決めかねてているような様子がありましたが、ゆうと出会って色々な経験をしたり、アイドルとしての活動をしたことで視野が広がり、最終的には自身が本当にやりたいことを見つけることができ、夢に向かって飛び立っていきました。
3.3 『大河くるみ』について
ゆうが目を付けた"西"の美少女。高専ロボコンで活躍するエンジニア志向の女の子で、以前ロボコンにてデザイン賞を受賞したことがきっかけで、可愛すぎるロボコン少女として界隈を超えて話題になってしまい、「目立つことや自分の人気目当てに押しかけてきた厄介ファンが苦手」という描写がありました。
この部分って、今思うと最初の方からかなり掘り下げられていて、お城のガイドツアーのTV取材でいきなりドタキャンしたこともそうですし、蘭子との相談の後アイドルをやってみることを決意していましたが、そのストレスをアイドル活動中は描写があまり無いながらもずっと抱えていたことが明らかになり、最終的にはフラストレーションが爆発してしまいました。
デビューライブ前の壁に突っ伏しているシーンなんかも、今思えば「(なんでこんなことやってるんだろう...…)」みたいな心の声が聞こえてくるように感じます。クイズ番組のシーンとかはもうモロでしたよね。
ということで、アイドルグループ『東西南北』解散の主要因はゆうの他メンバーに対する強引な価値観の押し付けですが、最後の一押しをしたのはくるみの爆発だったと思います。
ただ、ゆうが自分と友達になるためにプログラミングやロボットのことを学んだりしてくれてまで関わってきてくれたこと、ゆうがくるみにできた初めてできた友達で、アイドル関係なくみんなで遊んでいたときの思い出が楽しいものであったことからか、最終的には和解できました。よかったねぇ...…
3.4 『亀井美嘉』について
ゆうの小学校時代の同級生。偶然ゆうと再会し、その後話してみるとボランティア活動をやっている美少女かつ"北"の高校出身ということでゆうに目を付けられます。
ゆうは覚えていないようでしたが、小学校時代にゆうに話しかけてもらえたことでかなり救われていたようで、ゆうに対して通常の友達以上のただならぬ想いを抱えているようでした。(恋愛的な意味ではないです)
アイドルになった後はとあることで炎上してしまい、そこからはアイドルとしての活動が楽しくなくなってしまったようで、ずっと笑わなくなってしまいました。
『東西南北』解散の後、ゆうが事務所を退社してアイドルを辞めてしまった後はゆうと再び会って対話をし、小学生時代の元々のゆうがどんな子であったかを思い出すための手助けをしました。
10年後のシーンではなんと既婚者かつ第二子を妊娠中。第一子の年齢から出産時期を特定するのはセンシティブなのでやめようね!
3.5 『工藤真司』について
くるみと同じ高専かつロボット研究会に所属していますが幽霊部員。ゆう以外にゆうの計画を知っていた唯一の人物で、ゆうとくるみを引き合わせるために色々と頑張ってくれたみたいです。その頑張りに感謝してか、ゆうも自身の計画を打ち明け、無事共犯者の関係になりました。
真司自身もかなり良い性格をしているようで、ゆうの計画を知っても変に驚いたり軽蔑したりせず受け入れてくれました。共犯者として永く協力関係にあったのもこういった部分をゆうは信頼していたからでしょう。
初登場時は女の子慣れしていない初心な男子高校生といった感じで、最初こそゆうに対して下心があったようでしたが、ゆうと関わっていくうちに次第にそれは克服され、ゆうがアイドルとしてデビューした際には自身の存在がゆうの迷惑になってしまうということを察しており、今後一切会えなくなることをすんなり受け入れていました。お前すげェよ...…
「トラペジウム(不等辺四角形)」という本題も彼の10年後に展示した作品のタイトルです。
3.6 『古賀萌香』について
サブキャラクターなので多くは語りません。ただ、めっちゃ良い光の成人女性。個人的には今作の中で一番好感度が高いので紹介しておきます。
ただ、ゆう達4人を『東西南北』としてデビューさせるきっかけを作ったのは彼女なので、グループが解散してしまった後はもう少し責任を感じても良いんじゃないかとは思いましたが、それでも立ち止まることはなく『東西南北』と一緒に番組を作り上げたことを「面白かった」と言えてしまう生粋の根明。多分こういう人間でもないとTV業界ではやっていけないんでしょうね。
ゆうがアイドルを辞めてしまった後、ゆう達『東西南北』と一緒に番組を作れたことを感謝してそれを伝えており、失意のドン底にあったゆうをほんの少しですが救ってくれていたような気がします。
4. 『夢』としてのアイドルと、『手段』としてのアイドル
4.1 トラペジウムにおいて
おそらくはアイドルグループ『東西南北』が解散した一番の原因はこれです。
ゆうはアイドルに対して人一倍思い入れがあり、どんな手を使ってでもアイドルになってやるという強い意志(夢)がありましたが、他3人にとってはアイドルは『4人が一緒にいるための手段』でしかありませんでした。
そもそも、出身高校も違って住んでいる場所もある程度離れている4人の女の子がずっと仲良くできるかというと難しい部分があると思います。
最初の方はくるみのロボコンを応援する形だったり、美嘉の誘ったボランティアやお城のガイドボランティアに一緒に参加したりすることで一緒に集まれていましたが、古賀さんの番組出演の依頼以降、あの4人は『「東西南北」として活動する集まり』になってしまったため、アイドルを続けなければ集まることのできないグループになってしまいました。
ゆうはアイドルに対するモチベーションはずっとありましたが、他3人はそうではなく、少しずつ疲弊していき、時には炎上し、何のためにアイドルをやっているのか分からなくなってしまい、最終的にくるみがフラストレーションを爆発させ、3人ともアイドルを辞めてしまいました。
他3人のアイドルとしての才能は、作中のゆうとの人気格差描写からも間違いなくあったのですが、ただそれが本当に自分がやりたいことではなかったということです。ゆうの最大の誤算は『アイドルの才能を持っている子は、私と同じようにアイドルに対するモチベーションも高く持ってくれるはず』という価値観の決めつけにあったと思います。
公式が公開している本編シーン映像『彼氏がいるんだったら友達にならなきゃよかった』編も、友達としては最低最悪のセリフですが、アイドルとしてはプロ意識の塊のような台詞で、ゆうと他3人に境界線を引いてしまうような決定打になってしまったと思います。
4.2 シャニマスにおいて
これは個人的に思っていることですが、このアイドルというものに対する「夢」と「手段」はちょくちょくシャニマスの中でも描写されている気がしていて、アイドルになることが強い目標や夢であったりするアイドル(月岡恋鐘や七草にちか、緋田美琴等)と、アイドルとして活動するのは日常での延長線上にあるもので、アイドル活動というもの自体を友人関係や自己表現をすることで今や今後の人生をより豊かにしてくれるための「手段」として、現時点でアイドルを選択しているような子たちもいます。(個人の主観ですが、芹沢あさひ、市川雛菜、郁田はるき等)
そのため、そのアイドル達が最終的に「アイドル」でなくなってしまったとしても、アイドルを経験したことでその後の人生を恵まれたものにして欲しいという「願い」のようなものが、シャニマスには込められているような気が個人的にしていて、その上でなお、アイドルという道を選んでくれるのであれば、シャニマスの語り手である『プロデューサー』の立場からするとこの上なく嬉しいことであり、プロデューサーとして献身的に尽くしたいと思ってしまうのではないでしょうか?
(ここで言う『プロデューサー』とは、ゲームをプレイしている私たちユーザーのことではなく、『プロデューサー』という1キャラクターのことを言っています。通称:シャニP)
これってどこかで見たことありませんか?
これトラペジウムの最終的な描写と繋がる部分があると思いません?
5.トラペジウムにおいて、『東西南北』がアイドルとして夢破れたことは全て無駄だったのか?
そうではありませんよね?蘭子、くるみ、美嘉はゆうとの関わり及びアイドルでの活動を通じて、自分が本当にやりたいことを見つけたり、自身が本当に大切に思っているものは何か、というものを改めて認識しなおすことができました。
では、ゆうはどうでしょうか?
ゆうは10年後のシーンにおいて、『東西南北』解散後に再度受けたオーディションに受かり、アイドルとしての夢を掴んだことが明らかになっています。
じゃあ本編前のオーディション全落ちや『東西南北』としての苦難は何やったんねん、という話ですが、それは結果だけを見ているからそう言えるのであって、ゆうにとっても『東西南北』で活動した時間は本格的なアイドルとしてのレッスンを受けて実力を底上げし、解散後はやっぱりアイドルの夢を諦めることはできないという自身の強い想いを見つめなおす契機になっています。
オーディションに受かるかどうかは、審査員によるものなので本当のことは分かりませんが、少なくとも物語上の構成としては『東西南北』での活動がゆうのアイドルとしての地力を伸ばしたからこそ受かることができた。というのが自然な流れでしょう。納得性がきちんとあります。
また、10年後においてもゆうは『東西南北』での活動で得た古賀さんとの仕事関係や、本音で語り合うことができた元『東西南北』のメンバーとの関わりを大切にしており、『東西南北』での活動が全て無駄であったなどとは断じて言えないと思います。
4人が仲直りできた理由についてですが、「何もなかったかのように予定調和的に仲直りして違和感があった」という意見を見ました。
まぁ物語なのでそういう部分もあるでしょう。
ただ、個人的にはこの4人が全ての本心をさらけ出してノーガードで語り合ったからこそ、真の意味での相互理解をすることができたのだと思っています。
このシーンの直前、ゆうは自身の通う高校での描写にて、自身を揶揄ってくるクラスメイトに対し、いつものような上っ面の対応ではなく本音を漏らす形で言葉で殴りかかりました。
波風を立ててしまったのでなんであんな対応をしちゃったのか、とゆう自身は後悔していましたが、これはアイドルの経験と引退を経て、ゆうの中でスタンスが少し変化したという描写なのではないでしょうか?(これを"成長"と言っていいのかは分かりません。ヤケになっているとも取れなくはない描写でもあるので)
それまでのゆうって、ずっと本心をひた隠しにしながら生きて、3人ともそのように接していましたからね。くるみもある程度それを察していたようですし。ようするに夕方の河原で殴り合ってこそ、人と人は真に理解し合えるのではないか、ということです。
というのが、今回トラペジウムを観て、メッセージ性というか『願い』や『祈り』のようなものをなんとなく感じたというお話です。
6.それってお前が勝手にそう思ってるだけじゃん
はい、そうです。
僕がシャニマスやトラペジウムをプレイしたり観たりして感じたままの感想を書いています。
7. トラペジウムのファンにお勧めしたいシャニマスのシナリオについて
上記で言及したように、シャニマスとトラペジウムはメッセージ性や製作思想の部分でかなり似ていると個人的に感じています。
同じニッチャー寄りコンテンツ同士、シャニマスを楽しめるのであればトラペジウムを楽しめる。トラペジウムを楽しめるであればシャニマスを楽しめるのではないか、ということを信じて、シャニマスを知らないトラペジウムのファンの方々向けに、シャニマスに存在するそれぞれ8ユニットのトラペジウムの質感を感じられるシナリオを紹介します。
本当に気になったらで良いので、読んでいただけると嬉しいです。
ただ、一部は本編のシナリオだけではなく、サポートSSRというサブイベント的なシナリオで完結している場合もあるので気を付けて。
7.1 イルミネーションスターズ「絆光記」
「イルミネーションスターズ」というテレビの中できらきらと輝くアイドルとそれ以外のそれぞれの日常に生きる人たちのお話。
トラペジウムの「全力でぶつかり合って相互理解をし合うことができた」という所に通じている気がします。
サポートコミュの「興じたい」はまさにトラペジウムを観て賛否両論の感想が入り混じる今現在の状況を語っているような内容で、今回僕が記事を書くモチベーションにもなっているものかもしれません。
7.2 アンティーカ「ストーリー・ストーリー」
「アイドルって楽しいだけじゃないよね」っていうシナリオが展開されていた頃のシナリオです。「それでもやっぱり...…」という路線がトラペジウムの東ゆうと通じる部分が無くは無いと思います。
サポートイベントでは、先述した「キャラクターがまるでその世界で本当に生きているかのような生きてる感」が描写されています。
7.3 放課後クライマックスガールズ「階段の先の君へ」
正直このシナリオよりも「many screens」というシナリオの方がトラペジウム作中の雰囲気はあります。しかし、こちらは『東西南北』活動中も解散後に変わらずにゆうに接してくれたガイドボランティアのおじいちゃんのように、損得関係なく接してくれていた周囲の人たち、というものが描かれているシナリオです。
7.4 アルストロメリア「薄桃色にこんがらがって」
僕が、シャニマスってこんなシナリオもやるんだって初見時にめちゃくちゃびっくりしたシナリオです。仲の良い双子姉妹+成人女性1人の3人組アイドルユニットが1つのお仕事をめぐって、お互いの優しさや思いやり、エゴや感情が入り混じってこんがらがるお話です。
サポートイベントまで読んで完結なので読む場合は忘れないように
アルストロメリア「YOUR MY Love/letter」
アルストロメリアからもう一本。こっちは「アルストロメリアっていう3人組のユニットがいるんだ」という知識だけあれば読めるシナリオです。あの世界に住むアイドル達以外の人々にも焦点を当てたお話で、トラペジウムで古賀さんに共感した人なんかは楽しく読めると思います。また、アイドル達もあの世界に住む他の人と変わらない1人の人間なんだっていうのが、よく描かれていると感じます。
7.5 ストレイライト「感謝祭」
ユニット内の人気、実力格差。及びアイドルに対するモチベーションの差といったところのお話で、ストレイライトというユニットの場合はどうやってこの問題に向き合うのか、といった部分が描かれています。同ユニットイベントの「Wintermute,dawn」も同様の問題を再定義していますが、こちらは地続きシナリオの後の方のものなので、もしストレイライトに興味が湧いたのであれば時系列順に読んで追っていただければと思います。
7.6 ノクチル「天塵」
トラペジウム風に言うと天然の『東西南北』。幼馴染4人の中心である浅倉透がアイドルとしてスカウトされたことをきっかけに、後を追う形で残り3人がアイドル事務所に入所、「ノクチル」というユニットを結成。最初からメンバーの殆どがアイドルを、幼馴染4人が一緒にいるための「手段」としてやっているように一見見える子達で、その子たちの最初のイベントシナリオです。そこからアイドルとして成長するのかしないのか、どのようなアイドルになっていくのかといった部分はお楽しみに。
7.7 シーズ「七草にちかのシナリオ全般」
怒られを承知で雑比喩するなら、東ゆうのようなアイドルに強い思いを持つ普通の女の子が、アイドルの事務所に少し強引な手を使いながらなんとか合格したものの、相方としてアイドル歴10年のベテランが抜擢され、実力差やアイドルとしての経験値の差というものに喘ぎながら、なんとかアイドルとして食らいついていく物語です。
時系列は下記の公式の時系列画像を順に読んでいくことをおすすめします。
また、事務所の事務員兼にちかの姉である七草はづきの視点から、この辺りのシナリオを含むお話を描いたスピンオフ作品が現在サンデーうぇぶりにて連載中です。(ほぼ隔週土曜日更新)
アプリから読むことができ、こちらの作品も質感としてはシャニマスのものなので、雰囲気を掴む意味でも読みやすいと思います。
7.8 コメティック 郁田はるき「WING編」及び「感謝祭」
コメティックは2023年12月にまだ実装されたばかりのユニットであまりシナリオが展開されていません。そのため、現在は少しずつですが、ユニットとして少しずつ形になっていくのを見守っているという状況です。
ただ、その中でも郁田はるきはアイドルを「手段」としてやっていることが明確に示唆されているアイドルです。
この子は、「アイドルの道を選ぶことで、その子自身の現在や未来の人生が豊かになり、それが達成できるのであれば、将来的にアイドル以外の道を選んでも構わない」という僕が個人的に感じているシャニマスのメッセージ性に色濃く影響されているシナリオを展開する子だと思っていて、今後の展開がとても楽しみな子のうちの一人です
トラペジウムも最終的には他3人はアイドル以外の道を選んで、自身の充実した人生を送ることができましたが、はるきの場合はどうなっていくのか。アイドルの活動を好きになってくれるのか。他のメンバーとどう関わっていくのか。僕と一緒に見届けてみませんか?
8.最後に
再三ですが、こういった別々のコンテンツを絡めて感想や評価をするというのは、両界隈に迷惑が掛かってしまう可能性があり、本当はやりたくないんですが、シャニマスとトラペジウムに限っては観ている時に共通点を多く感じる感覚がありましたので、その時の自分の感覚を信じてこのnoteを書いた次第です。
私自身は素晴らしい作品を観た感覚があり、できればこれを多くの人に共有したいと思っているのですが、SIRENの屍人のように他の人から見るとありがた迷惑だったりお前の価値観を押し付けるなと言われてしまってもしょうがないと思います。
ただ、それ以上にこの記事によって、それぞれのコンテンツに興味がある人がそれぞれのコンテンツをプレイしたり観たりすることで、少しでも「よかった」と思ってくれたら幸いです。
ありがとうございました。
関連リンク
・トラペジウム 公式サイト
・アイドルマスターシャイニーカラーズ 公式サイト
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?