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あなたが生まれた日

今日12月20日は、娘の誕生日だった。
誕生日おめでとう。
離れて暮らしていることもあり、面と向かっておめでとうを言える訳もなく。

年頃の娘だから、わざわざ、年に一回しかないこの日のディナーに呼び出してもね…断られるのがオチだよねって、お利口さんに、遠くからお祝いの気持ちだけ贈っておいた。

今日は、彼女が生まれた日と同じように、よく晴れた穏やかな1日だった。
その日の記憶を、反芻するように静かに思い出していた。


穏やかな晴れた日。
無痛分娩だったから、すごく平和で
「良い天気ですね…。」って、
分娩台から、逆さまに見える窓のブランド越しに溢れる光を見ながら、愛する我が子がこの世界に舞い降りてくる時を待っている幸せな時間だった。

その後、美味しいものが大好きで、
お日様のようにあったかな子に育つ娘は、
お待たせしました!というように、おやつの時間に誕生した。

2人目だったこともあり、拍子抜けするほど、おぎゃあと生まれ…。

主治医は、娘が誕生する間際に助産師さんに呼ばれて、一般診療の手を止めて、2階の分娩室に駆けつけ。
はい、こんな子が生まれましたとばかりに、抱き上げてくれた。


私は、とても嬉しくて、
「ああ、なんてかわいい赤ちゃんなんでしょう。大きな声で泣いて、顔が真っ赤になってます。かわいい。立派な赤ちゃんですね。」と声をあげて、娘と取り上げてくれた先生を眺めていた。

主治医は、
(あら、この人、全部言っちゃった…。)というような、ちょっと面食らった様子で、一瞬、間をおき
「本当に、そうですね。立派な赤ちゃんです。よく頑張りましたね。」と労ってくれた。

みんなを幸せにしたくれた。
大切な命。
生まれてきてくれて、ありがとう。

これから先、あなたの人生が、ますます、幸せで、穏やかなほっこりとした、平安な時である事を祈っています。

私は、あとどれくらい、こんなふうに、娘の誕生日を祝福するんだろうか。
もう、お腹一杯なくらい、幸せ。

よく頑張ったね!って神様が私を呼んでくれる日がいつになるのか、よく分からないけれど、
子どもたちがこの地に舞い降りた日の幸せな気持ちは、忘れないでおこうって、ぼんやりと思った。

あなたと、あなたの大切な人が幸せな気持ちでありますように。

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