【四川省】ゲストハウス隣の食堂 手打ち汁なし麺の美味しさ
わたし、蘭ハチコが世界放浪していたときの食にまつわるエッセイです。
今回は中国、四川省編。
何気ない食堂で食べた麺料理が絶品だった
バン、バン、バンっとお兄さんが生地を打ち付けている。
そして魔法のようにくるくると回し、きれいな線状に生地を伸ばしていく。
くるくるくる
びょーんびょーん
さらにびょーんびょーんびょーん。
ここは四川省の省都である成都という街。
ゲストハウスの隣にある食堂に入り、写真を見ながら指を指して麺料理を注文した。
大体の食堂は漢字表記でしかメニューがないが、ここはゲストハウスの隣だからか大きな写真が貼ってあり、注文しやすい。
そのためこの食堂には、その後何回も通った。
最初はなんとなく美味しそうに見えた、汁なし麺を頼んでみた。
まさかその場で手打ちするとは思っていなかったため、びっくりしたのを今でも覚えている。
出来上がったのは大盛りの具沢山の麺料理+スープ。
どうやら炒飯以外にも基本的に汁料理でなければスープがつくようだ。
私が食べている間も持ち帰りのお客さんとお話しながら、どんどん麺を打っている。
びょーんびょーんと伸びていく麺に私は目を離すことができなかった。
肝心のお味はというと、やはり辛くてしびれる四川料理。だけど野菜があるおかげでどうにか食べられる。
そしてそれがどんどん美味しく感じてくる。
四川料理の麻辣に胃がやられてしまった
その後、違う食堂で刀削麺を頼んだら、油と花椒と唐辛子でほとんど食べられず、残してしまった。
唐辛子のせいか、何かにあたったのか成都では基本的におなかを下していて、食事にあまりいい思い出がない。
帰国して、好んで四川料理を食べられるようになった今。
四川料理を食べるときには、いつもあの食堂のあのお兄さんの手さばきを思い出すのだ。
今日もまた、華麗に麺を打っているのだろうか。
一口メモ
四川料理は特に麻辣と呼ばれるしびれと辛みが特徴的な料理。「麻」は「しびれ」、「辣」は「辛み」を指す。
こんなお店もあった。
この麻辣が苦手だった当時は、当然入る勇気はなかった。
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