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七夕①

今夜は七夕ですが、大阪は曇り空です。お住まいの地域はいかがでしょうか。

年に一度、七夕の夜、彦星は天の川を渡って織姫に会いに行くというので、雨だと年に一度の逢瀬が成就しないのではと心配された・・・のも少し前までのことなのでしょうか。今は笹(竹)に願い事を書いた短冊を吊るすことが主な行事になっているようです。

萬葉集で七夕関係のことを詠んでいる歌は130首以上あるとか。ままならない恋に自らを重ね合わせて空を見上げていた人が、古より多かったということなのかもしれませんね。

天の川 楫(かぢ)の音聞こゆ 彦星と 織女(たなばたつめ)と 今夜逢ふらしも
(巻十 2029 人麻呂歌集より)

彦星は楫を手に、自ら舟を漕いで天の川を渡るわけですね。万葉集では、彦星と楫を併せて詠った歌も多くあります。この楫と音が同じなのが梶(かじ)。彦星を応援するような気持ちで、同じ音を持つ梶の木が注目され、その葉は墨を留めるため、紙がまだまだ貴重だった時代に、(主に恋の)願い事を書くことにも使われていったと思われます。お茶では、七夕には梶の葉、葉蓋の点前の梶の葉が風情がある・・・などと言われますが、今で言う駄洒落のような言葉遊びから始まっているわけですね。

今日の菓銘は「天の川」。
切ない恋というよりは銀河や宇宙のような壮大さを思わせる珍しいお菓子だなぁと思いました。

この週末は雨が降る地域も多いようです。梅雨明けはそれ以降でしょうか。晴れの日が続くようになれば仕込んでいる梅を干したいと天気予報を気にする日々です。

今夜何か願い事をされた方は、どうか叶いますように!




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