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24【奇跡は甘くささやく】

5月17日(胃カメラから1ヶ月)

いろんなことが一段落し
やっとガブちゃんに真正面から
向き合うことができるときがきた

この時点ですでに1ヶ月、
そして方針を決めるまであと
2週間

がん
ひとたび、その情報を探しはじめると
その恐怖をあおり、最先端をうたった
高額な治療法につなげようとする
情報が大量に流れ込んでくる

弱みにつけこんでする商売や商品
儲けようとする輩がこんなにもいるんだという
社会の闇があからさまに襲ってくる

それを取捨選択しながら
まっとうな情報をみつけるのは
弱ったメンタルの当事者ではできっこない



ムウはネットの情報はダメだと
早々に諦め、
まず大きな書店にある
がん関連の本をすべて積み上げ
ざっと斜め読みをした(その数30冊以上)

中でも多くの幅をきかせている

K大学の教授の本は
がんは治療してはいけない
がんはみつけないほうがいい
がんは放置しておいた方がいい

という極端な部類で
これは絶対、惑わされるなぁと強く思った

本になっているからといって
そこには良心のようなものよりも
ビジネスとしての要素が強いという
ことを普段から意識していないと
それにすがって命を落とす人や惑わされる家族が
いることは間違いない

がんが消えた!や
奇跡のなんちゃらというものの
腐るほどあって
その誰か一人に一回でも効けば
確かに嘘ではないからそ
れにすがりたくもなるんだろうけど
それが自分にあてはまるなんてことは
まずありえない


こっちの本には あれがダメです
あっちの本には それがいいです

と真逆のことが書いてあり
いったい全体、なにを信じたら良いのかが
まったくわからないし
判断の軸を持つこと自体が至難の技である
ということだけはすごくよくわかった

なので、本の情報もあてにならないことを知ったが
公のところがしっかりとした情報をまとめてくれている
情報もあることもわかってきた。

また、ありがたいことに
いままでずっとなかった
食道がぶの患者会が2020年に立ち上がっていて
さまざまな情報をサイトやYOUTUBEに
あげてくれていて信頼できる情報を得ることができた
(ただし患者会にもいろんなものがるので注意は必要)

そしてアタシは

がん情報サービス
https://ganjoho.jp/public/index.html

国立がん研究センター
https://www.ncc.go.jp/jp/index.html
が出している情報
そして
食がんリングス
https://www.shokuganrings.com/


の情報を頼りに調べた

いまわかっていることは
ー食道と胃の接合部に4センチ大の悪性腫瘍
ーバレッド食道がぶの疑い
ー進行癌でそこそこ進んでる可能性が高い


食道がんには2種類

1、扁平上皮がん
 食道の上部にできやすいがん

2、腺癌
 胃の方が由来になっているがん

どの組織からできているかで
効く治療法が違うということがわかってきた

そして治療には

1、化学療法
 いわゆる抗がん剤治療

2、放射線治療
 ガブちゃんを放射線で焼く

3、外科的治療
 ガブちゃんを取り除く

そしてそれらを組み合わせた治療を
行うことが”標準治療”(現代医学の最高の治療)と呼ばれていて
明確にガイドラインが定められ
基本的にどこの病院にいっても
同じような診断と治療が選択される
ということがわかってきた

それぞれに良い点と悪い点があって
どれを選ぶかによって治療後の
QOL クオリティオブライフ人生の質が
変わってくる

この選択を、あっという間に
させられるといういまのシステム

通常であれば医者があなたの場合は
これですからこれでいきますね
どうぞよろしく、、

入院はいつからで退院はいつごろです
もちろん、最善をつくしますが
リスクはいろいろあります。
それは仕方のないことですので
同署にサインをしてくださいね。

となる。

怖い怖い怖い

もちろんいまのガブちゃんに対処して
それをなんとかするっていうのは最優先だけど
そのあとの人生がどうなってもいいってわけじゃない

そんなことをなんにも知らずに
てきとーに選ばされて(ほぼ医者が選んで)
あとはよろしく!

標準治療のおかげで
残りの人生がもしもあったらあなたはラッキー
どうぞがんばってね〜といわれるなんて

怖すぎる。。。。


だから徹底的に調べた
この世にある情報を全部網羅してやる
っていうぐらい、ありとあらゆる
高い論文にも目を通した


まず、外科治療では
基本的に、
ステージ1であれば内視鏡手術で
サクッととってそれで終わりなのでこれが一番最高
(なので絶対に早期発見すべし!!!)

ただ、ムウの場合、
ステージ1である可能性はほぼゼロなので無理

ステージ2、3であれば食道の周りのリンパ節転移のリスクを
考えて、食道の喉元から胃の部分までリンパ節含めて取り去り
その分、胃をもちあげて喉元につなぐのが一般的

ステージ4であれば遠隔転移があるので手術では治せないので
化学療法がためされるが根治する可能性は限りなく低く余命が宣告される

食道がんの場合は手術で取れるなら
まず取りましょうというのが標準治療

ただし、その外科手術をした人たちが語っている動画をみると
術後の生活が相当、大変であることが多いということがわかってきた

1、食道と胃の間にある逆流防止弁がないので
  胃に食べ物がある3−4時間は逆流の可能性があり
  それが器官にはいり肺がやられて死にいたる危険性がある
  このため横になって眠ることはほぼ難しくなる可能性がある

2、胃があるといってもその機能はほぼ失われるため
  いままでと同じように食べることは無理で
  1日に5−10回にわけて食事を取る必要があり
  酷い場合は一日中、ほぼ食べることだけをやっていなくてはならない

3、胃での消化ができないままに小腸に一気に栄養がながれてしまうため
  血糖値のコントロール不全がおきるダンピングという症状がおき
  食後30分から3−4時間のあいだにめまいや強烈な眠気ひどい場合は気絶
  などが起こる可能性がある

4、手術における合併症でさまざまなリスクがおき、声が出なくなる可能性もある

5、日本全体の平均で4−10%は手術後退院できないままに病院で亡くなる

どれをとっても怖すぎる
いやぁ怖すぎる

これが標準治療といわれて、はいそうですかなんて絶対言えない。


明るく、話してるサバイバーさんの話をきいても
まったくもって「それがいい!!」とはならず
不安だけが大きくなってくる

そこでそれ以外の方法はないのかーーーーーー!??
と探しているとある有名人が”陽子線治療”というもので
手術をせずに治ったことを知る



きったーーーーー!!
これやーーーーー!!
これしかない!!!!


保険はきかないから400万ちかくかかるらしいけど
もしそれで治るんであればどうにかかき集めるーー

と、ここで

手術なんで絶対に
ぜーーーーったいにやるもんかーー!!



と決めて、また情報の海に飛び込んで行ったのでした

長くなるのでそちらはまた明日ー


教訓
:情報の海で溺れないリテラシーが大切
:知っていて決めるのと知らずに決めるのは違う(とおもう)
:奇跡を鵜呑みにしてはいけないが可能性はゼロではない
:〇〇が効くやこれがいいよ!は実は怖い。。

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