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青天の霹靂!その日は突然やってきた。         美食の国イタリアで突然小麦アレルギーになる(1)

みなさん、こんにちは。イタリア在住歴7年目で未だ辿々しいイタリア語しか話せないrana(ラーナ)です。住んでいるドロミテ渓谷の麓の集落ではドイツ語の方が話されているのでイタリアに住んでいるにもかかわらず普段はドイツ語話しています。なのでドイツ料理に欠かせないきゅうりのピクルスは常に家にストックしています。


みなさんは、イタリアの食べ物といえば何を思い浮かべますか?

様々な種類のパスタや美味しい肉、魚料理。そしてピザはイタリアを訪れたら必ず食べるものの一つではないでしょうか?食べることだけを目的にイタリアを訪問される方も少なくはないのでしょうか。


「こんな美食大国に住んでいるのなら、さぞかし毎日美味しいものを食べているんだろうなぁ。」


と思われるかもしれません。確かに近所には切り売りのピザ屋さんがあり、サッカー観戦の前の小腹満たしに食べたり、お昼の支度が面倒な時は子どもたちをピザ屋に連れて行ってピザを持ち帰って食べることもありました。



そう、私が「小麦アレルギー」になるまでは。



実は私は半年前に突然小麦アレルギーを発症したのです。成人になって小麦アレルギーを発症するケースは少ないらしく、しかも私の場合はアレルギー症状が出るまで最短でも半日かかるというレアケースだそうです。発症した当初はグルテンへのアレルギーだと思い込んでいたので、さほど気にしていませんでしたが、蓋を開けてみると全ての小麦に対してのアレルギーという事が判明しました。


つまり「小麦」が使われている食品は一切口にする事ができなくなってしまったのです。


ただでさえ「アウェイ」での生活に主婦の心強いお助けメニューである「パスタ」や「ピザ」そしてコロッケなどの揚げ物も食べられなくなってしまったのです。さらに小麦粉を使っているところにいるだけでもアレルギー反応を起こすぐらい、私の小麦アレルギー細胞は神経質かつ過剰反応するイキのいい細胞のようです。こいつとこれから暫く付き合っていかないといけなくなりました。


アレルギーになった頃に、ふと大きなパン屋さんの前を通った時に


「こんなたくさんの種類があるのに、私は一つも食べられるものがないんだ」


という現実を突きつけられた時は流石に凹みました。しかし、ここ近年グルテンフリーを始めとする代替食品がイタリアでも取り上げられ、オーガニックショップは勿論、最近ではスーパーでも意外と入手できることがわかってきました。


それでもアレルギー発症から半年ぐらいは小麦粉で作るもの、つまり「パン」「ケーキ」「ピザ」などは食べたくても食べられない状況でした。どうしても食べたい時はビニールに梱包された小麦アレルギーの人の為の豆の粉で作ったマフィンなどを食べていましたが、食べ続けていると味気ないんですよね。そこでネットで色々とリサーチしたら、小麦粉を使わないで作る簡単ケーキとか出てくるので早速作ってみました。材料には米粉を使用。しかし、こちらの米粉は日本の米粉と違って粘り成分が少なく、完成したケーキはモロモロでした。甘いもの好きの旦那がモロモロケーキを全部食してくれたので助かりました。お菓子作りが得意のイタリア人の友人に聞いたら、小麦粉以外でケーキを作るのは結構難しいと言われ、完全に萎えました。

それでも私は買い物に行く度にアレルギー食品コーナーで一つずつ商品を確認する作業をひたすら続けました。

そして、遂に見つけたのです。小麦粉を一切使わないパンを。

続く



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