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デザインの勉強の話⑥(とはいえファッションとライフスタイルの話)

YouTubeのVOGUE JAPANのチャンネルが大好き。とはいえ、最近はあまり気になる動画がなかったなあと過去のを見ていたら、知らなかった。1ヶ月前の「パリ在住、ディオールPRマネージャーの"完璧を求めない"寛ぎのマイホーム」。

VOGUEのマイホーム紹介はセレブや大富豪のインスタでよく見るでかいプール付きのガラスの家……というかもはや建造物というか……から出てくる高価なブツ、の紹介になりがちなんだけど(それはそれでまあ良いんだろうけど)、この方のマイホームは生活感があってこだわりがあって歴史があって個性があって仲間を大切にする人の温かさがあって、ほわあ……と胸がいっぱいになった。

なにしろ、たくさんの家具のひとつひとつを「これはInstagramで知り合ったアーティストの絵画」とか、「これは友人がセネガルから送ってくれた椅子」とか、「これは恋人と見つけたハートの小石」とか、「これは映画『マリー・アントワネット』で使われたマノロ・ブラニクのミュール』」とか、ぜんぶ説明できるのだ(マリーのミュール、悶絶するほど可愛かった……)。

例えば私は自分のうちのものを説明するなら、「これはロウヤの机、これはIKEAのクッション、これは楽天で安かった衣装ケース」とかになる。比べると恥ずかしい!!!けど比べないから恥ずかしくない。

彼女は家を「居心地が良くて安心できる場所」と言う。
バスルームには、フランスでは珍しくバスタブを置いて、「私は睡眠と同じくらい入浴が気持ちがいい。究極のリラックス方法だからバスタブがある人は幸運。私は幸運だからお風呂がルーティンになってる」と言う。
化粧やフェイスケアも心地いいものだよね、と言うし、朝ブルーのドレスで目覚めるのも、顔にお花の香りのスプレーをするのも気持ちがいいと言う。
仕事についても、「私は心に従って仕事をする」し、「今は皆が完璧さを求めるせいで自分らしさが失われていると思う」。

「たとえセンスがなくても悪趣味でも、自分らしさが大事」

世界の第一線で活躍している女性の言に、いちいち胸打たれる自分がいる。

居心地の良い空間、心地の良いルーティン、気の置けない人間関係、心の向く仕事。彼女の大事にしているものはこんな風だ。
そして、「私は後悔しない」。


ディオールのデザイナーは、ジョン・ガリアーノが大好きだった。
明るくて奇抜で、想像の上の上の上を行く。服なのか?と思うような素材を使ったり、人間には見えないメイクだったり。ランウェイがパレードみたいで心が踊った。
小さい頃、デザイナーと言えばファッションデザイナーで、ファッションデザイナーといえばジョン・ガリアーノだった。

ガリアーノのマイホームの動画を見つけたのでちょっと興奮している。私にはまだわからない世界だろうけど、その一片に触れることができるのは僥倖だ。

ありがとう、VOGUE!

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