女の朝パート119

長い夢から覚めた女の身体は、

本来の力を取り戻したかのようにバイタリティーに溢れていた。

開けた視界、ピンと伸びた背筋、蒸気だった筋肉。

それに、歓喜、叡知、生命力。

健康、精彩、天真爛漫、春爛漫。

そんな言葉の数々が正に当てはまる感じだ。

目の前にある珈琲を飲み、

そんな女の方を眺めながら、

一人ぶつぶつ呟いているおんなが立川のスタバにいた。

実の所、はっきりとは聞き取れている訳ではないが、


もうすぐ春ですね。

ちょっと気取ってみませんか～、

と言う昭和の名曲だけは心地よく耳に入ってきた。


実の所、このあとのフレーズが解らないし、

例え知っていても歌う事はしないけれど、

この曲は、

キャンディーズという女三人組のアイドルが、

今から45年前の1975年に、

リリースした曲であることは知っている。


女の名前は、

すーちゃんとらんちゃんと、、、あともう一人の名前も実は解らない。



完