連載小説 星のクラフト 6章 #5
肩にインディ・チエムを乗せたクラビスは、さきほどランが歩いて行った方向とは逆側へと歩き始めた。
「その方向に行くと、林はすぐになくなり、すぐにホテルの駐車場に出そうだが」
後に付いて歩きながら、太陽や方角を確認する。
「途中で降ります」
「降りる?」
「すぐにそのポイントに辿り着きますから」
インディ・チエムは肩に止まったまま、羽根を緩く羽ばたかせた。
五分も歩くと、林の中に切り株があり、《中心から5キロ》と彫り込んであった。クラビスはそこで立ち止まり、しゃがみ込んで