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地方公務員を選んだ理由3選

 私は、商業系の高校を卒業後、地方公務員として働いて2年になります。
 民間企業として働くという選択肢もあった中で、なぜ、地方公務員として働く道を選択したのかという理由を話していきたいと思います。

 まず、自己紹介にも簡単に書きましたが、私は生まれつきで障害があります。そして、現在の仕事である地方公務員の試験は障害者枠で受験をしました。公務員試験には、様々な試験区分があり、私はその中の一つである、障害者枠(高校卒業程度)を使い、受験をしました。

 今回、公務員を選んだ3つの理由として、書いていきますが、障害があるが故の考え方、感じ方も交えて話していきたいと思います。

 公務員を目指されている方、考えている方などの一つの考え方、判断材料として見ていただけると幸いです。


はじめは・・・

私自身、はじめの頃は、公務員になろうという気持ちは全くありませんでした。就職先を決める当初は、高校へ持ち込まれていた、民間企業の求人票をみて就職先を探しており、公務員という道は候補にもありませんでした。そんな中、公務員という選択肢がなぜ浮上したのか。きっかけは、就職を担当していた先生から勧められたことでした。

「公務員を目指すのはどうか」

自分の中に全くなかった新しい選択肢

当時、特にやりたいこと、仕事もなく、親にも「安定だし、いいのではないか」と言われ、公務員を目指すことになりました。

そんな私が、公務員を目指そうと思えたことを話していきたいと思います。

理由① 収入の安定、ボーナスが大きい

早速、お金の話になりますが、公務員の賞与額は良い方だと思います。

世の中、お金ではないと思う方はもちろんいると思います。
ですが、私は、お金があることで叶えられることはたくさんあると思います。

買いたい物を気にすることなく自由に買うことができ、住みたい家、欲しい車を買える。もちろん、公務員になったからと言ってすぐに叶うというわけではありません。ただ、安定的な収入、ボーナスをもらえるということは大きいと感じます。

大前提として、公務員という仕事は民間企業と違い、業績・利益という考え方をしていません。その為、「昨年は業績が良かったけど、今年は業績が落ち、利益がないから、みんなのボーナスを減額、カットします」ということは、まずありません。

つまり、民間企業の場合、経済・景気動向、業績によって変動するということ。
公務員の場合は、良くも悪くも変動しないということです。

民間企業の場合、個人の成績で賞与が大きく変動、上昇することもあると思います。自分の頑張りがそのまま給与・賞与に反映されることを望む人には、公務員は向いていないとも言えます。
もちろん、公務員であっても、個人の能力や業績を踏まえたうえで判断する、人事評価制度はあります。ですが、それがあったとしても、大きな変動はありません。

地方公務員を選んだ理由として、収入の安定とボーナスとかきましたが、はじめからたくさん貰えるというわけでもありません。

総務省『令和3年地方公務員給与実態調査』より一部抜粋

上記は、地方公務員の月額平均給与になりますが、あくまで平均値であり、40代になる頃に貰えるであろう給与額になります。

公務員の場合、ちゃんと欠勤をすることなく働いていれば、給与・賞与額はある程度貰うことはできます。そして、昔と比べて成果報酬型に寄ってきたとは言え、長くいることで、自然と貰える額が上がるという年功序列型は公務員の昔からあまり変わらない形態といえると思います。

あくまで、安定ということを重視した上で、公務員は良いと感じました。
私自身、障害があるからこそ正規雇用として働ける、安定して働けるということは一番魅力に感じました。
解雇される心配がないということが大きな理由でした。

理由② 福利厚生が充実している

福利厚生と言っても、たくさんあります。福利厚生とは少し違いますが、障害者へのサポート体制も充実していると思います。福利厚生としては、休暇制度や仕事における手当などがあります。休暇制度についても後ほどお話ししますが、以下のような豊富な手当があります。(その他にも各種手当はあります。)

  • 期末・勤勉手当

  • 地域手当

  • 住宅手当

  • 扶養手当

  • 通勤手当

  • 退職手当

  • 管理職手当

  • 特殊勤務手当

給与とは別に、各種手当があることにより給与総額が増えます。
かくいう私も、行政職(事務)でありながらも現在、従事している仕事では特殊勤務手当がついており、同じ号給の職員と比較すると、給与額は多くなっていると思います。

休暇制度について・・・

  • 年間休日

年間の休日の中で、多くを占めるのが週休日と定められている土曜日と日曜日になります。従事する仕事によっては、平日が休みとなることもありますが、多くが土日休みになります。
1年は365日、52週あります。
年間での土日の日数は1週あたり2日×52週=104日になります。

また、1年間に祝日は16日あり、その年によっても変わりますが、土日と重なる日を除いても、12月29日~1月3日まで6日間になります。
民間企業ではお盆休暇があ13~14日ほどあり祝日も休日になります。

年末年始の休日は、ると思いますが、公務員においてはお盆休暇はありません。その代わりに、夏季休暇という休暇制度があります。夏季休暇は、自治体によって取得できる日数は違うかもしれませんが、私の働くところでは5日間の夏季休暇を取得することができます。

年間で約130日程度の年間休日があることになります。

  • 有給休暇

公務員には、年次休暇という有給休暇制度があります。私の働くところでは、4月1日に20日の年次休暇が付与されます。
民間企業の場合、有給休暇は半年以上の勤続という条件があると思いますが、公務員においては、4月1日に勤務を開始した時点で15日分を付与されるという特徴があります。(私の働くところは、20日分の付与がありました)配属場所にもよりますが、民間企業と比較して有給取得率は高い傾向にあります。
私は、4月1日採用で同月に1日有給休暇を取得しました。ワークライフバランスを掲げているという影響もあると思いますが、有給休暇を取得しやすいという点も公務員の良さではないかと思います。

  1. 結婚休暇

  2. 忌引休暇

  3. 産前産後休暇

  4. 育児休暇

  5. 子の看護休暇

  6. 男性の育児参加休暇

  7. 療養休暇

この他にも休暇はあります。そして、今は男性の育児参加も言われています。男性の育児休暇取得は職場環境によって、「雰囲気的に取りづらい」「収入を減らしたくない」などの理由もあり、取得率はとても高いとは言えないと思います。しかし、私の職場では、男性職員で育児休暇を取った職員もいました。

各種手当や休暇制度が整っているということも公務員の魅力であるといえます。

休暇をとるより、しっかりと働いて、働いた分だけその分の収入を得たいと考える人には公務員とは違う働き方が向いているかもしれません。

理由③ 社会的信用度が高い

社会的信用度というところにおいては、一番ではないかと感じるくらいに高いと感じています。

「公務員」という肩書を聞くだけで、真面目しっかりしているというイメージを抱く人も多いのではないかと思います。私の主観になりますが、特に50代以上の人にそういうイメージを抱かれている人が多いと感じます。


私が、社会的信用度が高いと感じた理由が2つあります。

① ローン、借入、クレジットカード発行の審査が通りやすい
私は、クレジットカードが作れるとなってすぐに、申請をしました。当時、18歳になってすぐだったのですが審査に通過し、利用可能枠30万という形でクレジットカードを発行することができました。
また、借入(ローン)に関しても、希望額満額を借りることができました。

もちろん、借りられるからと言ってすぐにローンを組むのではなく、返済の計画を立てたうえで借りることは大切です。

当時、私自身、全くお金がないという状況ではなかったのですが、ある程度の生活防衛費を残しておきたいという気持ちがあり、借入をしました。実家暮らしという点、返済の計画もした上での借入であったのですが、50万円の借入をして、半年経たずに返済を終えることができました。

②周りの人から好印象を持ってもらえる
『公務員』という肩書を聞くだけで、好印象を持ってもらえるということです。公務員のイメージは昔とあまり変わらないと思います。

・真面目、しっかりしている
・安定している

そんなイメージを漠然的に持っている人がほとんどだと思います。公務員というだけで、勉強ができると思う人もいるのではないかと思います。

第一印象から好印象を持ってもらえることで、信頼されやすいと思います。色々なことにおいても、対人関係を切ることはできません。だからこそ、公務員という肩書一つで良い印象を持ってもらいやすいということは大きなメリットだと感じています。

現状の気持ち

今は、最初の職場で最後まで働き続けるという人も減ってきていると思います。私自身も、絶対に定年まで地方公務員として働こうと決意しているわけではありません。だからと言って、転職しようであったり、フリーランスになろうと決めているわけでもありません。
ですが、現状に甘えていてはいけないという気持ちもあり、今までやってこなかったことでも挑戦していこうと思うようになりました。
当初は、障害を理由に安定を一番に考え地方公務員を選択しました。そこに対して後悔はありません。ですが、障害を言い訳にするのではなく、自分だからできること、伝えられることを発信した生きたいと思います。

終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。

どんなことにも、絶対これがいい、正解というようなことはないと思います。だからこそ、調べること、そして自分なりの考えを持つことが大切だと思います。

あくまで、今回書いたことも私が感じたことです。
ですが、公務員を目指している方の参考になればと思います。

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