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期間限定の彼との10月


こないだ、期間限定の彼に会ってきた。
月に一度の唯一の楽しみのイベント。

ちなみにこの記事に全部詰め込んでいるので、
結構長い記事なのですが、
暇があれば読んでほしいな。


まあ単刀直入に言うと、
好きな彼に期間限定で好きでいさせてください
って言った話です。

そんな彼に会ってきた話をさせてね。

先に来ている彼の元へ、少し小走りで駆け寄った。
なんであのデートの待ち合わせの瞬間って、
あんなにも心が躍るんだろうね。
わたしの方が先に彼を見つけたから、
遠くで少し観察でもしていようかなと思ったりもしたけれど、
気付いたら小走りで彼に駆け寄っていた。
「おお!」
と、いつも通りの笑顔で彼は笑った。


「餃子とお好み焼きどっちがいい?」
彼の連れて行ってくれるお店に外れはないから、
正直どちらもいいなと思った。
「餃子がいい!」
と答え、お店に着くまで他愛のない話をした。
お店に着いたんだけれど混んでいて、
そこの近くのお店へ入ることにした。
入り口はガラス張りみたいな感じで、
大衆居酒屋ですって感じの、
わたしの好きな雰囲気の場所。
「ここの店のお客さん、みんな幸せそうに呑んでて好きなんだ」
と、彼は言った。
瓶ビールを頼み、2人で注ぎ合って、乾杯をした。
グーーっと呑むビールは美味しくて、
グラスから口を離した時には2人とも
「はぁ〜〜っ」と、幸せのため息を溢した。

「俺のリアクションは胡散臭いって言われるんだよね」
って言う話が面白すぎて、
彼が何かリアクションを取るたびに
「胡散臭い〜っ」と、からかうと、
彼は戯けてみせた。
笑って戯ける彼を見て
「あぁ、このまま今日が終わってほしくないなあ」
と思った。

2軒目は彼の友達のバーへ行った。
そこへ来ていた同い年の人達と少し話をしたんだけど、
まさかの母校が同じってことが判明して楽しくなっちゃって、
気付いたらわたしはベロンベロンに酔っ払っていた。
いや、正直あんまり記憶がない、
それくらい酔っていた。
ベロンベロンだったと聞かされたのは、
翌日のその客とのLINEでだった。

朝方そのバーを出て、
いつも通りホテルへ向かった。
そう、いつも通り。
わたしはさ、
彼はわたしをどう思っているのかなって
ずっと気になっている。
「セフレなのかなぁ」それを毎回考える。
会うたびにホテルへ行ってエッチするんだもん、
セフレだよね。
彼と会う時に生理が被りそうになると、
「会わない方がいいのかな」なんて考えるくらいには、
セフレだなと思ってた。

でも、今回はエッチをしなかった。
こんなの初めてだった。
死ぬほど酔っ払ってたって言うのがでかいけど、
もしかしたらセフレじゃないのかな、、、
なんて思ってしまった。
まぁ、だったら何?って感じではあるけどね。

それと、途切れ途切れの記憶の中で、
初めて彼がわたしのことを「好き」と、
言ってくれた気がした。
多分、言ってくれてたと思う。
酔ってなきゃ言ってくれないと思うし、
そう言う男女の好きではないとは思う。
だけど、それでも、わたしはすごく嬉しかった。
初めてわたしの「好き」に、
彼が「好き」で返してくれた、
そんな日だった。

気付けば朝になっていた。
いつも裸で迎える朝なのに、
しっかりちゃんと服を着ていた。
iPhoneを充電しようと思い少し彼の腕から離れると、追いかけるようにぎゅーっとしなおしてれる彼が、
たまらなく愛おしかった。
朝になっても2日酔いで辛すぎた。
シャワーを浴びた後の彼をみると、
彼も疲れた顔をしていた。
「他人に尽くしすぎたね昨日は」
と、言った。
2人で「疲れたね」と、困ったように笑った。

彼はわたしにキスをする時、
少しじっと顔を見つめてから、
顔に触れてキスをする。
彼のその優しいキスがわたしは好きだ。
「好き」と、キスが終わった後彼に抱きつき言った。
彼はいつも通り「可愛いなあ」と、
わたしを抱きしめた。
あぁ、やっぱり昨日はたくさん飲みすぎたから
「好き」って言ってくれたんだな、って思った。
また、彼の口から好きを聞ける日は来るのかなぁ、、、。


来月は会えないから、次会えるとしたら12月。
3月まであと少しだね。
会えるとしたらあと3回くらいかな。
それまでに、あなたの好きがまた聞けるといいな。
その時はちゃんと覚えておくからさ。

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