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武漢在住のヨルダン人を帰国させよ【JOCV Day196】

中国の武漢(Wuhan)が発生地とされる新型コロナウイルスに関して、日本やアメリカなど世界各国の行政機関や民間企業が、武漢に住んでいる自国民や従業員を避難させるべく、航空機の手配を進めている。

ヨルダンも動き出した。ヨルダン国王は武漢に在住するヨルダン人を避難させるために航空機を武漢に向けて手配するように指示を出した。ヨルダンの英字新聞であるヨルダンタイムズが1月25日付けで報じている。

在中国ヨルダン大使館によれば、武漢市のある中国湖北省に在住しているヨルダン人は100人程度と見積もられている。ヨルダン外務省によれば、現時点で武漢在住のヨルダン人で新型コロナウイルスの感染者は確認されていない。引き続き武漢在住のヨルダン人の健康状態を追跡調査していくとしている。


このヨルダンタイムズの記事を読んで、湖北省にヨルダン人が100人程度生活していると聞いて驚いた。日本の在住ヨルダン人は150人程度である(日本外務省より)。日本に住んでいる全ヨルダン人の3分の2に相当するヨルダン人が中国の一つの省に住んでいるのだ。

湖北省の人口は約6,000万人である(Wikipediaより)。中国全体の人口は約14億人なので、単純な比例計算では中国全体にヨルダン人が2,300人程度住んでいることになる。

もちろん今回ヨルダン大使館が発表した数字には短期滞在者や旅行者が含まれている可能性があり、省によってヨルダン人の在住状況は違うだろうが、日本に比べて多くのヨルダン人が中国に住んでいることは間違いないだろう。


話を戻そう。ヨルダン保健省の発表によれば、現時点でヨルダン国内でも新型コロナウイルスの感染者は確認されていない。

ヨルダン国王の指示を受け、各機関が対応していると思うが、武漢在住のヨルダン人を飛行機に乗せてヨルダンへ避難させたとしても、空港で厳しい健康状態の確認をすることになると思っている。確認されている潜伏期間中は隔離されるのではないだろうか。

先日のnoteでも書いたが、もともと2月に武漢で予定されていた2020年オリンピックボクシングのアジア・オセアニア予選が、開催地をヨルダンの首都アンマンに変更し3月に実施されることが決まっている。

予選会が始まるまでの期間に、ヨルダンで新型コロナウイルスの感染が確認された場合、予選会の開催地が再度変更になる可能性がある。他国と同様にヨルダンも水際での感染防止に全力を尽くすことだろう。



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