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ヨルダンでCOVID-19の感染者が報告された【JOCV Day231】

本日3月2日、ヨルダンで初となるCOVID-19感染者が報告された。現地の保健大臣とメディア担当大臣が記者会見を開いている。

2月15日にイタリアから帰国したヨルダン人2名に感染の疑いがあり、3月1日に検査した結果、1名が新型コロナウイルスの陽性となった。

当該感染者および今回陽性とはならなかった1名は、現在アンマン市内の病院に隔離されている。当該感染者の家は消毒され、家族にはヨルダン当局の監視の下、14日間の自宅待機が課されている。

当局は当該感染者との濃厚接触者の特定と検査を進めているが、記者会見発表時点で感染者は確認されていない。

感染者が20人を越えた場合は国内の学校・大学を休校とすることを検討している。

以上が記者会見の概要である。

中東で確認されているCOVID-19感染報告は以下の通り。括弧内の数字は確認された(Confirmed)人数。

イラン(978)
バーレーン(47)
クウェート(45)
UAE(21)
イラク(19)
レバノン(10)
イスラエル(10)
オマーン(6)
カタール(3)
エジプト(2)

Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
2020年3月3日午前3時3分時点

ヨルダンはここまで水際での対策を進めてきた。2月23日には中国、イラン、韓国の市民、およびこれらの国々からヨルダンへ訪れる外国人旅行者の入国を禁止すると発表し、現在は対象国にイタリアが追加されている。

ヨルダン到着時の入国制限・検疫措置等に関しては在ヨルダン日本国大使館がタイムリーに情報を更新している。

●これまでのところ,日本国籍保有者及び直近に日本滞在歴を有する者のいずれも,ヨルダンへの入国制限の対象とはなっていません。

●海外から帰国・来訪する全員に対し,国境施設において,体温検査機器による検査が実施されており,37度以上の発熱を認められた者は,医師による問診,渡航歴の確認等が行われます。

●外国籍保有者は,検査の結果,新型コロナウイルス感染が疑われると判断された場合は,入国を拒否されます(新型コロナウイルス感染の可能性がないと判断されれば,入国は認められます)。

【ヨルダン】新型コロナウイルスに関する情報(ヨルダン到着時の入国制限・検疫措置等)
在ヨルダン日本国大使館 2020年3月2日時点

今回感染が確認されたヨルダン人は2月15日にイタリアからヨルダンに帰国している。ヨルダンが感染地域からの入国に関して規制をかけた始めたのは2月23日である。

当該感染者の自宅が消毒され、当局が濃厚接触者を追跡しているという本日の記者会見内容から考えるに、当該感染者は帰国時に空港から直接隔離される措置は受けていないのだろう。

しばらくはヨルダン国内で生活を送っていたことになるため、直近で海外渡航歴が無い人の中から今後感染者が出てこないかが懸念される。私自身も感染のリスクに晒されている。正確な情報の収集、感染予防、健康管理に一層注力しなければならない。

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