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フォルランが惚れ込んだ「才能」

半年間という短い期間ではありましたが、乾が所属していたことでも知られるアラベス。また、2019年5月には黒川獲得の噂なんかもありました。そんな日本人との縁もあるこのチーム。今回はベティス戦を観ていきます。

注目選手は彼。
ファクンド・ペリストリ(19)・ウルグアイ
・去年の夏にペニャロールから約11億円の移籍金でマンチェスター・ユナイテッドへ。しかしトップチームでは出番がなく、冬に武者修行でアラベスへ。今のところは3試合出場。ここでインパクトを残せるかどうか。

目次
・フォーメーション
・前半(攻撃・守備)
・前半のペリストリ
・後半
・後半のペリストリ
・感想

まずはフォーメーションから。



前半を観ていきます。
攻撃(ビルドアップ→フィニッシュ)
・ショートパスで後ろから繋いでいく意思はあるものの、あまり工夫は見られずサイドに追い込まれて2トップめがけて長いボールを蹴るシーンが多かった。(意図的に相手を食いつかせるために繋ごうとしている可能性も有る)
1点目に繋がるFK獲得のシーンはメンデスへのロングパスが通り、ロストするもカウンタープレスのような形から得たものである。理想はメンデスがそのままフィニッシュに持ち込む形だが、ロストした後の判断としては結果的に成功したといえる。陣形をセットし直すか迷うところではあるが、ボランチのマヌ・ガルシアが思い切って前に出てくる好判断。
2点目はペリストリがトラップ際を狙ってボール奪取したところからショートカウンター気味。クロスにメンデスが合わせた。あの短時間で中に3枚置けるのはカウンターで仕留める!というのが徹底されているように感じた。

守備(リトリート)
・あまりハイプレスは仕掛けずに442でセット。中央を経由させずにサイドに誘導するような配置。ただ、相手の配置の変化に対応できていなかった印象。また、サイドは放置気味なのでSBに高い位置を取られた時にロングパス1本でファイナルサードまで運ばれてしまうシーンも多かった。その中でも配置を活かしてボール奪取したシーンがあったので紹介します。

13分のシーン
一瞬パスコースが空き、マンディが縦につけようとしたものの、ガルシアが瞬時に認知してスライディングでカット。リオハも寄せていたので通っていても挟み込めていただろう。ライン間にかなり人を置かれていたが、しっかりとケアしながら一瞬空いても素早い寄せでカバー。求められたタスクをしっかりと遂行できていたシーンと言える。

前半のペリストリ
・しっかりと守備のタスクをこなしていた印象。うまくファールゲットしたシーンもあれば、カウンターシチュエーションでボールロストしたりと良い意味でも悪い意味でも若手らしいパフォーマンス。個人的には得意のテクニックでプレス回避での活躍に期待したい。

後半
・相手がギアを上げ、より押し込まれる時間が長くなるアラベス。しかし、その代わりにカウンターから決定機が2つ。それを決めきれずにいると、59分にPKを獲得され失点。フェキルに中盤手前からワンツーで突破され、イグレジアスのサイドに流れる動きとエメルソンのインナーラップ、連続的にボールを持っていない人に良い動きが生まれ、PA内に持って行かれPKを献上してしまった。アラベスは65分に人を替えてシステム変更。1トップにして中盤を5枚に。これによりカウンターの回数は減るも、人に食いつきやすくなる。うまく時計の針を進めていたが、80分にセットプレーから失点。更に88分にはスローインの流れから逆に展開され、アーリークロスから失点。疲労からスライドが遅れていた。
結果論で言うとアラベスは失点する前にシステムを変えるべきだったが、あの時間帯はカウンターでの決定機もあり、思い切って守備にシフトするのは難しかった。アベラルド・フェルナンデス監督にとっては難しい試合となってしまった。

後半のペリストリ
・カウンターで決定機を決めきれずに65分に交代。覚醒を期待するにはもう少し時間が必要かも。

感想
・早い時間に先制したことで逆に難しくなってしまったように感じました。こういう展開になったときの時間の進め方も監督の色が出るところだと思うので、これからそういう部分にも注目して観ていければと思います。それでは。


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