ダイエット中の代謝低下はなぜ起こる?どうすればリバウンドを回避できる??

Metabolic adaptation following massive weight loss is related to the degree of energy imbalance and changes in circulating leptin

今回読んだ論文

日本語にすると
論文のタイトルを日本語に訳すと
「ダイエット後の代謝適応は、レプチンの分泌量と関連する」
かな。

減量コンテストの参加者と胃のバイパス手術によって
減量に成功した両者の比較を行っている。
前回のnoteで、運動のあるなしによる違いは不明としていたが
その辺りも検討を行ったものを見つけたので
読んでみました。

論文に書いてあった内容をまとめていく

実験の条件

参加者

運動を伴うダイエット参加者(以降:BLC群)

  • 男性:7人

  • 女性:9人

  • 年齢:20~56歳

  • 体重:149.2 ± 38.0 kg

  • 体脂肪率:49 ± 5%

  • BMI :49.4 ± 9.4

  • 1日90分の直接指導を受けた運動+3時間の運動を推奨

  • P:30% F:25% C:45% を目指すよう指示された

胃の切除手術患者(以降:RYGB群)

  • 女性:22人

  • 男性:4人

  • 27~58歳

  • BMI:46.9±7.1

  • 体重:130.6±23.6

  • 体脂肪率:50±5

結果

  • BLC群はRYGB患者よりも急速に体重が減少した。

7カ月でBLC群は48.8kg減量したのに対し、
RYGB群では12カ月かかった。

  • 両群とも、予測された代謝の落ち込みより有意な代謝低下を見せた

消費カロリーと摂取カロリーの差の大きさと
レプチン分泌量との関連を示した。
RYGB群では、体重が最も減少した6カ月時点で代謝適応がおき、
体重減少が落ちついた12カ月時点では代謝適応が減衰した。

  • BLC群:はじめの体重の内16%の筋肉量低下

  • RYGB群:はじめの体重の内30%の筋肉量低下

実験の条件として1日のたんぱく質摂取量が

  • BLC群:120g

  • RYGB群:70g

の違いがあったが、それよりも筋肉量の維持には毎日の運動による影響が大きいと考えられる。

  • インスリン感受性はBLC群が高い

サトの考え

胃を切るよりも、食事と運動によるダイエットの方が
期間も短く効果が出ている。
更に、筋肉量の維持も行えていたため
審美的な観点から
ダイエットに運動は必須だと考える。

そもそも、体重を書いたプラカードを首から下げて
日常生活を送っている人を除けば
普段、他人の体重などわからないし、気にしていないはずだ。
それよりも「見た目」で太っているか否かを判断しているだろう。
であれば、体重をひたすら落とすよりも
筋肉をしっかりと残し、見栄えのする体になる事こそが
「真のダイエット」と言えるだろう。

じゃあ、やっぱり運動はダイエットに必須。
これは間違いない。

話が逸れたが、

今回の論文ではレプチンの分泌低下が、減量時の代謝の落ち込みに関連する可能性が高いとされていた。

このレプチンの分泌と代謝の落ち込みは、
消費カロリーと摂取カロリーの差が大きいほど
低下する傾向にある事も記されている。

レプチンは食欲を抑えるホルモンであり
この分泌が低下するという事は
「食べても食べてもお腹が減る」状態になってしまう
という事だ。

この代謝の低下とレプチンの分泌量低下は
消費カロリーと摂取カロリーの差が大きいほど
生まれると記されている。

加えて、代謝の低下は筋肉量を維持しても起きると
前回のnoteにも書いた。

これらの情報をまとめると…

リバウンドを回避するには

結論

ダイエット終了後に慣らし期間を設ける

これに尽きる。

ダイエット終了時の体重から
メンテナンスカロリーを算出し
1ヵ月程度は食事のコントロールを続けるべきである。

代謝適応によってダイエット終了直後は
その時の体組成から計算される基礎代謝量よりも
代謝が落ち込んでいるため
少なからず1~2kgのリバウンドは見込んでおくべきだろう。

だが、代謝適応が解消すれば
その後は、多少摂取カロリーが増えても
急激なリバウンドは発生しないだろう。

あ、それと。
何度も言うけど、ダイエットに運動は必須。
というか、健康な生活習慣を整えるうえでは
定期的な運動習慣は欠かせないし
健康な生活をしていれば
不健康の象徴である肥満にはならないのだ。

ダイエットダイエットという前に
健康な生活が送れているかを振り返ってみてはいかがだろうか?

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